1/18 中京9R 濃尾特別(2勝クラス ダート1800m)でマーブルマウンテンが勝利しました!
★臨戦過程
2勝クラスでの昇級戦になった前走、京都ダート1800mでのレースは内で砂を被る展開ながらも直線最内から根性を見せて2着。NFしがらきへ放牧に出され、12/18に栗東へ戻り、今回のレースにエントリーした。
★レース前
前走は最内枠で砂を被っての敗戦だったので、今回は外枠を引いてほしいと願っていたが16頭立ての11番枠に。中京ダート1800mはスタート後に急坂があるのでスタートで行き脚がつかないと巻き返せず後方でレースを進めないといけない懸念もあるのでスタートは肝心。鞍上は当初は手が合っている亀田騎手だったが、週中の調教にて負傷とのことで鮫島克駿騎手が鞍上に。テン乗りだが鮫島克駿騎手はスタートが上手な騎手のイメージがあるので心配はあまりなかった。
人気は馬券発売後からおおむね1番人気を維持。相手関係は、前走同じクラスで3着だった3頭、シャパリュ、アウトドライブ、バロンドールあたりが強そうだが、下級条件を圧勝してきた素質馬が見当たらないのでそこまで重い相手ではない印象を受けた。マーブルマウンテンが勝利した2戦のようにスタートを決めてスンナリ先行できれば直線楽々抜け出しの形に持ち込めるだろうから後ろから誰が差してくるかは関係ないな、という気持ちでレースを迎えた。
★レース回顧
想定通りゲートは問題なく出て、二の足も速く前へ。このクラスのダート戦は500kgを超えるような牡馬が多くて大きなストライドが持ち味の馬が多いが、マーブルマウンテンはどちらかというと脚の回転数で稼ぐピッチ走法なので二の足はかなり速く、スンナリ前へ行くことができた。外から14番イモータルバード、15番ユメハハテシナクがマーブルマウンテンの外から交わして前に行き、内からは9番モズアカボスが前へ、マーブルマウンテンはその後ろ、想定通り3番手から4番手の外側を確保できた。
中京競馬場のダートは残り1000mまでが上り基調で、そこから残り400mまでは一気に下るコースなので、下級条件戦でも残り1000mあたりから外をマクっていく馬がいたりでペースが速くなる。そういった馬が出てきたときは砂を被ると良くないマーブルマウンテンは一緒についていくだろう、ただそうなると直線の坂上あたりで甘くなるかな、と見ていたが、どの馬もペースアップせず、残り1200m→1000mが13.2秒、下りに入った残り1000m→800mが13.1秒、スタートからの1000mが1.04.3とかなり緩い展開に。大型馬に被されるおそれがあったマーブルマウンテンにとっては好都合、レース後のラップを見ると残り800m→600mで先行馬がスパートをかけて12.4秒、ダートでこうなると後ろからは届かない。マーブルマウンテンは3番手の外側を手応えよく直線に入った。
この時点で相手は前にいる2頭、14番イモータルバードと15番ユメハハテシナクだけになったので、その2頭を交わして楽勝かな、と余裕の気持ちで見ていたが、やはりこのクラスまで勝ち上がっている馬、特にユメハハテシナクはストライドを生かした走りでなかなか交わせず見ていてヤキモキしたが、最後は外から何とか交わして1着でゴールした。
★レース後コメント
鮫島克駿騎手「返し馬では本当にダート1,800mで走るような馬なのかなと思うくらい素軽くて、この条件が合うのか半信半疑でした。ただ、スタートしてからの行きっぷりや道中の手応えは非常に良かったですし、力強さも感じました。ペースが遅くなったので前にいた馬がしぶとく抵抗を見せていたものの、交わせる自信はありましたよ。結果的に接戦にはなりましたが、着差以上に強い競馬でしたし、何よりまだ線が細くてこれからもっと良くなりそうなタイプだけに完成した時が楽しみです。強いて課題を述べるとするならば、1,2コーナーでキックバックを少し受けた際に嫌がる素振りを見せていたため、クラスが上がって揉まれた時にどうなるか不安はあります」
