5月22日(金)

母の月命日。

コロナ以降、写真の中の母が、

ひとり安全な場所にいるように思える。

まさに天国。

 

朝、ベビーモニター越しにちょっと

ぐずり気味な娘をベッドに起こしに行く。

うつ伏せに寝ているので、横に並んで

うつ伏せに寝てみたら、ぐずり止んで、

クスクス笑いながら、

「ママも梨央もペッチャンコ」という。

「ふたりでふわふわになろっか?」と誘って

ふわっ、ふわっ、ふわっと言いながら

いっしょに膨らんで、温かくベッドから離脱。

と思いきや、「もっかいやろう〜♪」と

ペッチャンコに戻る彼女。以下略。

 

朝ごはんを食べながら、

昨晩観ていたティンカーベルをもう一度観る。

ティンカーベルは素晴らしい才能を持っていながら

自分への評価にこだわり、花形部門への憧れから

自分の職務を低く見てしまい、

自分自身を貶め、仲間を貶め、

弱者を怯えさせ、仲間に失望され、

ライバルに足を引っ張られる。

向上心の罠みたいだ。

 

結果、評価だなんだと言えない状況になって

自分が今、社会に役立てられることを全力で考え、

自らの仕事に誇りを持ち、

同時に謙虚になったことで初めてその存在が輝く。

本当にセルフブランディングとか危険。

ただただ、目の前の仕事を愛し、

誠実に働くことが、人を輝かせると思う。

 

 

 

そんなことを考えながら娘と

クリーニング屋さんや宅急便の用事で外へ。

マンションの入り口で、

大好きなヤマト運輸のMさんに遭遇。

夜に集荷をお願いしていたが、

「やっぱり夜がいいですよね?」と聞かれた。

Mさんの手を再三煩わせたくはない。

一緒に部屋に戻って荷物をお渡しすることに。

エレベーターで、同じフロアの人と遭遇。

「Mさん、体大丈夫?

 頼りにしてるから大事にしてよ」

と声をかけていた。みんな、彼が好きなのだ。

Mさんが小さい頃何になりたかったのか。

どうやって今の仕事にたどり着いたのか。

今、日々どんな思いで私たちに

荷物を届けてくれているのか。

自分の仕事を愛し、誠実に働くこと、

について、また考える。

 

ちょうど昨日、睡眠の取材で

向上心の原料にもなる

ドーパミンの中毒性について話した。

目標達成による快楽は、

その快楽の麻痺や、不達成による挫折リスクを

同等に孕んでいる。

目標達成の快楽にのみ依存することなく、

想定外の道も偶然も愛おしく受け入れ、

そこでできることに最大に尽くし、

前向きに幸せに生きていくことを

心しなくては。

 

午前中は撮影物の取り寄せや

スタジオの予約などをぽちぽちと。

あっという間に時間が過ぎて焦る。

 

注文していた

マイクロファイバータオルが届いた。

メイク時に一枚あると、

ブラシやパフなどの粉をここで

毎回落とすことで、清潔を長く保てると

先日取材で伺ったのだ。

ついでにミラーやパレットもさっと拭けば

いつも綺麗なお道具で過ごせる。

 

昼からオンライン取材。

これからの働き方のテーマ。

今日は働き方が一日中テーマだ。

 

娘がティンカーベルをまた観ていたので

私はテラスに移動。

が、取材中に窓越しに、「うんち」と娘。

短い時間での対談だし、動画もとっているので

私が抜けるわけにはいかない。

「トイレ行って」と目配せするが、行けないよう。

結局漏れちゃったと号泣している。

「お尻痒い」というので、「脱いで」と伝える。

お尻丸出しでベランダに出てくる娘。

カメラに映っては大変なので、

カメラの角度をいろいろに変えながら取材。

そんなことも気にせず、面白がって

私の服の背中のジッパーを下ろす娘・・・。

コロナ会議あるあるである。多分。

 

夕方公園へ。

ようやく今日締め切りの

急ぎの原稿に取り掛かるが

結局娘がボールを投げてきたり、

なんだかんだでほとんど筆は進まず。

晩御飯の後になんとか入稿。

 

と、昨日撮影した写真データが届いた。

編集部のアシスタントさんとやりとりをする。

彼女との仕事はまだ数ヶ月だが、

彼女の有能さに敬服している。

中途採用なのか、年齢が若いのか、

なんらかの理由でアシスタントさんだが、

細かいところまで配慮が行き届き、

いつも先にケアをしてくれて、

明るく社交的で、主体的で、

まさしく仕事への誇りと謙虚さと愛を感じる。

編集部も、関わる外部スタッフも

きっとみんな彼女に頼り切っていると思う。

 

一日中、そんなことを考えている日だった。