そこには、日本を作った男の姿があった。

高知県、桂浜。

日本でも有数の著名な浜を見下ろす場所に、
その男は銅像として立っていた。

 

ん?

 


観光客に背中むけとる(がーん)!



おいおい、リョーマ、感じ悪いな、なんて思って、
前にまわって納得する。

そう。龍馬は太平洋を見据えていた。
太平洋と、その先にある日本の未来。

 


なんてオーラのある銅像だろう…。



ちょっと圧倒される。
僕も、この男と同じように、
先にある未来を見たい。
何故か、そう感じる。


その銅像のふもとにある
「アイスクリン」屋さん。

 

おばちゃんの
「あたしも、ドラマに映ったことあるけん!」
と言うプチ自慢を聞きながら
食べてみる。

美味しい。

でも、
おばちゃん、

「高知名物よー」
「ほかでは食べれんからね~」

って言ってたが、
コメント欄見る限り、



高知以外でも食べられそうだぞ(涙)?



主催者の方にホテルに送っていただいた。

準備をする。
スーツを着込み、
講演会で、何をしゃべるのか、
よく考える。

そう。

色々あったが、
そんな僕を呼んでくださったのが
高知の人々だ。

「龍馬を生んだ土地を長谷川さんの再スタートの地にしませんか?」

主催者の方が僕に対してかけてくれたこの言葉だが、

僕は




嬉しかった。




なんだか、その粋な心意気に
答えたいと思っていた。

僕はこの後、どう進むのだろう。

僕はこの後、どんな人間として生きるのだろう。

そんな時、龍馬の何が僕に刺激を与えたのかはわからない。
でも、会場に入った瞬間、
何かが弾け飛ぶように、
僕の視界が開けた気がした。



そして、傷だらけのフリーアナウンサーの
初めての講演会がはじまった。