加古川本蔵 = 松本幸四郎(8代目)

妻戸無瀬 = 中村歌右衛門(6代目)

大星由良之助 = 片岡仁左衛門(13代目)

大星妻お石 = 中村芝翫(7代目)

大星力弥 = 實川延若(3代目)

娘小浪 = 中村雀右衛門(4代目)

古風で大らかな味わいが魅力の、奇想天外なもうひとつの“勧進帳”。 (平成24年12月・新橋演舞場)

出演:坂東三津五郎 尾上菊之助 坂東亀寿 澤村宗之助 中村萬太郎 尾上右近 大谷廣太郎 松本錦吾 市川團蔵 尾上菊五郎

山伏に姿を変えた義経一行は、安宅の関で富樫左衛門の詮議を受ける。武蔵坊弁慶が調べに答え勧進帳を読み上げるが、義経が疑われるのであえて主君を打ち据える。富樫は義経一行と知りながらも、弁慶の苦衷に心打たれ関の通過を許した。弁慶はなおも留められ縄を掛けられてしまうが、やがて縄をひきちぎり、番卒たちの首を天水桶に投げ込むと、金剛杖で芋を洗うように掻き回すのだった。

旅籠で捕まえた盗人を温情で見逃し、盲目の文弥を送ることにした伊丹屋十兵衛だが…。(平成16年9月・歌舞伎座)

出演:中村勘九郎(十八世勘三郎) 坂東三津五郎

江戸で居酒屋を営むが東海道・鞠子にある藤屋という旅籠に宿泊し、就寝しているところに盗人が忍びこむ。気付いた十兵衛が捕まえたところ、盗人は京から来た仁兵衛と名乗っていたが実はごまの灰。十兵衛の隣の部屋で寝ている按摩の文弥の荷物を盗むつもりが荷物に躓き見つかってしまったのだった。心を入れ替えると神妙な態度を見せるごまの灰こと提婆の仁三の言葉に十兵衛の温情で見逃したものの、盲目で不自由な身の文弥と話すうちに仁三が先回りし、再度文弥を狙うかもしれないと思案し捕まえておけば良かったと後悔する。心配になった文弥は十兵衛に京まで一緒に行って欲しいと頼み、途中の難所・宇都谷峠まで。峠で実は文弥が百両もの大金を持っていることを聞いてしまい…。

解説:松井今朝子

旁白:中村梅雀

第1回「お約束のヒーロー登場-『暫』 」

(市川團十郎12 等;2003年5月歌舞伎座)

第2回 「光源氏の末裔-『廓文章』 」

(坂田藤十郎,中村魁春 等;2007年5月NHK大阪ホール)

第3回「身代わり劇のメカニズム-『菅原伝授手習鑑~寺子屋』 」

(團十郎12,梅玉,芝雀7 等;2007年10月NHKホール <NHK古典芸能鑑賞会>)

第4回「人間を省みる動物ファンタジー-『義経千本桜~四ノ切』 」

(仁左衛門15,勘太郎2,勘三郎18 等;2006年12月南座)

第5回「任侠の原点 - 『夏祭浪花鑑』」

(勘九郎5,橋之助3,富十郎5 等;1993年5月金丸座)

第6回「スペクタクルが芝居を変えた-『楼門五三桐~山門』」

(團十郎12,菊五郎7 等;1987年11月歌舞伎座)

第7回「和製ホラーの女王-『東海道四谷怪談』」

(勘九郎5,幸四郎9 等;1992年6月歌舞伎座)

第8回「幕末版“俺たちに明日はない” - 『三人吉三廓初買』」

(團十郎12,三津五郎,時蔵;)2003年4月金丸座

市中を荒らし回る謎の盗賊グループが暗躍する江戸で、老中・松平定信の命により、歌麿(水谷豊)は命を狙われていた。瀕死の重傷を負いながらも、奇跡的に助かった歌麿。そんな歌麿を密かにかくまう仙波(中村橋之助)は、事件の背後に定信の気配を感じとる。一方、歌麿を亡き者にし損ねた定信側の一派は、重三郎(岸部一徳)を捕えるなどジワジワと歌麿を追い詰めていく。そんな折、仙波は盗賊グループに襲われながらも、命からがら逃げ出した娘・おゆう(南沢奈央)を保護。あまりのショックで口もきけないおゆうだったが、やがて彼女は自らが歌麿に捨てられた娘だと言い出す。だが、仙波は、おゆうが盗賊グループのメンバーのひとりだったのではないか、と疑惑を抱く。はたして、おゆうは本当に歌麿の娘なのか、それともお上が仕掛けたワナなのか…!?すべてを明らかにすべく、歌麿はおゆうと対面するのだが…!?

