ワナカム
(そうです南インドのチェンナイで公用語となっているタミール語で、「こんにちは」の意味なんです)
3ヶ月振りに復活を果たしたと思ったら、連続3週目に突入しました
(ブ~ログは続く~よど~こまでも…)
さて、これまで、チェンナイ市内に溢れるマンゴについて色々とごご紹介しました。
そこで今回は、チェンナイは「フルーツ王国」だった!と私が賞讃するに値する、びっくりするような“フルーツ”を一挙にご紹介しちゃいましょう
チェンナイでは、実に多種多彩なフルーツを楽しむことができるんですよ
バナナやココナッツ、そしてパパイヤやライチは言うに及ばず、アジアを旅行した方やトロピカルフルーツファンならご存知のスターフルーツやランブータンなど、お茶の子さいさい
とても書き切れないので、豊富なフルーツの中でも、60年近く生きてきた私が生まれて初めて食し、そしてぶっ飛んだフルーツを2つご紹介しますね
【おまけ】
その前に、私が最も好きなフルーツの一つ、マンゴスチンを紹介させてください。
今では日本のスーパーでも見かけるようになったマンゴスチンは、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシアなど東南アジアで普通に食べることができますが、ここチェンナイでも売られています。
私は、以前の仕事で1980年代にマレーシアに関係の深い業務を担当していましたが、そのときにマンゴスチンに出会い、以来すっかりハマっています
ですから、チェンナイのフルーツショップでマンゴスチンに出逢ったときには、長年探していた恋人に再会できたようで、思わず抱きついてしまったほど(ちょっと大袈裟)
マンゴスチンは皮がとても固いのですが、マンゴや白桃の切り方(もう覚えましたね)と同じように、包丁に満身の力を込めて二つに切り分けます。(下の写真)
見事に熟したマンゴスチンの実(白い部分)
私の場合は、包丁の先にマンゴスチンを刺して(下の写真)、直接お口に
白い果肉の中に大きな種が入っていて、身離れが悪いのですが、口の中でモゴモゴしているうちに、甘い果汁と種の皮のかすかな渋味が、まるで桃源郷に迷い込んだかのような至極の世界に誘ってくれます
もう~、たまんないっス
と、ここまでは「序の口」です
「おまけ」を先にお話したところで、いよいよ驚愕のフルーツたちのご紹介に移りましょう
その1:チク(Ciku)。
タミール語ではサポッタ(Sapotta)。
このフルーツ、外見は、どう見ても野菜としか思えません
ひと言で表現すれば、まんまるな小ジャガイモ
百聞は一見に如かず。
まぁ、ご覧ください
ジャガイモに見えませんか?少なくとも色はそっくり
ちなみに、お値段ですが、これだけ(6個)で28ルピー。約42円です。
さて、表面を押して少し柔らかくなった3個を選び、半分に切ってみると…
一見、キウィのようにも見えますが、細かい種がありません
色はまるで干し柿のようです
香りはそれほど強くないのですが、煮詰めた黒糖のようです
実がとても柔らかいので、ティースプーンですくって食べます。
すると…
1個のチクからは2~3個の黒い種が…
しかもこの種、とても固いんです。お皿に落とすと「カリン」。まるで碁石を落としたような音がしました
味は、とにかくとても甘くて、「グラニュー糖が入っているの」と思わせるようなザラつき感があります。キウィのような酸味はまったくありません。
味わいも、まさに黒糖を使った和菓子のような“にが甘さ”なんですよ、このチクっていうのは。
ときどき運転手兼庶務担当のラメッシュさんと行く市内のジューススタンドでは、チクのジュースを楽しむことができます。(本年5月下旬の一コマ)
天井にぶら下げられたチク
この日はチクのミルクシェイクを注文しました
トロみがあり、ジュースにしても、グラニュー糖のような少しザラッとした舌触りが残っています。
味は、これも強いて言えばバナナのミルクシェイクのような…、でも少し青臭さもあって…
ラメッシュさんいわく、「チクを食べると3時間はお腹がすかないので、ダイエット効果があるんです、サー。」ですって
(その割には、ラメッシュさんはお腹が出ています)
ちょっとクセになりそうな味わいでした
【チクの小ネタ】
ウェブサイトで「チク」を調べてみると、原産地は南米で、なんとチューインガムの原料の一つである「チクル」と同種であることが判りました
私は熟したチクしか食べたことがありませんが、熟す前のチクは接着剤のような香りがして、本当に口がくっついてしまうほどの接着力があるそうです。
これを聞くと、なるほどチューインガムの原料になるわけですね
その2:ジャック・フルーツ(Jack Fruit)。
タミール語ではパラパラム(Palapazham)。
ジャック・フルーツも、『果物』と読んでいいのか迷います。
その理由は…
とにかくとんでもなくデカいのです
スイカなどは、比較にもなりません。
まるで、赤ん坊のような大きさなのです。
写真ではなかなか想像しにくいのですが、これが木にぶら下がっている光景をご覧ください。
まるで映画の「コクーン」のように、不気味にぶら下がっています。
長さは、ゆうに70cmはあるでしょう
上の写真を拡大してみました。
ドリアンのように、表面がブツブツしています。
これが、私が通算41泊したサービスアパートの隣のお宅の庭に生っていたのですから、もうびっくり
「いつか食べてみたい…」と思っていたら…
5月30日、サービスアパートから社宅へ引っ越す日の当日に、従業員の人がわざわざ隣のお宅から1個もらってきてくださったのです
早速、バルコニーで解体作業が始まりました。
彼女は結構大柄(身長170cmぐらい)なのですが、右にあるジャックフルーツの断面は、その彼女の顔と同じぐらい大きいでしょ
サービスアパートのお兄ちゃんが、果肉をお皿に盛ってくれています。
(お皿の左にあるのは、果肉を食べた後に残る種です)
黄色い果肉(写真左側)を食べた後、種だけ(写真右側)を取っておきます。
さて、気になるお味なんですが、これがすっきりした甘さで、何個でも入っちゃうんです
一見、グレープフルーツのおばけのような形なので「酸っぱいのかなぁ」と思っていたのですが、酸味はまったくなく、強いて言えば「甘いライチを固くした果物」と表現すれば分かりやすいかな
また、この種は、茹でてから、皮をむいて食べるんですって
少し甘味があり、サツマイモのような味になるそうです
ジャックフルーツは、フルーツショップやスーパーでも袋詰めで売っています。
この日(5月下旬)は、一袋(だいたい10個入り)で30ルピー(約45円)でした。
冷蔵庫で冷やしておけば、「おやつ代わり」というよりも、お昼にでもなりそうなフルーツです
【ジャックフルーツの小ネタ】
こちらもウェブサイトで「ジャックフルーツ」を調べてみると、別名「波羅密(バラミツ)」とも呼ばれ、原産地はインドからバングラデシュのようでした。
そしてそして、なんと「世界最大の果実」であることも判りました
インドに来て、世界最大の果実を食べることができたなんて…、生きててよかった
いかがでしたか?三回にわたってお送りしたチェンナイは「フルーツ王国だった!」特集は。
いやぁ~、世界は本当に広く、知らないことだらけです
ではでは
ろっきぃ