今日のNHK「ガッテン!」は「タッチの力」について特集されていました。
1日10分程度、優しく背中をさするだけ。
それだけで、長年の悩みだった痛みが軽減したり、血圧が下がる、不眠が改善する、認知症の方の攻撃的な言動が鎮まり徘徊が減る…という魔法のような効果が。
健康な人であっても、極度の不安やストレスにさらされ続けると、身体面に不調が出ることは少なくありません。
しかし、「触れる」だけでそうした不安やストレスそのものを軽減することができるのです。
番組タイトルは、「痛みや認知症に効く!癒しホルモンの驚きパワー!」
とてもわかりやすい内容だったので、まとめてお伝えしようと思います。
優しくタッチすることで起こる魔法…その秘密は「オキシトシン」というホルモン!
このホルモンに、不安やストレスを軽減し、安心感や信頼度を高める効果があるのです。
痛みやストレスがかかると、脳の中の扁桃体で不安や恐怖を感じます。
理性を司る前頭前野がそれを鎮めるために働きますが、痛みやストレスが継続して与えられると、扁桃体の興奮は収まらず、痛みの増強や血圧の上昇、などが起こってしまう。
ここで「触れる」という行為を行うと、心地よい触覚への刺激が脳に伝わり、視床下部という領域からオキシトシンが放出され、扁桃体の興奮が鎮まる。
そのため、痛みが軽減する、血圧が下がる、不眠が解消する、などのことが起こるのです。
辛い時、落ち込んでいる時。
信頼する人がそっと背中に手を置いただけで、心が温かく少し落ち着いてきた経験はありませんか?
それは、こうした身体と心のつながりを生むシステムの賜物なのです。
他にも、オキシトシンは子供へのタッチケアが多動や問題行動を軽減することも知られていますね。
以前、「津金一日学校」というサマースクールで、小学校1年生~6年生の子ども達を対象に、「からだ と きもち」というテーマでワークショップを行いました。
その時に子ども同士でのマッサージをしてもらったのですが、本当にさっきまで元気すぎたヤンチャな30数名の子ども達が、一様にふわ~っと鎮静していく様を目の当たりにして、
「こ、これがオキシトシン効果か!!」と実感しましたよ(笑)
そのときの模様はこちらからご覧ください。
◼︎ かけがえのない夏の想い出「津金一日学校」
◼︎「からだ と きもち」が人生の羅針盤 津金一日学校のドキュメント・カタログ
私が提供しているヴァイタル・タッチセラピーの中核をなす、「オイル・トリートメント」は、その人の存在を尊重しながら、全身を丁寧に満遍なく触れていく行為。
目的が「治療」でなくても、「人の心そのものを癒していく」セラピーなのです。
もちろん、触れ方や事前の信頼関係、安心感もとても重要です。
番組中では「1秒間に5センチ程度のゆっくりした動きで背中を撫でる」というやり方が紹介されていました。
これは、とてもシンプルですが有効なやり方。
誰でもすぐ生活の中に取り入れられますね。
まさしくオイル・トリートメントの導入で行われる優しく撫でさする仕草=エフルラージュも、この速度。
つまり、グイグイグイグイ勢いよく揉みほぐしたり、エステティックの素早い脂肪の揉み出しのような触れ方だと、筋肉や脂肪はほぐれるかもしれませんが、この「タッチの真髄」とも言える「オキシトシン効果」は得られにくいかもしれません。
私が開催している講座「触れて癒す~クオリティ・オブ・タッチ~」ではまさに初心者でもできるような、タッチの仕方を教えています。
ボディワークのジャンルを問わず、このクラスの後はみなさん格段にセラピーのクオリティが上がります。
その秘密も、こうした「癒すための触れ方」にあるのです。
ちなみに、オキシトシンは触れる側にも出ますので、そういう意味でセラピストというのは日々自分にオキシトシンを放出させる幸せな職業と言えるかもしれません(笑)
心が落ち着かないとき、トゲトゲしてしまうとき、安心感を得たいとき。
タッチ・ケアやオイル・トリートメントを受けることはとても有効です。
自分が自分じゃないような落ち着かない感覚があるときは、ぜひセラピーを受けにいらしてください。
6月のご予約も受け付け中です。
http://yurikokomatsu.com/treatment
「触れて癒す~クオリティ・オブ・タッチ~」も、ご要望があれば随時開催しております☆