スライドジャパンのメンバーインタビュー、メンバーから僕のがないじゃないか!という声があがって、急遽、越智君と佐藤君がインタビューをしてくれました。
第8回目は玉木 優(たまき ゆう)です。
>玉木優プロフィール(スライドジャパンHP内)
→http://slidejapan.com/members.html#YuTamaki
**********
越智 大輔
現在の玉木さんの主な活動について教えて下さい。
玉木 優
現在は南デンマークフィルハーモニー管弦楽団が拠点で、日本ではソロ活動とプロトロンボーン奏者育成のためのワークショップを主宰しています。
越智 大輔
現在の職場の雰囲気や様子を教えて下さい。
玉木 優
オケの雰囲気は、とっても温かくてのんびりしてます。激しい人、穏やかな人、いろんな人がいるけど、基本的には合理的で精神的に自立した人が多いかな。人種比率としては、デンマーク人と外国人が半々。外国人は他の北欧の国やドイツ人が多いです。
越智 大輔
デンマーク人と外国人が半々!日本だと考えられませんが…。
ヨーロッパではよくあることですか?
玉木 優
オケにもよると思うけど、北欧とスイスは特に外国人が多いね。考えがオープンなのと、北欧には英語が話せない人はまずいないから、コミュニケーションの心配がなくて、国籍にこだわりが起きないのかなあと思います。でも逆にイギリスやイタリア、フランスなんかは閉鎖的だったりするし、国民性もあるのかもしれません。
越智 大輔
「世界幸福度報告書」でデンマークが第1位というのを聞いた事があります。実際デンマークに住み、仕事していて感じることはありますか?
玉木 優
デンマークの幸福度が高いのは、日常生活や非常時、老後の不安が少ないことが理由だと思います。日本とは逆で高福祉高負担の国だから、税金が高くて(所得税は僕の場合約40%で、消費税は25%)、その代わり医療、教育が無料で年金も割と整ってて、休暇も多く、病気休暇も無制限だったり、そういったところからかなと思います。逆に所得税は最高60%まで上がるので、人より多く稼ぐことが難しくて、それが若者のモチベーションを削いでいると批判の声もあるみたいです。実際デンマークの人は、安心な分ハングリーでないというか穏やかすぎる面もあるように感じます。
佐藤 敬一朗
なるほど。
話が変わりますが、楽器を選ぶ基準ってどうですか?
玉木 優
まずは吹奏感かな。それから、いい音で、コントロールしやすくて。みんなそうだろうけど、最初に息を入れてみて「これ違う」って楽器は慣れの問題じゃなく、合わないことが多いと思います。逆も然り。
佐藤 敬一朗
たしかに!面白いですね。同じ型番の楽器を吹いても、合わないのは玉木さんのおっしゃる感じですし、合うのは慣れていなくても全然吹ける感じがします。
玉木 優
個体差もあるけれど、おそらくその人の呼吸器や唇、筋肉など身体のどこにどの程度の抵抗があるかで、楽器にかけるべき抵抗のバランスも変わってくるんだと思います。マウスピースや楽器の重さもしかり、材質や形状もそれに影響するんじゃないかな。
佐藤 敬一朗
なるほど~!
越智 大輔
楽器は何を使うか悩む人多いですよね~…。自分に合っていればいいのでしょうけど。南デンマークフィルでは他のトロンボーンのかたはどんな楽器で演奏してるのですか?
玉木 優
うちはみんなエドワーズだよ。やっぱり今はヨーロッパでもアメリカの楽器が大多数だと思うよ。(フランスはクルトワが多いのかな?わからないけど、、)
越智 大輔
そうなんですね!ヨーロッパは伝統を…というイメージを勝手に持っていてドイツ管やクルトワが大多数なのかと思っていました!
玉木 優
いやいや、一番多く使われてるのはダントツでバックだと思うよ。
越智 大輔
そうですか!
スライドジャパンの話題に移りますが、スライドジャパンを結成しようとしたのはどなたからなんですか?スライドファクトリーの時というのは聞いたのですが、発案者のような方はどなたかなと…
玉木 優
そもそものところは誰なんだろう?最初の言い出しっぺは僕かなあ?たぶん。スライドファクトリーの時に、ロッテルダムの飲み屋でみんなで飲んでて「日本でこんな活動ができたらいいよね」っていう話がそもそもかな。品川さんは運営に携わっていたし話を聞かせてもらって、その場で清水さんと黒金君とも意気投合して「やろう!」と盛り上がったんだったと思います。お酒飲んでたし詳しく覚えてないけど(笑)
越智 大輔
そうなんですね。飲み屋(笑)歴史的な飲み会になったわけですね!
では具体的にスライドジャパンでどのような活動をしていきたいとお考えですか?
