昨年のミスチル30周年記念ツアーを収録した Live DVD & Blu-ray

「Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」

が1月25日に発売になる。
  
デビュー記念日5月10日  東京ドーム
ツアーファイナル6月19日 ヤンマースタジアム

2公演の模様をノーカット再編集「LIVE 完全版」として
W収録だそうだ。

  
僕は5月11日 東京ドーム2日目、に行かせてもらった。
   
2回目の手術後、やっと復帰に向けて動き出そうとトレーニングを再開した頃、
半年近く続く目の違和感と歌も歌えなかったストレスから、まともに歌が歌えなくなっていて、
音程すら取れなくなっていて、必死のリハビリをしていた頃、
GAKU-MCさんのライブに行かせてもらって、GAKUさんに、必ず復活す流と信じると、言ってもらって俄然やる気をだし、
少しずつ歌も歌えるようになり、このまま頑張ればなんとか復活できるかもしれない、と思い始めた頃だった。
   

   

     
アリーナ、スタジオを埋め尽くす、5万5000人。
圧倒的な人の圧。

早めに行って、席に座り、ずっと遠く見えるステージと、
その時は思ったより、簡素、に見えたステージセットを眺めていた。

まだ、その頃は、ライブ中
「声は出さないでください」
という状況だった。
  

  
開演時間が近づき、5万5千人がそわそわしはじめ、
東京ドームが暗くなり、、
オープニングの音楽が流れ始め、バックライトが点灯する。
5万5千が、ミスチル30周年の成功のために、とみな、声は出さず、
それでも、興奮を押し殺すため息、深呼吸、息遣いですらその人数では、
唸るような振動になって届く、

嵐のような拍手は段々と、5万5千の手拍子になって一定のリズムでドームに響いてゆく。
   

     
バックライトの中から、Mr.Children が現れる。

 

  
そして、簡素に思えたステージセットは、プロジェクションマッピングによって、東京ドームをあらゆる世界に連れてゆく。
      
圧倒的な声量、圧倒的な音圧、
僕は、桜井和寿の生の声を知っている。
1メートルの近さで、生の声の大きさ、音圧、をなんどか経験している。
ひとことでいうなら、尋常じゃない。
       
あの声量と、あの音域で、2時間半を超えて叫び歌い続ける。
それも、尋常じゃない。
  
あっという間のライブが終わり、、、東京ドームを後にする時、
ちょっとおこがましい、不思議な感情が湧き上がった。

負けたくない。

いやいや、相手は、レジェンド桜井和寿さん、なのだから、
何言ってんだお前、、って自分で思う、自分で諌める、
でも、負けたくない。
    
   
復帰できるのか、どこまで復活できるのか、、
まだまだ全く見えなくて、たくさんの不安の中で生きてた。
そして、その後も、一度は復帰したものの、コロナでダメになり、
今も、後遺症は続いている。
1時間くらいのライブなら、なんとかなるだろう、と思いながら、
まだ、完全復帰を自分に許せるところまでは来ていない。
   
それでも、決して心が折れないのは、GAKU-MCのライブ、
そして、このミスチル30周年東京ドームがあったからだ。

負けたくない、は、自分に負けたくない、という意味なんだろうと思う。
   
   
昨年、暮れのMIFAライブで久しぶりに桜井さんにお会いした。


あの東京ドームの、ずっと遠くのステージに立っていた、
大きなスクリーンに映し出された桜井さんと、同じ桜井さんなのだけど、、
   
ふだんの桜井さんは、朗らかで、おおらかで、
すこぶる優しくて、実はすこしガキ大将なところがあって、
最高にかっこいい男だ。

そして、言うまでもなく、やはり、
そばで見て、ちょっとした演奏を聴けば、聴くほど、
ミュージシャンとして、突き抜けたレジェンドだ。
       
MIFAライブの時は、5曲のライブ。
そのくらいが、余裕をもって演奏できる限界だった。
今、もう少し、キャパも広がってる。

一刻も早く復活したい、と言う気持ちはある。
でも、慌てない。決してくさらない。

絶対に負けないために、気持ちだけじゃだめだ、
戦略は必要だ。

生きろ。

今、ミスチルでいちばん好きな歌。

「生きろ」

   


   


そこから 
またひとつ強くなる 

失くしたものの分まで
刻まれた傷を道標にしていこう
 

   


いつか、一緒に歌う事を夢みよう。
そのためにはまず、完全復帰だ。

       
    
Live DVD & Blu-ray
「Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」

僕のミュージシャン人生を救ったライブと言っていい。
  
必見です!