縦割りグループワーク | Y’s Lab.

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当研究所は、すべての方を対象に、社会で生きぬくための有効なスキルをご提案、ご提供するための施設です。
臨床心理士が独自に開発したSSTプログラムを提供し、皆さまの「生きる力」の育成に尽力いたします。

今月の縦割りグループワークは「絵カードを用いたコミュニケーションワーク」を行いました。

小学生、中学生、高校生、大学生がバラバラになった3つのグループを予め作り、その中で話し合いを行い役割を振り分けてもらいました。

役割は以下の3つです。

①4枚の絵カードを時系列順に並びかえ、お話の内容を次の人に説明する

②①の人の説明を聞いて、4枚の絵カードのお話を物語りに書きかえ、次の人にそれを伝える

③②の人の物語を聞いて、4枚の絵を描く

 

3つの役割はそれぞれ異なった部屋で、自分の役割を担います。

その際、3つ役割が一つの部屋にいることができないというルールがあるため、40分という短い時間内で作業を終わらせるためには、事前に話し合いの場を持つことを勧めましたが、役割を決めるだけでタイムオーバーとなり、それ以上はやりながら講師が作業効率等のヒントを出し、調整してもらいました。

 

①の役割を担ったのは、どのグループも小学生でした。確かにこれらの役割の中では、②が繋ぎの役として重要という判断をすれば、②の役割を中高生が担うべきです。③は聞いた話を描く作業なので、余程絵心がないという人でなけば最もストレスの少ない役割であった印象でした。

 

結果、3つのグループのうち2つのグループが制限時間内に絵を仕上げることができました。

ただし細かく見ていくと、事実のみ伝達していった結果、肝心な感情表現による物語の展開を感じることができなかったり、また説明の際、主語が不足したことにより、相手に誤って伝わり、話しが絵カードと異なってしまったなどの課題がありました。

 

 

個々のコミュニケーションにおける課題点や癖が如実に表われるワーク内容でした。

ここから、得られたアセスメントをもとに、個々のプログラムの練り直しを行います。

アクティブワークも然りですが、こういったグループワークは良いアセスメントの場になっています。

コミュニケーションはある意味生ものです。

課題解決をグループで行ってこそ、初めてさまざまな課題や個人の癖を適切に認識することができるのだと思います。