穴があったら入りたい。
まさに、そんな出来事が起きた。
三女の娘を仕事まえに皮膚科に連れて行き、遅れて登園させることになった。
急遽皮膚科に行くことになったので、朝からバタバタとしていた。
診療開始前の皮膚科に滑り込み、軟膏もらうだけなのに病院ってだけで暴れる三女を連れて、やっと会計待ち。
すると、恐ろしいことに気付く。
あれ?わたしの靴…
右と左、違うやつ履いてるじゃん…
一瞬自分の足元を見てフリーズするわたし。
そして、観察力に長けた三女が気付く。
「ままの靴、こっちとこっち違うやつだね」
明るく大きな声で言う。
静かな待合室で。
「そうだね〜。似てるから間違えちゃったのかな。あはははははは」
って、無理やり気にしてないふりをする。
素晴らしい流れで、会計で呼ばれる。
“絶対見られてる”
背後からの高視聴率を感じながらお金を払って、逃げる様に皮膚科を出た。
だってさ、子どもの靴がちぐはぐなら可愛いもんだねの笑い話だけど、アラフォーの靴は誰も触れられないじゃん。でも、見ちゃうじゃん。きっと。
なんで間違えたのかな?とかさ、
あー、これなら間違えるっちゃ間違えるか〜。とかさ、
んなわけねーだろ?あ、本当だ。とかさ、色々見て感じたいじゃん。
あーもう恥ずかしい。
でも、ここまできたらネタじゃん。
そんな気持ちで、車に乗る前に三女に証拠写真を撮ってもらうわたし
そんなことしてるからか、皮膚科が混んでいたからか、時間の余裕もなく大急ぎで登園。
10時過ぎ。なぜか子どもたちが集まってたのよ。(園庭に出るのか戻ってきたのか、クラスの子と先生が集合状態)
「あ、◯◯(三女)ちゃーーん!!」ってみんなが声かけてくてた。
盛大なお出迎え。
ちょっと休みたいモードだった娘をスムーズに置いて行けそうな流れを感じて、皮膚科の報告だけ先生に伝えて急いでる空気感出してスッと帰ろうとしてた。(いや、実際急いでた)
あと少しで乗り越えられるところだったのに、みんながいてご機嫌な三女がみんなに報告。
「ママの靴、違うの履いてるんだよ〜!」
恐れていたことが起きてしまった…。
わたしはたちまち人気者。
先生はわたしに気遣って聞こえないふりして
「◯◯ちゃんママお仕事行くからみんなこっちおいでー」と声かけてくれた
でもね、わたしは知っている。
一応、3人の子どもを育てた親だから知っている。
この中の数名は、家に帰っておうちの人に話すだろう。
もしかしたら1人ぐらいは、次に会った時に「今日は靴いっしょなの?」と聞いてくるかもしれない。
ああ、穴があったら入りたい。
願わくば、しばらくそこで息を潜めていたい。