元彼が死んだ…私たちはまだ50歳なのに?本当に?なぜ?どうして?
分からない事だらけでずっと混乱していた。

確かに彼は長生き出来るタイプでは無いと若い頃から感じていた。
バスケットボールの為に無茶苦茶な無理をする人だったから。

夜、また親友が私を心配してくれてLINEの相手をしてくれていた。
『大丈夫か?』と。
結婚してからは元彼の話などした事もなかったのに親友にも私の根底には元彼があると言う事が分かっていた。
有り難かった。

彼の葬儀の日はたまらない気持ちだった。

元気で頑張っていたらいつか会えると思っていたのに。
やっと遠くから応援しようと言う気持ちになっていたのに。

彼の亡骸さえもこの世から無くなってしまうんだ…そう思うと辛くて悲しくて他の事は何も考えられなかった。

あの大好きだったヤンチャな笑顔も2度と見る事は出来ないんだ。

…もう2度と永遠に逢えないんだ。

空に向かって彼にお別れをしていた。

悲しくて悲しくてどうしようもなかった。

彼との楽しかった嬉しかった幸せだった想い出が全て消えてしまう様なとても言葉では表せない喪失感を感じていた。


その日から辛くて悲しくて恋しくて恋しくてどうしようも無い想いで頭がいっぱいになってしまった。

親友も何度もLINEで慰めてくれて昔話をひたすら聞いてくれていたが、私のあまりの悲しみ様に『あまり悲しむと◯◯君が心配する。◯◯(私)の事を忘れる訳がない。病気だと聞いているから今は苦しみから解放されてまたバスケットボールをしているはずだ』と言われて。

そう言われても私には悲しむしか無かった。
そんなすぐに気持ちの切り替えなんて出来なかった。

もう2度と逢えない…この世から居なくなった。
この地球上のどこを探しても彼はいない。そんな想いで頭がいっぱいになっていた。

毎晩、声を押し殺して泣いていた。
悲しくて恋しくて恋しくて。

どうしてメルアドにメールしなかったのか?
あの時あのドアを開けてたら、あの電話にちゃんと出ていたら、
あの時もあの時も…後悔ばかりしていた。

詳しい事が全く分からず彼の死に納得出来ずにいたが 今までした事も無かったSNSで何か分かるのではと色々彼に関するキーワードで彼を探す様な気持ちで検索をした。

すると驚いた事に彼の急死が地元の新聞の大きな記事になっていた。

久しぶりに見る彼の姿に私は泣き崩れてしまった。

とても良い写真だった。

歳は取っていたけれど懐かしい彼だった。