去就が注目されていた小渕優子経済産業相と松島みどり法相が20日、辞任しました。辞任自体は当然だと思いますが、「首を取ろう」と躍起になっている野党に国民の一部が白い眼を向けていたのも事実。国会審議をスキャンダル追及の場とする、国会のあり方にも課題を残しました。
小渕氏については、地元有権者にワインを送っていた疑惑も発覚。あまりにもずさんな事務所運営の実態が明らかになりました。本当に本人はまったく知らなかったのかもしれませんが、すべてを秘書任せにしていたのだとすれば、それそれで大問題です。
まずは厳正に調査し、ありのままに公表してほしいと思いますが、調査次第では、国会議員として相応しいかどうかという議論も浮上するでしょう。
松島氏については、以前にも書いたように、野党が躍起になって追及するほど大きな問題ではありません。しかし、遵法意識があまりに低く、法の番人である法相としては明らかに不適格でしょう。「女性閣僚を増やしたい」という目標のために、基準を緩めて配置してしまった、安倍晋三首相の責任が問われます。
今回、民主党を中心とする野党はここぞとばかりに小渕氏や松島氏を国会審議で吊し上げましたが、「国会でやることか」と感じられた方もいるでしょう。確かに予算委員会でメーンの議題をそっちのけにし、スキャンダルを追及する姿は55年体制の社会党を彷彿とさせました。
本来、国会には政治倫理審査会など、国会議員の資金問題などについて審議する特別な場が用意されています。にもかかわらず、注目度の高い予算委員会などで追及する野党議員の表情には、有権者を意識したパフォーマンスの匂いが漂っていました。与党の支持率を引き下げ、自分たちが優位に立ちたいという狙いが透けて見えました。
民主党を中心とする現在の野党だけを責めているわけではありません。自民党も野党時代、同じようにスキャンダル追及に躍起になっていました。与野党関係なく、政策を論じる場と、スキャンダルを追及する場をきっちり分けるべきだと思うのです。
小渕氏と松島氏の件でも、本来は堂々と政治倫理審査会を開き、追求すればよかったはず。そのためには現在、与党の了承がなければ審査会を開けないというルールも見直さなければなりません。現状のように野党は徹底追及する、与党は可能な限り逃げようとする、これでは健全な民主主義とは言えません。
大臣になった途端に荒さがしをする、マスコミのあり方にも問題があります。すべての国会議員の収支報告書は公開されているのですから、すべての国会議員を対象に調べるべきです。国会議員も大臣もやっていいことと悪いことは同じです。
政治資金の公開のあり方も含めて、今回の騒動から何を学ぶかが肝心です。