窓をうつ雨音に乗ってあなたの声がきこえます

 

肩を寄せ合って聴いた雨音の朝もありましたね

 

もう逢うこともない辛さが胸を濡らします

 

なにも望まずにただひたすらに愛した

 

たった一人のあなたでした

 

「雨音はショパンの調べ」

 

どこかで誰かが歌っていました

 

冬の冷たい雨音は意外に穏やかです

 

いつだって雨音はあなたとあたしの調べです

 

今夜の雨音はセレナーデ

 

あなたとあたしの懐かしい調べになるでしょう

 

想い出ははるか遠い存在になったけれど…

 

 

紫敷布