若年性認知症の現状と地域支援 | 増田さんの介護福祉日記

増田さんの介護福祉日記

このブログは、2014年5月から
『真理を訪ねて30年~介護に学ぶ人間関係学』というタイトルで
私の日頃の活動を書いてきました。

2020年8月からは、現タイトルに変えて
人生100年時代の介護福祉について
日頃の活動を通して思うところを綴っています。

2月24日(土)は、宮崎県認知症ケア専門士会

の研修で講義・演習をさせていただきました。

 

『若年性認知症の現状と地域支援』というタイトルで

●若年性認知症の現状について(30分)

●若年性認知症の地域支援について(60分)

という二つについてお話しました。

 

『●若年性認知症の現状について』では

若年性認知症実態調査結果概要』によれば

・全国における若年性認知症者数は、3.57万人(0.5%程度)と推計 

・18-64歳人口における人口10万人あたり若年性認知症者数(有病率)は、50.9人

となっています。

認知症高齢者(700万人※2025年の推計値)と比べると、大変な少なさです。

 

新オレンジプラン(2013~17年)

若年性認知症支援コーディネーターが配置されましたが

若年性認知症者数が大変な少なさのため

若年性認知症支援コーディネーターの配置人数も大変な少なさです。

 

宮崎県では、私一人です。

そのため

新オレンジプラン(2013~17年)で同じく配置された認知症地域支援推進員や

地域包括支援センター職員との広域的なネットワークがないと支援はとてもできません。

 

主な支援に電話相談があります。

昨年度までは、新規相談が年10件程度でしたが

今年度は、1月末時点での新規相談が20件を超えたので、若年性認知症支援コーディネーターの周知が進んでいると実感しています。

 

宮崎県ではその他、本人交流会を実施しています。

相談ニーズとしては

●「同じ立場の人の話が聞きたい」

●「働きたい」

という二つの声が大きいです。

 

本人交流会は、ピアサポート的な役割を果たしており

毎月、本人が5~6名、家族や地域の人が5名ほど、専門職が3名ほど、委託されている認知症の人と家族の会のスタッフが5名ほどの計20名の参加をいただいております。

 

その中で

●「あの人もできるなら、自分にもできそう」

という声が聞かれ、実際に就労につながっていきました。

 

ピアサポートの重要性を痛感します。

 

 

 

『●若年性認知症の地域支援について』では

認知症施策推進大綱(2019~25年)では、『共生』

マズローの欲求階層説では、『所属と愛の欲求』

ICF(国際生活機能分類)では、『参加』

という形で、それぞれ社会生活の支援が謳われていますが・・・

介護現場では、非常に弱いところです。

 

介護現場は

日常生活(ADL、IADL)の支援やリスクマネジメントは強いのですが

社会生活の支援は、手が回らないのか、そもそも意識が薄いのか、弱いところです。

 

これは、介護現場のみならず

宮崎県にも数多くの『認知症カフェ』や『交流会』が催されているようですが

本人の参加は、ほとんど無いという現状があります。

 

個人的な意見ですが、『意思決定支援』が弱いように見受けられます。

つまり、肝心の本人の話や気持ちを聴かないまま、支援?を進めているという現状です。

 

専門職や行政職の方は

「昔は、「認知症になると何も分からない、何もできない」と、言われたりしましたが・・・(今は違う)」

と言われているかもしれませんが・・・今はそれほど変わったのでしょうか?

 

認知症は、認知機能は低下するが、感情は正常という病気です。

私たちは、感情で判断し、理性があとから理由づけをしていると言われています。

そうであれば、感情に注目すれば、『意思決定支援』も可能ではないでしょうか。

 

実際、今は地域活動を熱心にしている本人さんも数多く現れてきました。

一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループHP

認知症本人大使「希望大使」

 

宮崎県でも、昨年10月に都城市で本人交流会が立ち上がり、ネットワークが広がってきました。

 

これからも、地域支援の輪を広げていきたいと思います。

 

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