田中克典調教師「おめでとうございました。ひと息入れさせていただきましたが、マイナス2kgと思えないほど馬体はパワーアップしていましたし、毛刈りをしたことで輪郭がハッキリと映っていてシルエットはとても良かったです。前半5ハロンが1分4秒台と極端に遅いペースとなったこともあり、楽に追走することが出来ていましたし、手応えもかなり良かったですね。このペースなので、2着馬にもしかしたら残られるかもしれないと思ったものの、坂を登って苦しくなるところからもうひと伸びしてくれて、本当によく頑張ってくれました。ジョッキーも急遽乗ることになりましたが、上手く誘導してくれましたし、『これからもっと良くなりそう』と話していたので3勝クラスでも楽しみです。レース後はそのまま島上牧場へ放牧に出させていただきましたが、上がりの歩様などには問題ありませんでした。なお、馬房の調整が付き次第、ノーザンファームしがらきへ移動する予定となっております」
★感想
連勝するほど一足飛びではなかったが、未勝利や1勝クラスを楽勝していたので、ここも展開が合えば楽勝するだろうと思っていた。ただ、結果はアタマ差の勝利。ペースが極端にスローになったので着差がつかなかったが、差し馬にノーチャンスの展開だったので相手を絞れたのは良い点だった。仮にミドルからハイペースで流れていたとしても、差し馬が相手だったかもしれないが、その展開でも押し切るくらいの力はあると思っていたが、今回、比較的消耗を抑えて勝てたことは良かった。
鮫島克駿騎手が課題に挙げていた1コーナーで砂を被ると嫌がった面は、後からパトロールビデオを見ても確かに頭を上げており、上のクラスで内枠を引いたときには課題として残りそう。
また、鮫島克駿騎手のレース後コメントの「返し馬では本当にダート1,800mで走るような馬なのかなと思うくらい素軽くて、この条件が合うのか半信半疑でした」というところだが、確かにこのレースに出ていた他馬に比べると力感という意味ではどうしても劣るところはある。今回に関しては展開的に器用さを求められたレースだったのでマーブルマウンテンには合っていたが、上級クラスで牡馬との力比べになった際にはどうしても弱いところが出てきそう。
次走以降、おそらくダートでいけるところまでいくと思われるが、この素軽い走りでもダート中距離で準オープンまで行けるのであれば、馬体がさらに成長して力がついたときにはダートでどれくらい強くなるか、という期待感と、それだけ素軽い走りができるなら素軽いままの状態で芝を試してほしい、という気持ちもある。同じシルクで同年代のダブルハートボンドのような馬っぷりや勝ち方の派手さはないが、こちらはじっくりと経験を積みながら強くなっていってほしい。
★次走の予測
レース後に直接放牧に出されているので次走はしばらく先になる。マル外のマーブルマウンテンは、2勝クラス以下のレースの牝馬限定戦には出走できなかったが、いよいよ3勝クラスでは牝馬限定戦が混合レースになるので出走可能なことは大きい。
上半期の3勝クラスのダート1800m牝馬限定戦は
2/1 京都 舞鶴ステークス
4/6 中山 アリエスステークス
5/3 新潟 三条ステークス
が設定されている。2/1の舞鶴ステークスは放牧に出ているので出走は無いとして、あとはアリエスステークスか三条ステークス。新潟で2勝しているマーブルマウンテンにとっては三条ステークスが格好の目標になるが、今回のレースから3ヶ月半も空くので間でどこかに使いそうな感じ。
そうなると上記のアリエスステークスを使うか、
3/2 阪神 伊丹ステークス ダート1800m
3/8 中山 上総ステークス ダート1800m
3/22 中山 韓国馬事会杯 ダート1800m
3/30 中京 伊勢ステークス ダート1900m
このあたりが候補になりそう。素軽さがあるということは阪神や中山のダート1800mは向かないだろうし、中京の伊勢ステークスは微妙に距離が延びる1900m。中山のアリエスステークスに使って勝てればいいが、負けて三条ステークスだと短期間で二度の遠征になるし、なかなかこれだ!というローテーションが見えない。
あとは2/1の舞鶴ステークスに出走予定のダブルハートボンド、3勝クラスもあっさり突破するだろうが、もし敗れればアリエスステークスか三条ステークスを次走に設定しそう。条件クラスでわざわざ直接対決はしないと思うので、そのあたりの兼ね合いでマーブルマウンテンの次走も変わってきそう。
ともかく牝馬限定戦に出られる3勝クラスに到達するのが個人的に一つの目標だったので、スムーズに突破できたことでかなり達成感がある。まだ4歳なのであと2年は現役、今後どんな路線を歩むのか楽しみにしたい。
それでは、また!!!
★記事内容についてシルクホースクラブの許可を頂き転載しております★