ブルーベリー大図鑑 | ゆたか農園のブログ

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新規就農した夫婦のブログです。「ゆたか」は妻、夫、息子の名前の頭文字を1文字ずつ取って名付けました。「ゆたか」にはrich、wealthy、fertileといった意味だけでなく、家族3人で力を合わせて頑張ろうという想いが込められています。

今日も雨で寒かったです。週間予報を見ると27日(水)からようやく暖かくなるようです。ある番組の気象予報士さんも「お待たせしました」と、やはり27日から暖かくなるようなことを言っていました。別に寒いのは気象予報士さんのせいではないのですが・・・。

 

私が今から20年近く前にブルーベリー栽培を始めてから、私なりに本やネットなどを読み漁り、そして多くの失敗を積み重ね、今ではそれなりにブルーベリーを栽培できるようになりました。その中で最も勉強になった1冊が今日ご紹介する「ブルーベリー大図鑑」です。

左が読むために買った本で、右が保存用に買った本です。完全にマニアの買い方です(笑)。

 

ブルーベリー栽培に関する本は何冊も出ていますが、この本は栽培方法に関する記述は一切なく、品種の説明に特化しています。写真付きで花や葉っぱの色や形、休眠中の枝の色、樹形、実の特徴といったことだけでなく、育種の経緯までもが300ページ以上のボリュームで詳しく解説されています。著者の渡辺さんの観察力の鋭さには脱帽です。出版が2006年ですから、当然のことながら近年になって発売された新しい品種は載っていませんが、当時に流通していた主なノーザンハイブッシュ系48品種、サザンハイブッシュ系26品種、ハーフハイハイブッシュ系9品種、そしてラビットアイ系29品種についてはこの本のおかげで本当に勉強になりました。

 

この本を買った時はまだ院生だったか非常勤講師だったかで大学に行っていましたので、学内の本屋さんに取り寄せてもらい、オマケに定価より安い割引価格で買うことができました。ただ残念ながら現在は絶版となっていて、さらにはもともとの発行部数が3500冊と少なかったため、販売終了後はブルーベリー愛好家の間で垂涎の的となり、古本の価格が一気に高騰しました。それは私の本意ではないと、著者の渡辺さんがご自身のサイト「都会で楽しむブルーベリー」で、ブルーベリー大図鑑をウェブブック(pdf)という形で無料公開していたのですが、そのサイトもいつの間にか閉鎖され、閲覧できなくなってしまいました。閉鎖前にダウンロード保存した人は多いのではないでしょうか。その後、古本価格はさらに高騰し、今では1冊2万円前後の値段で取引されているようです。そんなに高く売れるならもっと買っておけば良かったです(笑)。

 

良い例えが思い浮かびませんが、観光で寺社仏閣を訪れるにしてもその時代の歴史を知って訪れるのと知らずに訪れるのでは同じ建物でも見方が全然違うと思います。それと同じでブルーベリーの深い知識を持って栽培するのとしないのでは、やはり奥深さが全然違います。1冊2万円と、古本にしてはかなり高額ですが、これから本格的にブルーベリー栽培をやろうとお考えの方にはそれくらいの価値がある1冊だと思います。(ちなみにAmazonやメルカリなどでブルーベリー大図鑑の古本を売っているのは私じゃないですよ。)