の続き。
東京から新幹線で八戸駅まで移動し、
そこからJR八戸線で本八戸駅へ。
悪天候の本八戸駅まで来た理由。
この駅が、北海道行きのフェリーが出る、八戸港フェリーターミナルの最寄り駅なので。
夜なら夜行便のフェリーの時間にあわせて、
八戸駅・本八戸駅からフェリーターミナル行のバスが出るのだけれど、
昼行便を利用したい場合、最寄り駅からは車かタクシー以外の交通手段がない。
私は免許をもっていないので、どうしてもタクシーを利用することになる。
本八戸駅から八戸港フェリーターミナルまでは、
所要時間は目安として15分、料金は1800円程度と聞いていたけれど、
耳の遠いおじいちゃん運転手に当たり、遠回りされて2500円ほどかかった。
客がタクシーを選べないシステム、本当にどうにかして欲しい。
本八戸駅からタクシーで約20分。八戸港フェリーターミナルに到着。
乗船手続きを済ませて、乗船口に向かおうとしたところ……
昼行便はフェリーターミナルからフェリー乗り場までバスで送ってくれるとのこと。
んん…?どういうこと……?
ひとまず売店でお買い物するなどして時間をつぶすことにした。
シルバーフェリーは、船内にレストランの設備がない。
ということもあり、売店にはお弁当やお惣菜が種類豊富に陳列されていた。
フェリーの本当にすぐ近くまで送ってもらい、ここから乗船するとのこと。
えっ、こんな感じで乗船するの!?
なにこれすごい!どうなってるの、この階段……!!
今回の北海道旅行では、階段と雪道対策として、
リュックにもなるキャリーバッグにできるだけコンパクトに荷物をまとめてきたのだけれど、
ありがたいことに、親切なスタッフさんが上まで荷物を持ってくれた。
……これ、上りはともかく、下りの方が怖い……
エレベーターでロビー階に移動。
シルバーフェリーは何度か利用したことがあるのだけれど、
いつも乗るのは夜行便の「シルバーエイト」。
今回はじめて、昼行便の「シルバーティアラ」に乗船した。
パープルをベースとした内装。
カウンターで毛布を借りて、予約したスペースへ移動。
夜行便ではいつも個室を予約するのだけれど、今回は日中の便ということもあり、
いつか乗ってみたいな。と気になっていたビューシートを予約。
ビューシートは6階の船頭部分に設けられた区画で、ここに入るには専用のカードキーが必要。
シルバーフェリーの中では「シルバーティアラ」にのみ存在する
窓を向いたスペースで、日中はオーシャンビューを楽しむことができる。
大部屋よりプライベート感があり、2等室より開放的。
2等寝台の扱いだけれど、結構ちゃんとした仕切りがあって、
この日の乗客は、私とご家族が一組だけだったので、静かにのんびり過ごすことができた。
八戸港⇔苫小牧港のビューシート乗船料金は、ひとり8400円。
各種割引を利用するともっと安くなる。
ビューシートを予約するとついてくる貸し毛布。
1枚400円でレンタルもできるとのことだけれど、
貸し出しは13時で締め切られるので注意。
荷物を整理しているとガタガタと船が揺れだし、
13:00、八戸港フェリーターミナルを出航。
太平洋フェリーのようなファンファーレの音楽や、出航の放送は流れず、静かにぬるっと出発。
ビューシートの窓からの眺め。
これは……これは、楽しい……!!
デッキに面しているため窓が綺麗に清掃されていて、晴れた日の眺望は最高なのでは。
大浴場の利用時間が出航1時間後までとのことなので、まずは大浴場の偵察へ。
女湯は先客なし。
そもそも女性の乗客を、ビューシートのご家族のお母さんしか見かけていないので、ずっと貸切状態だった。
ここ暫く、長距離フェリーは太平洋フェリーにしか乗っていなかったので、
洗い場の狭さにびっくり。
湯船は2つに分かれていて、窓が広いので曇り空でも明るい。
今度は晴れた日に乗りたいなぁ。
脱衣所は、返却式のロッカーと洗面台がコンパクトにぎゅっとまとまった構造だった。
着替えていると、お昼の入浴時間の終了5分前にスタッフさんがやってきて、
もう締めますよー!と言われ慌てて出た。
利用時間以外は施錠するとのことだった。
さて、湯上がりの一杯。と思ったら、
自動販売機ではアルコールを販売しておらず、カウンターでのみ購入できるシステム。
そのカウンターも14時に閉まっていた。
最寄り駅からフェリーターミナルへのアクセスの悪さといい、
北海道と本州を行き来するドライバー用のフェリーなんだろうなぁ。
しかし、かにめしは売っている!
冷凍食品の自動販売機で、「かなやのかにめし」が売っていることは事前に調査済。
ということで、遅めのおひるごはん。
冷凍かにめしも、レンジでチンして解答すればホカホカ。
普通においしい。
アルコールが欲しいところだけれど、
なんかそれっぽい炭酸アクエリアスでがまん。
おなかもふくれて、ごろごろ。
あーーー。
ビューシート、さいこうでは。
隣のスペースに人がいたら、こんなに寛ぐことはできないのだろうけれど。
翌日以降の予定を組みながら過ごしていると、
なんだか、だんだんと揺れが激しくなってきた。
わあ。すごい吹雪。
16時を過ぎ、日の入り時刻が近くなると、
スタッフさんが回ってきて、ビューシートのブラインドが閉められた。
このあたりでスマホの電波も入らなくなったので、
お風呂とカウンターが開く18時過ぎまで寝ようとアラームをかけてスヤスヤ。
結構揺れていたけれど、お船の揺れは好きなので、ゆりかご気分でねむねむ。
ドォン!と船が大きく揺れて目を覚ますと、まだ18時前。
揺れがかなり激しくなっていて、ゴオゴオと風の音が響き、船は大きく上下左右に揺れていた。
水を飲もうと起き上がると、
これ生身の人間に継続してかかっていいGではないのでは?
という激しい縦揺れ。
もう、ここまでくるとアトラクション。
この揺れがわかる動画を残すべく、ペットボトルのコーラでも買いに行こうかと思ったのだけど、
もう歩くのが危ないほどの揺れだったので、大人しく転がって過ごすことにした。
19:45、謎の音楽が流れ、定刻通り到着予定の船内放送が流れた。
シルバーフェリーは定刻より早く着きがちなのだけれど、
この日は苫小牧港に定刻の20:15に到着。
……あんな悪天候だったのに、定刻で着けたの、すごすぎでは……。
ということで、北海道に上陸!
へ続く。
ぽちっとな( ˘ω˘)
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