映画とウイスキー(お酒)

名画や小説の中には
主人公と共に脇役であり
『酒役』的な存在感を示す
ウイスキー(お酒)達がいる
そんなシーンを紹介していきます


「セント・オブ・ウーマン~夢の香り~」
ーアル・パチーノー

自身もトラブルを抱え人生の選択に迫られている
心優しい青年との数日間の交流を通じて
自分の人生を見つめ直し
新たな希望を見出すまでを描いた映画

冒頭アル・パチーノの登場と共に
ジャック・ダニエルも登場する

盲目の退役軍人を演じるアル・パチーノが
ジャック・ダニエルのことを
ミスター・ジョン・ダニエルと呼んでおり
字幕ではジョン・ダニエル氏と書かれている

 「ジョンではなくジャックでは??」と
2014年に亡くなった
高校生役のフィリップ・シーモア・ホフマン
との掛け合いで
アル・パチーノは
 「俺は付き合いが長いからジョンでいいのさ」

『かっこいい』
また

タンゴを踊るがシーンが素敵である

ダンス・シーンで使われた曲は

「POR UNA CABEZA」

 

とにかくどこでも
『ジョン』を飲んでいるシーンが出てくる

当然、僕も
『ジョンをストレートで』と頼んでいる

余談ですがフェラーリをかっ飛ばすシーンもドキドキです



「グリーンブック」

黒人ピアニストと彼に雇われた
白人の用心棒兼運転手が
黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を手に

人種差別が残るアメリカ南部を巡る人間ドラマ

ピアニスト・ドクター・シャーリーに運転手として雇われる
黒人差別が色濃い南部へ
あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと
黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに
その旅に同行することになったトニー

出身も性格も全く異なる2人は
当初は衝突を繰り返すものの次第に友情を築いていく
トニー役にビゴ・モーテンセン
ドクター・シャーリー役にマハーシャラ・アリ
監督は、ピーター・ファレリー

面接(カーネギーホールの2階に住んでいる)

マハーシャラ・アリは本作のために3ヶ月を超える
ピアノの特訓を受け
作中では実際に演奏を披露しています

旅に出たら必ず毎晩
「カティーサークを一本用意してくれ」と

バルコニーや部屋で飲むシーンが出てきます
時には寂しそうに
時にはしみじみと
時には苛立ちながら

映画のタイトルが「グリーンブック」
だからウイスキーもグリーンのボトルの
カティーサークか?
イギリスへの憧れか?
混血・ブレンデットウイスキー?
様々な憶測がありますが
大ぶりのロックグラスで飲むと実に旨い

「カティーサーク」は帆船の名前で
1923年にスコットランドで誕生し
中国からイギリスへの紅茶の輸送に使われました
当時イギリスでは紅茶が大人気で
毎年初物のダージリンは
相場の何倍ものお祭り価格で売れたので
一攫千金のチャンスを狙って
高速船がたくさん建造されました
その様子は
「ティーレース」とも呼ばれました
是非
ダージリンティーをチェイサーに飲んで頂きたい

小説家「村上春樹」氏もこのウイスキーが好きみたいで
『1Q84』
『ダンス・ダンス・ダンス』
『ねじまき鳥クロニクロ』と
多くの作品に登場している


 

 

 

 


「スローなブギにしてくれ」
角川春樹事務所製作

片岡義男の小説

映画は小説とは内容が違うが
浅野温子初主演作
小悪魔的でとてもセクシーだ

ここでは映画の話を書いておきます
劇中、浅野温子(さち乃)がバイトをする
スナック『クイーンエリザベス』で
ムスタングの男(山﨑努)が
「ソルティードック」を注文し飲む
その後何度か「ソルティードック」は登場する

あらすじは
夕暮れの第三京浜をオートバイで走る青年は
白いムスタングから放り出された少女を拾う
男2人、女1人の奇妙な共同生活を送っている
ムスタングの男には、別居中の妻と子供がいた
ある日突然、同居男性が急死したことから
辛うじて保たれていた微妙なバランスが崩れていく
(さち乃)は猫が好きで
本人も猫みたいな性格だ


