【補足説明追加】朝日新聞に記事が掲載されました | 吉原馬雀の奇妙な冒険

吉原馬雀の奇妙な冒険

元・三遊亭天歌でしたが、吉原朝馬門下となり、高座名が変わりました。

吉原馬雀(よしわら ばじゃく)です。







※2024年10月14日 20時17分

 記事について、補足説明を最後に追加しました。





おつかれさまです。落語家の吉原馬雀です。

本日(2024年10月14日)発売の朝日新聞に記事が掲載されました。取材ありがとうございました。

私の民事裁判の意義について紹介する内容となっています。私もコンビニで1部購入しました。

ウェブは有料版の記事になります。
よろしければご覧ください。
あと裁判の判決文(相手の控訴取り下げにより一審判決確定)を含む詳しい資料は、下記にその一切を掲載していますので、ご参照ください。

【前編】


【後編】


どうぞ宜しくお願いします。




【記事の補足説明】

 被告が控訴を取り下げた背景について、記事の中で、被告の弁護士が「(円歌さんは)訴訟は弟子が起こしたもので、自分が原因となっていることに間違いなく、これ以上裁判が長引き世間や落語協会に迷惑をかけたくない」と答えた旨、記述があります。

  この点は、被告の認識と私の認識が異なっており、読む人に誤解を与えかねないので、事実に基づき丁寧に補足説明を致します。

 端的に言えば、以下の内容が私の認識です。

 ①「(円歌さんは)訴訟は弟子が起こしたもの」について、控訴は被告が行い、私は控訴していない。


②「(円歌さんは)訴訟は弟子が起こしたもの」について、私は被告からとうに破門の言い渡しを受けており、弟子ではない。


③ 被告が控訴を取り下げた理由は、「これ以上裁判が長引き世間や落語協会に迷惑をかけたくない」からという理由というより、控訴審の敗訴の可能性があったため。


 以下、その理由の詳細を説明します。

 たしかに第一審は私が提訴しましたが、同時に審理された賠償額3000万円の名誉毀損訴訟は被告が提訴したものです。

 しかも今回の記事は控訴審の内容に触れるものですが、控訴審については私ではなく、被告が一審判決に不服があり控訴したものです。一審に引き続き賠償額3000万円の名誉毀損訴訟も請求を維持し同時に被告は控訴しました。私は控訴自体はしておりません。

 よって控訴審に触れる記事の中で、被告による「訴訟は弟子が起こしたもの」との発言は、誤解を招く表現だと思っています。

 それと被告は私のことを未だに「弟子」と認識していますが、現在私は被告の弟子ではありません。元弟子という表現が正しいです。

 しかも私が弟子を辞めたのではなく、被告により破門の言い渡しをされたことがその原因です。2022年2月20日の浅草演芸ホールの楽屋にて、被告より私は明確な破門の言い渡しを受けています。録音データも残っており、裁判でも証拠として提出し、被告もその内容を確認をしています。

 破門にした被告から私が未だに「弟子」呼ばわりされることは、事実と異なりますし、私からすれば非常に不愉快です。私は現在、断じて被告の弟子ではありません。吉原朝馬の弟子です。被告の発言は、現在の師匠に対しても失礼です。

 それと被告が控訴を取り下げた背景は「これ以上裁判が長引き世間や落語協会に迷惑をかけたくない」と語っています。しかし、このコメントも客観的な事実からすれば、随分と都合のいいことを言っているという印象を受けました。

 まず被告自身が一審判決に不服があり提訴した控訴審は、判決日まで決まっていたのですが、被告はその後の和解協議で、裁判官から判決の見通しを確認した上で、取り下げをしています。
 

 「これ以上裁判が長引き世間や落語協会に迷惑をかけたくない」のであればそもそも控訴自体をしないですし、もっと早期に取り下げを行うと思いますが、実際は被告はぎりぎりまで争っているのです。


 和解協議は被告と原告の順番で交互に、裁判官と意見交換をする形で行われました。

 その中で、私たちは裁判官から以下の心証開示を受けました。

 控訴審では、元師匠である被告より私が廃業を迫られたこと及び福岡空港での事件も含め追加で違法性が認められ、私への賠償金は120万~150万が相当で、第一審と比べて増額の予定とのことでした。

 それと被告代理人は判決日の決まった第2回口頭弁論にて、証人の申請を口頭でも裁判官に申し出て、ぎりぎりまで事実関係を争う姿勢を見せております。

 それだけではなく、審理が終わっていて(結審の状態のこと)裁判所の判断をこれ以上仰げないにも関わらず、被告は裁判所にさらにこれまでの主張と同内容の書面を提出しました。裁判の公正を損ないかねない弁護士として非常に問題のある行動を、被告代理人は取っています。

 被告代理人が通常では考えられない行動を取りさらなる主張を続けたのも、被告が裁判官から敗訴の可能性をほのめかされた事実と整合性があります。勝訴の可能性を説明を受けたなら、裁判所の心証を損なう上記行動を取るはずがありません。

 以上の事実からすると、控訴審での敗訴の可能性が高く被告は控訴を取り下げたとの合理的な推測が成り立ち、「これ以上裁判が長引き世間や落語協会に迷惑をかけたくない」との理由だけで控訴審を取り下げたものとは考えにくいです。

 以上、被告のコメントについて事実に基づき、私の認識をお話しました。

 控訴審については、上記YouTubeでさらに詳しい説明をしておりますので是非ともご覧ください。

 また今回の補足説明は、記事に対する不満ではありません。記事は被告代理人のインタビューをそのまま反映させたものに過ぎません。朝日新聞さんからは、師匠:吉原朝馬にも丁寧に取材されており、事実関係もよく確認をいただいております。紙面が限られている中、ハラスメント問題という公益性のあるテーマで、今回の問題を大きく取り上げて記事にしていただいた事に非常に感謝しております。

 以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

 


【告知】

 私の師匠と、この問題を落語家目線でずっと取り上げてくださっている三遊亭はらしょう兄さんとのハラスメント問題を考え続ける落語会の開催です。


 是非是非ご予約をお願いします。