玉木 優
まずは演奏。世界に通用するトップレベルのオクテットは日本にはまだないので、どこへ出しても一流と呼ばれるようなグループへと成長すること。
それから教育活動。日本のトロンボーンのレベルアップに貢献すること。専門的な教育はもちろん、一般のレベルでもトロンボーンを使って親睦や交流を深め、いろんな分野の活性化に役立つことができればと思います。トロンボーンという楽器を一般的にもっと親近感のある存在にできればよいなと思います。
越智 大輔
確かにトロンボーンオクテットというと、トロンボーンを専門に勉強している人には知られているけど、なかなか聴く機会がないですよね。
玉木さんの個人的な目標や夢など教えてください。
玉木 優
まずは本業のオーケストラ奏者として、毎日顔を合わせる仲間との信頼関係をしっかりキープしていくこと。和音を奏でる喜びは何歳になっても、何を演奏するにしても持っていたいです。
ソロ活動は、今より活発にしていこうかと思っています。やっとこの歳になって、少し精神的にも技術的にも余裕が出てきたので、自分がコントロールできる許容範囲優先ではなく、「自分の心の底から湧き上がる音色」「真の魂を込めた音楽」について、じっくり研究したいと思っています。その結果としてソロCDを出したいなと思っていますが、まだ先の話になると思います。
教育活動は、一人でも多くの若い奏者が夢を実現させるための、サポートをし続けていきたいと思っています。常識的な礼儀はありますが、音楽に上下関係はありません。同じ方向を向いている仲間だと思っています。一緒に学ぶことが楽しく、問題解決のための発見やひらめきの瞬間には、なんとも言えない充実感や幸福感があります。
アンサンブル活動は「スライドジャパン」と「たましみず」があります。これからどのように発展していくかとても楽しみです。
あとは、バンドジャーナルで連載をさせてもらっていますが、文章を書くのも好きなので、そのうちエッセイみたいなものを出版できたらいいなと思っています。
越智 大輔
ありがとうございます。最後にお客様にメッセージをお願いします。
玉木 優
音楽は瞬間の芸術です。スライドジャパンはこれから年月をかけて成長していきますが、「デビュー」という独特の緊張感、フレッシュなサウンドは今回のコンサートシリーズでしか聞いていただけないことだと思います。ぜひ僕たちと一緒にそれを体験しに、コンサートホールへと足を運んでください!
**********
スライドジャパンウェブサイト
→http://slidejapan.com
「デビューコンサートシリーズ Take Off」チケットお申込
→関西公演・7月19日・西宮
→東京公演・7月20日・上野
→福島公演・7月21日・いわき
第8回目は玉木 優(たまき ゆう)です。
>玉木優プロフィール(スライドジャパンHP内)
→http://slidejapan.com/members.html#YuTamaki
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越智 大輔
現在の玉木さんの主な活動について教えて下さい。
玉木 優
現在は南デンマークフィルハーモニー管弦楽団が拠点で、日本ではソロ活動とプロトロンボーン奏者育成のためのワークショップを主宰しています。
越智 大輔
現在の職場の雰囲気や様子を教えて下さい。
玉木 優
オケの雰囲気は、とっても温かくてのんびりしてます。激しい人、穏やかな人、いろんな人がいるけど、基本的には合理的で精神的に自立した人が多いかな。人種比率としては、デンマーク人と外国人が半々。外国人は他の北欧の国やドイツ人が多いです。
越智 大輔
デンマーク人と外国人が半々!日本だと考えられませんが…。
ヨーロッパではよくあることですか?
玉木 優
オケにもよると思うけど、北欧とスイスは特に外国人が多いね。考えがオープンなのと、北欧には英語が話せない人はまずいないから、コミュニケーションの心配がなくて、国籍にこだわりが起きないのかなあと思います。でも逆にイギリスやイタリア、フランスなんかは閉鎖的だったりするし、国民性もあるのかもしれません。
越智 大輔
「世界幸福度報告書」でデンマークが第1位というのを聞いた事があります。実際デンマークに住み、仕事していて感じることはありますか?
玉木 優
デンマークの幸福度が高いのは、日常生活や非常時、老後の不安が少ないことが理由だと思います。日本とは逆で高福祉高負担の国だから、税金が高くて(所得税は僕の場合約40%で、消費税は25%)、その代わり医療、教育が無料で年金も割と整ってて、休暇も多く、病気休暇も無制限だったり、そういったところからかなと思います。逆に所得税は最高60%まで上がるので、人より多く稼ぐことが難しくて、それが若者のモチベーションを削いでいると批判の声もあるみたいです。実際デンマークの人は、安心な分ハングリーでないというか穏やかすぎる面もあるように感じます。
佐藤 敬一朗
なるほど。
話が変わりますが、楽器を選ぶ基準ってどうですか?
