以前、たまたまネットで、野球解説者の大島康徳さんが丸山ワクチンの投与を始めるという記事を読み、私も夫のために購入しました。
ただ、基本的には主治医の了承を得て皮下注射してもらわなければなりません(ご自分で注射されてる方もいるようですが)。
丸山ワクチンをやってみようと思ったのが今年の6月頃で、最初の抗がん剤が効かなくなったタイミングでした。
丸山ワクチンは隔日または週3回のペースで皮下注射します。しかし、抗がん剤治療を受けている病院は外来受診はかなり待たされるので、夫の負担も考え、家のすぐ近くの町医者の所へ行きました。が、まともに話も聞いてもらえなかったため、別のお医者さんに行ったら、打っていただけることになりました。
その後、色々事情があって、しばらく接種しませんでしたが、今回入院となり、もはや癌を抑える治療はできず痛みを取ることしかできないとのことで、丸山ワクチンの接種を再開しました。
今入院している病院は、患者の自己責任で打つのは構わないけど、丸山ワクチンなんて効果がないという認識のようです。この病院だけでなく医療関係者の間では、癌には効果はないという見方が一般的なようです。
でも、効果がないとしても、藁にもすがる思いで接種をお願いし、ワクチンをナースステーションに預けたら、打つのを忘れていたようで、私が確認したら慌ててこれから打ちますと言われました。
ホスピスでもない限り、病院は病気を治す場所で、治る見込みのない患者は迷惑でしかないようです。これからも生きていける患者には色々フォローがありますが、もう助からない患者はホスピスか在宅で緩和ケアして欲しい、ましてや精神面を気遣うなど忙しいのにやってられない、ということなんでしょう。
打ったって治らないんだから打ち忘れたって大したことじゃないし、ちょっと打ち忘れたぐらいでギャーギャー騒いで哀れな人だと思われているんじゃないかとすら疑ってしまいました。
治せないからと言って病院を恨むつもりはないんです。精神的に手厚くフォローしてくれとも思ってません。でも人として最低限のデリカシーすら求めてはいけないんでしょうか。
6月頃に抗がん剤が効かなくなっているという話があった時、主治医は、「だからと言って、変な民間療法には引っかからないようにした方がいいですよ」と言いました。
でも、治療法がなくなって、藁にもすがる思いで怪しい治療を受けたり、スピリチュアルなものにハマる気持ちは痛いほどわかります。
スピリチュアルと言えば、先日、生まれて初めて御百度参りをしました。
地元の氏神様に行き、人に見られると恥ずかしいので、まだ暗い朝5時頃から開始し、1時間半くらいで終わりました。
とにかく何でもいいからすがるものが欲しいんです。
そういう点では、看護もして精神的にも支えてくれるホスピスがベストなんだと思います。しかし、何ヶ月も待たなければならないらしく、時すでに遅しです。
結局、私が現実をちゃんと受け止めて早め早めに対応すれば良かったんだという所に行き着き、また自分を責めています。