昨年12月中旬(こう書くとすごく昔みたいですが)に夫が緊急入院し、2週間。そして病室に泊まり込んでから10日経ちました。

泊まり込みを始めてから、夜中に何度も飲み物を飲ませたり身体をさすったり、トイレの介助をしたりと、私もなかなか眠れませんでした。

また、昼は昼で、ちょっと用事で家に帰ると、夫が電話してきて、いつ戻ってくるのと何度も聞かれました。

看護師さんに頼めば、水も飲ませてくれるし、痛ければさすったり、トイレの介助もしてくれると思います。

でも、夫にしてみれば、私にしか甘えられなかったんだと思います。

こんなことがありました。

入院して何日かの時、面会時間は1時からなので、家の用事を済ませ、仮眠してから病院に行こうとしたら、夫から早く来てとの電話が。

慌てて駆けつけると、夫は「頼れるのは◯◯(私の呼び名)しかいないんだよ」と言いました。

それからは、なるべく夫の側にいてあげようと、宿泊許可をもらい、病室に簡易ベッドを置いて寝ました。でも、古い病院なので、喉と鼻をやられてしまい、私もフラフラになってしまいました。

夜、寒気がして私が風邪引いたみたいと夫に言うと、夫はナースコールで看護師を呼びました。

どうしたのかと思ったら、夫は、私が具合が悪いので、喉と鼻の薬を妻にあげてくれと言いました。看護師が、すぐに用意できないと言うと、夫は泣きながら「何で?ここは病院でしょ?妻が可哀想だ」といいだしました。

そもそも夫が早く来てとか、頼れるのは私しかいないと言うから泊まったのに、今度は子供のように私を心配する夫を見て、愛おしくて涙が出そうでした。

私は前にブログに書きましたが、人付き合いが苦手で、結婚願望もありませんでした。

しかし、夫と出会い、夫婦というより人生のパートナーとして、この人となら一生一緒にいられると直感しました。

結婚してからは、仲が良い夫婦ではあったと思いますが、やはり色々あって、ケンカしたこともありました(私が一方的にまくし立てることがほとんどでしたが)。

でも、夫の癌が発覚し、大変な状況になったからこそ、夫に出会えて、私は本当に幸せだと感じることができました。

とは言え、介護は予想以上に大変で、つい夫にきつく当たってしまったこともあります。

ここ何日かは、お腹に力が入らないため、なかなか小水が出ず、トイレに何回も行き、それによって体力を消耗してしまっていたため、管を通して尿を出しています。本当は自分でトイレに行くのが望ましいのでしょうが。でもそのおかげで、ぐっすり眠れているようで、痛みも前ほどではないようです。

眠れているのはいいのですが、だんだん眠っている時間が長くなっています。積極的な治療をしない限り、このまま最期を迎えるのでしょうか。

でも夫にとっては、これ以上積極的に治療して苦しむより、このまま安らかに過ごせるのが一番良いのかもしれません。