「腸内細菌と口腔内細菌について」
体の中で一番細菌が多いのは?
私たちの体の中には、およそ 500〜1,000 種類もの細菌がいます。そして、体の中で細菌が
一番多いのは腸内とお口の中です。口と腸は一つの管で繋がっていて、口の中の菌が腸の健康に影響を与えているともいわれております。
口の中に細菌はどのくらいいるの?
私たちの口の中には、平均して 250 種類もの口腔内細菌が存在しています。そのうち約 70
〜100 種類の口腔内細菌は誰の口の中にも存在する細菌ですが、それ以外の口腔内細菌は、
その人が育った環境や食生活、お口の中の清掃状態によって変わってきます。
細菌は良いものなのでしょうか?
明らかな病原細菌以外は、細菌はおかれている環境によって良い細菌になるか悪い細菌に
なるかが変わといわれます。自分の体の中の細菌が良い細菌となるように、体の中の環境を整えてあげることが大事です。
細菌はどうやって体内を移動するの?
では、口腔内細菌は、どのように体の中を移動するのでしょうか。主な方法は二種類、血管
の中を移動する方法と唾液と共に移動する方法です。それぞれを確認していきましょう。
1血管の中を移動する方法
歯周病を例にあげて確認します。歯周病は、歯と歯ぐきとの間にできた溝(歯肉溝や歯周ポ
ケットと呼ばれるもの)に歯みがきで落としきれなかった汚れが蓄積し細菌が増殖、炎症が
起きる病気です。炎症が起きている歯ぐきの傷から、細菌や細菌が出す毒素が血管に入り全
身を移動します。血管内に細菌が侵入してしまうと、動脈硬化や細菌性心内膜炎の発症のリ
スク増や糖尿病の悪化など全身へ悪影響を及ぼしてしまいます。
2唾液と共に移動する方法
私たちは 1 日に唾液を 1〜1.5L飲み込んでいます。その唾液中には、たくさんの口腔内細
菌が含まれますが、飲食時以外に唾液とともに飲み込んだ口腔内細菌は胃酸で死んでしま
うため、腸内細菌にほとんど影響を与えません。しかし、飲食とともに飲み込んだ口腔内細
菌は、胃の中を通り抜けて腸まで届き、腸内細菌に影響を与える可能性があります。歯周病
の原因となる「ポルフィロモナス・ジンジバリス」という口腔内細菌は腸内にとどまる事は
ありませんが、腸内を通り過ぎていく過程で、腸内細菌のバランスをくずしてしまうことに
より影響を与えてしまいます。
口腔内細菌が腸内細菌に影響を与えるのを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか。大変そ
う・・・と思われるかもしれませんが、そんなに難しく考える必要はありません。次に挙げ
る四つのことをしっかり守れば大丈夫です。
① 栄養バランスの取れた食事を心がける
② 砂糖をとりすぎない
③ 食事の時間を決める(ダラダラ食べや間食をしない)
④ お口の中を清潔に保つ
ご不安な方は、ぜひ一度イルニード歯科へお越しください。当院は患者さんの要望を聞き、
なるべく削らない、抜かない、長持ち治療の提案をいたします。
虫歯にさせない、歯周病にさせない、悪くさせない、予防を中心とした身体の健康を守るた
めの総合歯科医療の展開を目指すことを診療理念としております。
検診や歯磨き指導、歯周病の治療・管理などを通じて、歯だけではなく全身の健康について
一緒に考えていきましょう
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