今回のブログのテーマはオートマティックトランスミッションのECT制御です
何故このテーマにしたかというと X(旧twitter)で
私と同じ車両のナビを交換するのに
大変な思いをされているのを拝見したからです
またここでナビ交換 → ECT制御(今回のテーマ)にまで結びつくかというと
今まで何気なく使っているオートマ、電動PS、ナビそしてバックカメラ
これらが深く結びついている事を解説書を読んでいて気づかされたんです
NAVI・SHIFT※という言葉をお聞きになった事があると思います
正式名称「NAVI・AI-SHIFT」※簡単に書くと
「カーナビの地図データ(前方のカーブの曲がり具合や交差点)と、車両の傾斜センサー(坂道の勾配)をリアルタイムに計算し、車が先読みして「次のカーブの手前でシフトダウンしてエンジンブレーキをかける」という画期的な協調制御」です
※トヨタ自動車株式会社の技術・登録商標です
世の中の大半の方は上記のように認識されていることと思います
以下概念図


なのでですが、
今回私が解説書を読んでいて一番驚いたのが、この制御です。
下の図を見てください。※これは私のG'sの解説書から引用しています
バックカメラは後ろを見るだけじゃなかった
高速道路の合流時には、バックモニターカメラで合流部にある太い破線の向きを検出
そして車両側では、「今、このクルマは高速道路へ合流しようとしている」
ということを判断し、加速しやすいようにアップシフトを抑制する。
逆に高速道路から退出するときには、退出部の破線をバックモニターカメラで検出して、
減速しやすい側へ変速制御を行う。という仕組みになっています
・・・・・・。
バックカメラですよ?
自分は完全に、「後ろを見るカメラ」だと思っていました(笑)
カメラで見ているのはクルマではなく道路
ここが自分には結構衝撃でした。
バックモニターカメラという名前なので、
当然、
- 後方確認
- 駐車支援
- 障害物確認
その辺に使われるものだと思います。ところが実際には、後ろにいるクルマを見ているわけではなく、道路の形を見ている。
もっと正確に言えば、合流部や退出部にある道路標示を見て、「今クルマがどんな道路状況にいるのか」を判断するためのセンサーとして使っている。これにはちょっと驚きました。
ナビだけでは分からないこと
最初に書いたNAVI・AI-SHIFTでは、ナビゲーションの道路情報と車両の傾斜情報などから、
この先にカーブがある、坂道になる、といったことを先読みして変速制御を行っています。
ただナビの地図情報だけでは、
今まさに合流車線にいるのか。
もう本線に入ったのか。
退出車線へ入ったのか。
というところまでは、必ずしも正確には分かりません。
そこで実際の道路をカメラで確認する。ナビから得られる「先の情報」と、車両のセンサーから得られる「現在の情報」。 さらに、バックカメラから得られる道路そのものの情報。
これらを組み合わせてECTを制御しているわけです。
普通に運転していたら全く気付かない
この制御、普段クルマに乗っていて「あ、今バックカメラが合流車線を認識して4速を保持したな」なんて分かる人はまずいないと思います(笑)自分も当然知りませんでした。
でもこうやって解説書を読んでいくと、普段何気なく運転しているクルマの裏側で、かなり色々な情報がやり取りされていることが分かります。アクセルを踏んだからシフトダウンする。
速度が上がったからシフトアップする。オートマの制御というと、昔はそんなイメージでした。
ところが今の制御は、「ドライバーが次に何をしたいのか」まで推定して動いている。
しかもその判断材料のひとつが、まさかのバックカメラ(笑)
部品の名前だけでは役割が分からない時代
今回これを読んでいて改めて思ったのですが、今のクルマは「この部品は何のために付いているのか」を、部品名だけで判断してはいけないんでしょうね。
バックモニターカメラだからバックするときに使う。
ナビだから道案内に使う。
アクセルセンサーだからアクセル開度を見る。
もちろんそれぞれ本来の仕事はあります。でも、その情報は車内ネットワークを通じて他のECUにも共有され、全く別の制御にも使われている。一つのセンサーを、
一つの機能だけで使う時代ではないということです。
そう考えると、
何か不具合が起きたときにも、「この部品は関係ないだろう」と簡単には言えなくなります。
バックカメラの不具合が、まさか変速制御と関係している可能性があるなんて、知らなければまず考えませんからね(笑)
解説書、たまには読むものです(笑)
ということで、今回はオートマチックトランスミッションのECT制御について調べていたはずが、最終的には「バックカメラってそんな使い方してたの?」というところに一番驚いたというお話でした。
普段何気なく使っている装備でも、調べてみると思っていた以上に色々な仕事をしています。
クルマって、まだまだ知らないことがありますね。