中村歌右衛門/ しぐれの千太 中村扇雀2

かつて長谷川一夫と古川ロッパの顔合せで映画化され、好評を博した小国英雄原作の再映画化。稀代の名優と名医の、心暖る友情物語。今回は扇雀と伴淳の初コンビで描く。脚本は「空飛ぶ円盤 恐怖の襲撃」の関沢新一、監督は「旅鴉でござんす」の冬島泰三、撮影も同じく古泉勝男。主な出演者は、中村扇雀、伴淳三郎をめぐって、「アチャコ行状記 嫁取り試験」の扇千景、「いで湯の姉妹」の沖諒太郎、その他筑紫まり、田中春男、杉山昌三九、本郷秀雄など

青江俊之助 大谷友右衛門

池上重造 堀雄二

人形の佐吉 沢村宗之助

猿の伝次 冬木京三

千住院 山田五十鈴

梢 瑳峨三智子

急場を救われた青江と池上は直ぐさま元亀と千住院の後を追った。その頃元亀と千住院は奥上州の山彦村へ歩を踏み入れていたが、道は険しく、暴風雨に悩まされ、食料も尽き、遂に二人は餓えと欲にさいなまれて反目し合った。翌日、青江と池上は谷川に浮ぶ千住院の屍を見つけ、その懐から秘密の地図を発見した。それから数日--、二人は将棋の駒の形をした巨岩を見つけた。その岩のもとには、一箇の印篭と二通の書状を握ったまま元亀が息絶えていた。その印篭こそ関白秀次の実子に与えられたものであり、更にこの印篭持参者は徳川の親藩の一に迎えられ、若し徳川将軍に実子のない場合は将軍職につけるという家康の親筆が加えてあった。二人は一目散に山を降りたが、其処には秘宝を狙う陣馬一令と白蝋鬼が待ち構えていた。その夜死闘があり陣馬らは白蝋鬼に倒され、結局最後迄秘宝を狙う者は白蝋鬼だけとなった。扨、江戸へ帰る途中秘宝が白蝋鬼に奪われてしまったが、名智大岡越前守は見事に白蝋鬼の謎を解いた。与力青江俊之助こそは新将軍吉宗宣下に反対する白蝋鬼そのものであった。兄の悪事を知った梢は重造への思慕を胸に秘めたままみずから命を絶った。かくして新将軍宣下の日も間近い。

原作:戸板康二 「車引殺人事件」(『團十郎切腹事件』創元推理文庫・中村雅楽探偵全集)、「松風の記憶」(創元推理文庫・中村雅楽探偵全集)

脚本:吉田剛 音楽:木下忠司 監督:齋藤武市 制作:テレビ朝日、歌舞伎座テレビ 振付:藤間高子(現 三世藤間勘祖) 長唄:二代目芳村五郎治(人間国宝)

中村雅楽 - 中村勘三郎

美津 - 早乙女愛

江川刑事 - 山城新伍

竹野伸夫 - 近藤正臣

安川田鶴子 - 波乃久里子

浅尾当太郎 - 大出俊

尾上多見之丞 - 村井国夫

安川ふみ子 - 高瀬春奈

安川政代 - 日高澄子

浅尾当次/高田茂三郎 - 伊藤雄之助

竹野(近藤正臣)は、歌舞伎など演劇を担当している記者。ある日、竹野は推理マニアの歌舞伎の名優・中村雅楽(十七代目中村勘三郎)の楽屋を訪れていた。舞台では「車引」が演じられていたが、大見得を切るはずの時平役の当次(伊藤雄之助)が突然、血を吐いて舞台に倒れる。青酸カリによる殺人だった。