入学式を迎えた。母に連れられて中学校に行った。中学校は小学校より少し遠い。歩いて3~40分くらいだったと記憶している。

私は3つの小学校が集まる中学校だから、いやな予感がしたのである。またいじめにあうのではないのだろうか、と。このころになると私は洗ってあるお皿をもう一度洗って使うくらいの神経症ぷりであった。もちろん人が怖いのと人の机に触れないなどもあった。学校で自家中毒も起こした。担任の先生は心配してくれて優しかった。後始末もしてくれた。


1年生になり、私はまた孤独になった。話しかけてくれた人がいなくなっていたのである。周りではなにやら手紙のやり取りみたいなことをしている。仲良くなろうとしているのだろう。私はおとなしく座っていた。自分から「お友達になりましょう」と言うのが苦手なのである。小学1年から6年までの間の経験がそうさせたのかもしれない。


ある日私に友達ができた。3人も。やはり3人ともおとなしい人たちでようやく話しかけてきたという感じである。私は嬉しかった。一人は成績がずば抜けてよくて、後の2人も私より成績がよかった。こうしてお弁当を食べる仲間ができたのである。勉強は相変わらず嫌いだった。しかし授業中だけでも聞くようにした。これだけでもだいぶ違うのである。成績は、普通より上だったような気がする。


さて、いじめの問題だが、やはり危惧していたとおり、何人か現れた。でもクラス全員が敵だったころに比べるとましである。やはり机を蹴られたり「触るな」「近寄るな」「ばか」などなど世界共通の言葉のように、並べ立てられた。中学校に来てまでこれか、と思った。しかし、小学校のときと違うのは、友達ができたこと。本当の意味での友達だと思う。今まで裏切られた分、最初はとっつきにくかったが、移動教室になると一緒に行ったりした。いつも一人で行っていたので嬉しかった。本音をずばずば言う友達関係ではなかったが、決して人の悪口を言う人たちではなかった。いまどきにしては珍しいと思う。勉強は「もう少し頑張れ、やればできる」と先生が言う。


1年が早く感じた。あっという間に終わった気がする。終業式を迎えた。またクラス替えかと思うと嫌だった。


人気blogランキングへどうぞ♪