とぅるー はぴねす  (45ページ)    | 緋鷹由理 

緋鷹由理 

たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。

闇の中  10

 

ヒロがもういいって思うのなら、すぱっと彼女のことなんか忘れちまえ。

もしそれができないって言うのなら、さっさと告白しちまえ。

その方がよっぽどシンプルだぜ

……うん。そうだね

彰の話を聞いていたら、ずいぶんと心が軽くなった気がする。

真っ暗闇だった目の前が、少しだけ開かれた、そう思えた。

僕と七星はまだはじまってない、か

そうさ。

今からはじめるのも、このままなにもなかったことにするのも、ヒロの自由さ

もぐもぐとハンバーガーを咀嚼しながら彰は言った。

僕、七星に告白してみるよ

おう。自分のしたいようにすればいいのさ。

ヒロがそう決断したなら、俺は応援してるぜ

ありがとう、彰

礼はいらねぇよ。なんてったって、俺とヒロは親友だからな

あぁ、彰は僕の大親友だ。

心の底から叫んだっていい。

僕には世界最高の親友がいてくれる。

なんて心強いんだろう。

彰。本当にありがとう。僕、頑張ってみるよ。

勇気出して、七星に告白する

あぁ。思いっ切り行って来い。もしフラれたら俺に言えよ。

そんときは一緒に筋トレをしようぜ

……うん

告白するのはちょっと怖い。

フラれたらどうしようという不安がある。

嫌われたくないっていう気持ちも強い。

でも、一歩を踏み出すことを躊躇ったりはしない。

背中を押してくれる親友がいてくれる。

フラれたったなんだ。

そのときは彰と一緒に筋トレをして汗と一緒に涙も流してやればいいんだ。

僕は目の前に小さな灯りを見つけた、そんな気持ちだった。

 

〔つづく〕 

                                                             

登場人物

水無瀬弘海   主人公(みなせひろみ) 

高群  七星   主人公と同じ部活の後輩

鈴木  彰    ひたすら筋トレを誇張する、主人公の友人


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草薙香(くさなぎかおり)  の小説


編集掲載・緋鷹由理