紅い月(115ページ)4章『~Vampireofcrimsoneyes~』 | 緋鷹由理 

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たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。

第四章~紅の炎~6

 

綾女は刀をさっと素早く構え、地を滑るように走る。その様はまるで縮地。地面が縮まったかのように、綾女は一瞬にして不知火に肉薄する。

はあああぁぁぁぁ!

綾女の渾身の一撃。

真祖をも切り裂く鬼喰高平の月光に輝く刃が、音をも斬り裂く必殺の太刀となり振るわれる。

これでお終いかと思った。その刹那、不知火は二頭の灰色狼に分裂することでその攻撃を躱してみせた。

なっ!

これには刀を振るった綾女が驚いた。

蛇喰!気を抜くな!

不知火の牙が綾女の腕を噛み千切らんと接近する。渾身の攻撃を予想外の方法で避けられた綾女は、それを回避することができない。

蛇喰!

琥太郎は綾女と不知火の間に割って入った。肉が千切れ骨が砕かれる音がして、琥太郎の左腕は食い千切られた。

 

〔つづく〕

 

登場人物

赤月琥太郎   主人公(あかつきこたろう)眷属の吸血鬼

蛇喰綾女 (じゃばみあやめ)吸血鬼ハンター。鬼喰高平(妖刀)が武器

不知火   (しらぬい)真祖の吸血鬼。能力は13頭の狼に変身できる

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