今日は年に数回ある午前中に仕事がない日。

思い立ってオッペンハイマーを見てきました。

「原爆の父」と呼ばれた物理学者ロバートオッペンハイマーの半生を描いた歴史映画。

アメリカではアカデミー賞で最多13部門を受賞したにもかかわらず、日本では唯一の被爆国という事で議論に議論を重ね、アメリカから8か月遅れをとってようやく先週から上映となった映画。

 

これは見ておかなくては、と思って見てきました。

 

オッペンハイマーという物理学者が、どんな経緯で原子力爆弾を作って、贖罪の気持ち、その後どんな風に考えが変わっていったか、色々なことに巻き込まれていく様や、感情の渦が効果的な音響と映像で描かれていて、よくできた作品だった。私はアメリカ史が好きだったので(大学でも多分一番好きな授業の一つだった)理解はしやすかったし、ほんとによく出来た映画だった。

だったんだけど。

要所要所で涙が止まらず、映画を見てこんな感情で涙を流したことはないと感じるような、やるせなさを感じた映画でした。

ちょっとネタバレかもだけど。

 

The world will remember this day.

栄光の原爆投下が成功した日を忘れないだろう、という言葉を私は逆の意味でとらえて
わかってる?その裏で何も悪いことをしていない民間人が何万人も亡くなったんだよ?と思ったり。
この原爆があったから戦争を終わらせられたというけれど
そうかもしれないけど
でもだからと言って殺人兵器を作っていいわけないし、
このおかげで長崎と広島の街は壊滅して、その後何年も何年も苦しめられた人たちがたくさんいて
と考えたら涙が止まらなかった。
その一人一人に幸せな生活があって、未来があったのに
一瞬でそれらをすべて奪ったんだよ?天災でなく、人災で。
 
責めるつもりはないんだけど、このことから学んでいかなければいけないんだけど
世の中はだんだん戦前のような感じになって、平和を維持することの大切さを忘れてしまっているような気がする。
こんな思いをして、辛い歴史があったのに
なんでまた戦争がはじまって、罪のない人たちが苦しめられているんだろう。
 
私みたいに賢くない頭でも戦争は良くない、人を苦しめるのは良くないってわかるのに
どうしていい大学を出て政治とかやってる人たちが
一番大切なことを忘れて、利益?国益?のためになんかよくわかんないことするんだろう。裏金とかね!
 
お前ら一回い全部投げ出して、なくすもんないから、怖いもんない!っていう状況になってみろ。
戦争の最前線に立ってみろ。
いつも自分たちは安全なところで机上で話し合って、犠牲になるのは民間人や弱い人たちばかり。
強い人、頭のいい人、お金を持っている人ばかりじゃなくて
誰かの助けが必要な人や、苦しみを抱えている人、辛さを持っている人も
出来るだけ幸せに暮らせるように助け合うのが大事じゃない?
 
ABAは科学なので、とてもいい面もあるけど怖い面もある。
だから運用する人たちは高い倫理観をもって悪用しないことが絶対だと私は思っている。
オッペンハイマーの映画を見てなんか改めたそんなことを考えた。
ってかくと薄っぺらいけど、定期的に自分のやっていることを顧みる必要があるので
そこに勝手ながら絡めた感じです。
 
 
たくさん人が出てきすぎて、途中でわけわかんなくなっちゃって
今サイトを見て復習しているところ。
 
なにせロバートダウニージュニアがよかった。というか、さっきあれがロバートダウニージュニアだってわかった。
あとマットデイモンも、あれがマットデイモンだって今気が付いた。うそー。
ラミ・マレックも出ていてびっくり。フレディーマーキュリーと全然違ったよ。。。
いい俳優がいっぱい出てたんだなあ。
 
いやでも私はこれをエンタメとはとらえられないので
おススメ!とか推す!という言葉では片づけられません。
 
でも、歴史から学ぶという意味では見たほうがいいかも。
と思いました。