今、少年犯罪が増加しています。
特に、SNSを利用した犯罪が多く見受けられますが
保護者や学校の先生方が把握しきれない事案が多くあります。
学校リスクマネジメント推進機構では
少年(少女を含む)犯罪も危機と捉え
様々な情報提供を通して少年犯罪の防止にも努めています。
今日は、学校リスクマネジメント推進機構のメルマガで
情報提供した「非行防止と犯罪防止のために」をお伝えいたします。
全国的に少年の非行防止及び健全育成に取り組んでおります
公益社団法人全国少年警察ボランティア協会から
小学生用と中学生用の健全育成ハンドブックが毎年発行されていますが
2024年度のハンドブックが発行されましたので、ご紹介いたします。
このハンドブックには、
児童生徒等が危険な目に遭わないようにするための
ポイントが書かれていますので、日頃の指導や夏休み前の指導並びに
保護者への啓発等に生かして頂きたいと思います。
小学生用のハンドブックには、
やってはいけないこととして、次のようなことが記載されています。
〇万引きについて
〇自分のものと人のものの区別について
〇暴力について
〇ナイフなどの持ち歩きについて
〇いじめについて
〇家出について
〇夜遊びについて
〇お酒、タバコ、薬物について
この他には
◇被害にあわないための方法について
◇交通安全について
◇遊びのルールについて
◇ケータイやスマホとインターネットについて
などが詳しく載っています。
中学生のハンドブックには、
犯罪行為として、次のようなことが記載されています。
〇万引きについて
〇オレオレ詐欺について
〇放置自転車の乗り回しに
ついて
〇暴力について
〇公共物へのいたずらについて
〇覚醒剤・大麻等の乱用について
〇バイクの無免許運転について
〇自転車の乗り方について
この他には
◇危険なネットワークについて
◇飲酒・喫煙について
◇家出について
◇自殺について
◇性被害について
◇いじめについて
などが詳しく載っています。
都内の昨年の刑法犯の検挙・補導人数は3,347人でしたが
一昨年同期と比べて305人増加しました。
このうち、刑法犯少年の検挙・補導人数は、
平成22年以降は減少傾向で推移していましたが
令和4年から増加傾向に転じ、令和5年は自動車盗、オートバイ盗、
自転車盗などの街頭犯罪が増加しました。
街頭犯罪が増加した背景として、万引きの経験があったり、
自分のものと人のものを区別する意識が低かったりすることなどが
考えられます。
小学生の時から人やお店のものを盗むことへの罪の意識を持たせることが
大切だと思います。
また、都内の昨年の薬物事犯で検挙・補導された人数は231人で、
一昨年同期と比べて87人増加しました。
学識別では、有職少年65人、高校生48人が多いのですが、
中学生5人も検挙されました。
インターネットや携帯電話等の普及によって、
誰にでも手に入ると言われるほど急速に
私たちの身近に薬物が忍び寄っています。
薬物乱用防止教室などを通して、薬物の怖ろしさや危険性などを
児童生徒等に伝えていると思いますが、簡単に手に入ることの危険性を
知らせることが不可欠です。
さらに、最近はSNSを利用した犯罪が多発しています。
例えば、以下のようなことが起きています。
■SNS上で少女になりすまして18歳の男子大学生を誘い出し、
殴る蹴るの暴行を加え、現金6万円を奪い取った14歳の男子中学生2人を
強盗致傷などの疑いで検挙。
少年らはこれまでにもSNS上で少女になりすまして誘い出し、
男性から現金を奪う行為を繰り返していました。
■SNSを通じて知り合った16歳未満の少女にホテルで
性的暴行を加えた25歳の男を不同意性交等の疑いで逮捕。
男は相手が未成年である認識があったことを認めました。
■80代の女性から現金をだまし取ろうとした16歳の高校生を
詐欺未遂の疑いで逮捕。
逮捕された高校生は闇バイトとして行ったことを認めました。
児童生徒等を取り巻く環境は、決して良いとは言えません。
児童生徒等が犯罪に巻き込まれないようにするためには
学校だけの取組では限界があります。
家庭や地域の協力なくしては未然防止を図ることは不可能ですので、
学校から積極的に情報発信を行い、学校・家庭・地域で協力して
取り組んで頂ければと思います。
なお、中学生用は高校生にも当てはまることが多くあります。
また、薬物やオレオレ詐欺等は専門学校生や大学生にも
当てはまる内容だと思いますので、
各学校の実態や状況に応じて活用して頂ければと思います。
PS
小学生用のハンドブックは
以下で確認することができます。
https://zensyokyo.or.jp/wp-content/uploads/2024/06/r6_elementary.pdf
中学生用のハンドブックは
以下で確認することができます。
https://zensyokyo.or.jp/wp-content/uploads/2024/06/r6_juniorhigh.pdf
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メルマガ危機管理手帳情報発信者
埼玉県公立中学校と埼玉県公立高校で教員経験。
川口市教育委員会で行政経験。
埼玉県公立高校で教頭、埼玉県公立小学校及び同公立中学校で校長を歴任。
川口市立校長会長兼川口市立中学校長会長を歴任。
校長職の時は、マスメディアから注目されていた教育困難校の
立て直し等に従事した経験あり。
管理職並びに行政職の経験を生かし、ニュースレターの作成などに携わり、
学校の支援を行っている
学校リスクマネジメント推進機構
コンサルタント 鈴木彰典
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