玉木 優
まずは吹奏感かな。それから、いい音で、コントロールしやすくて。みんなそうだろうけど、最初に息を入れてみて「これ違う」って楽器は慣れの問題じゃなく、合わないことが多いと思います。逆も然り。
佐藤 敬一朗
たしかに!面白いですね。同じ型番の楽器を吹いても、合わないのは玉木さんのおっしゃる感じですし、合うのは慣れていなくても全然吹ける感じがします。
玉木 優
個体差もあるけれど、おそらくその人の呼吸器や唇、筋肉など身体のどこにどの程度の抵抗があるかで、楽器にかけるべき抵抗のバランスも変わってくるんだと思います。マウスピースや楽器の重さもしかり、材質や形状もそれに影響するんじゃないかな。
佐藤 敬一朗
なるほど~!
越智 大輔
楽器は何を使うか悩む人多いですよね~…。自分に合っていればいいのでしょうけど。南デンマークフィルでは他のトロンボーンのかたはどんな楽器で演奏してるのですか?
玉木 優
うちはみんなエドワーズだよ。やっぱり今はヨーロッパでもアメリカの楽器が大多数だと思うよ。(フランスはクルトワが多いのかな?わからないけど、、)
越智 大輔
そうなんですね!ヨーロッパは伝統を…というイメージを勝手に持っていてドイツ管やクルトワが大多数なのかと思っていました!
玉木 優
いやいや、一番多く使われてるのはダントツでバックだと思うよ。
越智 大輔
そうですか!
スライドジャパンの話題に移りますが、スライドジャパンを結成しようとしたのはどなたからなんですか?スライドファクトリーの時というのは聞いたのですが、発案者のような方はどなたかなと…
玉木 優
そもそものところは誰なんだろう?最初の言い出しっぺは僕かなあ?たぶん。スライドファクトリーの時に、ロッテルダムの飲み屋でみんなで飲んでて「日本でこんな活動ができたらいいよね」っていう話がそもそもかな。品川さんは運営に携わっていたし話を聞かせてもらって、その場で清水さんと黒金君とも意気投合して「やろう!」と盛り上がったんだったと思います。お酒飲んでたし詳しく覚えてないけど(笑)
越智 大輔
そうなんですね。飲み屋(笑)歴史的な飲み会になったわけですね!
では具体的にスライドジャパンでどのような活動をしていきたいとお考えですか?
玉木 優
まずは演奏。世界に通用するトップレベルのオクテットは日本にはまだないので、どこへ出しても一流と呼ばれるようなグループへと成長すること。
それから教育活動。日本のトロンボーンのレベルアップに貢献すること。専門的な教育はもちろん、一般のレベルでもトロンボーンを使って親睦や交流を深め、いろんな分野の活性化に役立つことができればと思います。トロンボーンという楽器を一般的にもっと親近感のある存在にできればよいなと思います。
越智 大輔
確かにトロンボーンオクテットというと、トロンボーンを専門に勉強している人には知られているけど、なかなか聴く機会がないですよね。
玉木さんの個人的な目標や夢など教えてください。
玉木 優
まずは本業のオーケストラ奏者として、毎日顔を合わせる仲間との信頼関係をしっかりキープしていくこと。和音を奏でる喜びは何歳になっても、何を演奏するにしても持っていたいです。
ソロ活動は、今より活発にしていこうかと思っています。やっとこの歳になって、少し精神的にも技術的にも余裕が出てきたので、自分がコントロールできる許容範囲優先ではなく、「自分の心の底から湧き上がる音色」「真の魂を込めた音楽」について、じっくり研究したいと思っています。その結果としてソロCDを出したいなと思っていますが、まだ先の話になると思います。
教育活動は、一人でも多くの若い奏者が夢を実現させるための、サポートをし続けていきたいと思っています。常識的な礼儀はありますが、音楽に上下関係はありません。同じ方向を向いている仲間だと思っています。一緒に学ぶことが楽しく、問題解決のための発見やひらめきの瞬間には、なんとも言えない充実感や幸福感があります。
アンサンブル活動は「スライドジャパン」と「たましみず」があります。これからどのように発展していくかとても楽しみです。
あとは、バンドジャーナルで連載をさせてもらっていますが、文章を書くのも好きなので、そのうちエッセイみたいなものを出版できたらいいなと思っています。
越智 大輔
ありがとうございます。最後にお客様にメッセージをお願いします。
玉木 優
音楽は瞬間の芸術です。スライドジャパンはこれから年月をかけて成長していきますが、「デビュー」という独特の緊張感、フレッシュなサウンドは今回のコンサートシリーズでしか聞いていただけないことだと思います。ぜひ僕たちと一緒にそれを体験しに、コンサートホールへと足を運んでください!
**********
スライドジャパンウェブサイト
→http://slidejapan.com
「デビューコンサートシリーズ Take Off」チケットお申込
→関西公演・7月19日・西宮
→東京公演・7月20日・上野
→福島公演・7月21日・いわき