そもそも三島由紀夫に興味の「きょ」の字も持ち合わせていなかったんだけど、


日本の国体や現代史、そして政治に興味を持つようになってから、だんだんと三島由紀夫の事が気になるようになった。


当初は単なる危ない人という印象しか持ち合わせていなかったのだけど

参考記事(三島由紀夫と赤軍の違いが分からなかった件


それがとんだ勘違いだと徐々に気が付いて行った。



ただ、三島由紀夫の全てが正しいかと言うと、それには疑問が大いに残る。


彼の主張について正しいと思わされる部分は大いにあるのだが、だからといってそれが全てではないと思う。


彼の言う通りに突き進む方が危険なんじゃないかと思うところも随分あった。



そういう疑問を私に提起してくれたのは、B層関連の執筆でお馴染みの



以前も紹介した適菜収さん

参考記事(B層は国をダメにしない。適菜さんって基本性悪説なんだろうなぁ




適菜さんって兎角三島由紀夫を神として崇める傾向が強いと言うか、三島由紀夫が全て正しいと思い込んでいると言うか、


そういう主張が強すぎて

本当に三島さんってそれほどの人なの?って疑問を読者に思い起こさせる本を書いていて。


私は、三島さんへの思い入れが強い適菜さんの著書をきっかけに自分なりに三島由紀夫像を構築させる旅に出かけてみたけど、


最終結論、適菜さんの三島さんの見方ってかなり偏ってるなっていうこと。


三島さんの著書に残されている保守的思想のみを彼として、それを全てとして語ってるだけなんだなという事がよく分かった。


そして適菜さんの主張がところどころがどうしようもない程ずれまくっている理由も分かって、ようやくスッキリした。



今時はなかなか手に入りにくいけど、三島由紀夫の素顔の人物像に迫りたいと思う人なら一度この本を読んでみるといいと思う。





三島由紀夫の恋人であった福島次郎が書いた小説と言うより、随筆、いや告白本である。

福島次郎は、名前から推察できる通り男性です。

三島由紀夫は兼ねてから男色と言われていたが、ちょっとはっきりしない面があった。

私は男色を否定しがちな面があったけど、この本を読むと男色を素直に受け入れれるし、三島さんの嗜好も福島さんの嗜好もどちらも受け入れられた。

そしてこの本を読むと、メディアに残る三島像よりも一層近付いた素顔の三島由紀夫に触れる事が出来、

そして彼が、大きなコンプレックスと不安を抱えながら生きていたことがよく分かる。

それを見せないようにするために、強くあろうと表面的に取り繕い、それが余計に過激な行動を育んでいった背景も随分見えてくる。



適菜さんは三島由紀夫を語りたがるが、この本は読んでいるのだろうか、

彼の嗜好性や背景も理解した上で、彼の思想の全体像を見ているのだろうか、


私は見えていないから、相も変わらず彼はずれまくった主張をしているのだろうと思うのである。