510ブルーバード キャブ調整 | Y&Y AUTO TECHNOLOGIES

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久しぶりにこんな車が入庫しました。

510ブルーバード。

やっぱりこの辺の車は雰囲気ありますね(笑) 今回のご依頼はキャブレターの不調です。

入庫時の状態

まず現状を確認。
冷間時始動 チョークを全開で引き、アクセルを何度もあおらないと始動できない
温間時でもチョークを少し引いていないとアイドリングがおぼつかない
ふけあがらない、アクセルを細かくあおりながら回転を上げてもダメ💦

そして、キャブまわりを見ていくと、リンクのロッド長が合っていませんでした。

さらにアイドルスクリューも、かなり締め込み側。キャブ車なのでジェットや同調など色々考えられますが、まずはそこではなく、今付いているものを普通の状態に戻すところから。ここが自分の中では結構大事です。どこかがおかしい状態のまま別のところを調整して帳尻を合わせてしまうと、何が原因だったのか分からなくなってしまいます。
 

なので、まず基準を作る。なるべく原因の逃げ道を作らないようにします。

ジェットは触らず

今回、ジェットは触っていません。もちろん現在入っているジェットが絶対に正しいという意味ではありません。エンジンの仕様が変わっているかもしれませんし、過去に誰かが変更している可能性もあります。ただ、普通に考えればこのキャブを取り付けた時には、それなりに走れるジェットが入っていたはずです。ジェットは変更すれば大きく結果が変わる部分なので、逆に最初からそこを触ってしまうと分からなくなる。まずはもっと基本的なところから見ていきます。

ロッド長とアイドルを調整

手始めに全気筒プラグを確認し、清掃、焼きをを行った後にロッド長を合わせ、アイドルまわりを調整していきます。
ロッドをリンケージから外し、前後独立させ、全閉/前回位置を確認し、スロットルスクリューをスロットル全閉の若干手前で固定します

エンジンを掛けアイドリング可能な位置までスロットルスクリューを前後同じ量だけ動かし、回転数を一旦固定 そこから、アイドルスクリューをそれぞれ少しずつ動かしながら、各気筒の反応を確認しながら回転数の一番上昇するところを探していきます。
これを繰り返しながらアイドリング回転数をさげていきます

アイドリング回転数を設定したら、同じ長さに調整したロッドをリンケージとキャブに取り付けます ただこれだけの作業ですが、動画の様にアイドリングが落ち着き、切れにふけあがるのを確認できました

 

 

ただ、上記の作業をしていると、#3だけ少し反応が悪い。他の気筒とはちょっと違っている感じがしましたので、最後に放射温度計を使って、各気筒のエキマニ温度を答え合わせをしてみました。

結果は、

  • #1 約200℃
  • #2 約200℃
  • #4 約200℃

この3気筒は誤差10℃もないくらいで、かなり揃っていました。そして、#3だけ50℃弱低い。アイドルスクリューを動かした時に感じた違和感と、温度の結果が一致しました。

#3についてはここまで

では#3は何が原因なのか。圧縮が元々少し低いのかもしれませんし、バルブクリアランス、点火系、ジェット・・・かもしれません。ここから先さらに追っていけば色々確認できます。
 

ただ、このエンジンは自分が組んだものではありません。どういう状態で組まれ、過去に何をされているのかも分かりません。自分で組んだエンジンなら、たぶん原因が分かるところまで追います(笑)でも今回は、ご依頼いただいたキャブ調整の中で確認できたところまで。#3については、他の3気筒とは少し違う。というところを確認して終了しました。

結果

ロッド長を適正化し、アイドルまわりを調整。入庫時と比べてアイドリングも安定し、各調整に対する反応もかなり素直になりました。キャブ車というと、ジェットを替えたり色々触ったりというイメージがあるかもしれませんが、今回やったことはそれほど特別なことではありません。

基準に戻す。

一つ動かす。

反応を見る。

違うところを探す。

それだけです。

今回最後に排気温度を見たのも、最初から測ろうと思っていたわけではなく、アイドルスクリューを回した時に#3だけ反応が悪かった。ただそれだけ。

だったら他の3気筒と何が違うのか確認してみよう。その結果が確認出来るのが排気温度でした。

 

あっちもこっちも触るのではなく、

最小限の介入で、最大限の変化を出す。

今回の510も、いつも通りそんな感じの作業でした(笑)