ここで面白いのが
劇中のスナック
『クイーンエリザベス』のキープボトルは

こちらのボトルで
棚に沢山並べてある

その名も
Queen Elizabeth

飲むシーンは一度だけだが
ほんとこれでもかって位並べてある
調べてみたところ

ラベルはイングランドのエリザベス一世の
アルマダ・ポートレイト肖像画
現在では輸入されていないウイスキーで

日本に輸入されていたのは1989年頃だそうですが
国内では高級酒として販売され
バーなどにも並べられていた

輸入販売をしていたのは『角川文庫』だったそうですが
コカイン密輸事件で社長が逮捕されてから
輸入が止まってしまったのだそうです

・・・(--;)
ただ映画の公開が1981年なので
それを考えるともっと早くから輸入されていたと思われる

見えますか?
当時の名酒辞典

角川の文字が見えます

製造社はイギリスのアヴェリーズ・オブ・ブリストル社
創業は1793年

当時は『ブリストル』という銘柄だったそうですが
1935年からクイーンエリザベスという銘柄に改名して
発売され熟成は12年

モルト原酒40%に
4年熟成のグレーン原酒をブレンドして製造


その後は『クイーンエリザベス株式会社』

BAR時代屋で飲めますから
是非映画を観てからお越しくださいませ♪

 

 

4

『キングスマン』
 ゴールデンサークル

イギリス紳士達がカッコいい

一作目のキングスマンは
冒頭いきなり
『ダルモア1962』と始まる
・・・・・
 

コリン・ファースが粋なスパイを演じてヒットした
『キングスマン』の続編
スパイ組織「キングスマン」の本拠地が壊滅状態に陥る中
敵を追ってアメリカに渡るスパイの奮闘を描く
マシュー・ヴォーン監督
タロン・エガートンやマーク・ストロングらが続投し
新たにハル・ベリーやチャニング・テイタムらが参加

謎の組織「ゴールデン・サークル」によって
ロンドンにある高級スーツ店を隠れみのにしたスパイ組織「キングスマン」の根城がつぶされてしまう
残ったのは
スカウトされて腕を磨いたエグジー(タロン・エガートン)教官でありメカ担当のマーリン(マーク・ストロング)だけだった
二人は敵を追い
同盟組織の「ステイツマン」の協力を求めてアメリカへ渡る

そのきっかけになったのが劇中に

発見された
ケンタッキー産バーボン
『STATESMAN』だ

現実には存在しないウイスキーだが
蒸留所も登場する

瓶の形でカッコいい。
実際には秘密基地
劇中1963VITAGEの樽も出てくるが
これはバーボン樽ではない「でかすぎ」(笑)

後、面白い下りは
BARでマティーニを注文すると
バーボンのストレートが大ぶりのグラスで出てくる
「これマティーニじゃないけど」と尋ねると
バーテンダーのお姉さんが
「ケンタッキーではそれがマティーニよ」
答える
もう一つ
バーボンを見ながら
「馬の小便」と
いかにもイギリス人ぽい喧嘩の売り方である

なんと
「STATESMAN」の名を付けたバーボンが発売された

『オールドフォレスタースティツマン』

販売の経緯につい説明された映像も公開された

公開された映像は

監督のマシュー・ヴォーンがキングスマンの

従兄弟分にあたるステイツマンについて紹介するところから始まる

ステイツマンの表向きの商売がウイスキーの製造であることから、高級テーラーを営むキングスマンの対になり

かつ、映画へのリアリティーを追求したことから

実在するバーボンの老舗

世界有数のスピリッツ・ワイン会社である

ブラウンフォーマン社とパートナーシップを組んだことが明かされる

ブラウンフォーマン社の社長である

キャンベル・ブラウンも登場する

"オールド・フォレスター"の名の下に新たに香り豊かなバーボンが生み出されたと強調し

「このパートナーシップの重要な点は

"ステイツマン"が映画の中で実際に役割を果たしていることだ」と語る。フォーブス誌のインタビューにおいてもこの商品の開発は決して単なるプロモーションのためではなく、その伝統とクラフトマンシップに則って"オールド・フォレスター・ステイツマン"を生み出したかというその製造工程についても言及している。

映画のプロモーションのためにラベルだけを張り替えたような商品とは一線を画す、本物のバーボンがここに誕生した。劇中に登場するのはもちろん、"オールド・フォレスター・ステイツマン"は『キングスマン:ザ・ゴールデン・サークル/Kingsman: The Golden Circle(原題)』公開前夜に販売を開始する予定だという

https://www.youtube.com/watch?v=8eQeUDsY7dU&t=64s





 

 

2024年には
ブラウンフォーマン社は日本支社を立ち上げるそうで
様々なバーボンウイスキーが元気になるような気がして
楽しみで仕方ない

三作目のコラボで
『グレンドロナック キングスマンエディション』
が日本市場二44本発売に
「キングスマン:ファースト・エージェント」
とタイアップした限定商品です

 

 

つづく