兄妹取扱説明書・過去記事集 1 | 緋鷹由理 

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たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。

兄妹取り扱い説明書 特別な日 NO1(1ページ)


そうですね。まさか、兄が妹の名前を忘れるなんてこと……仮に記憶喪失になっても許されません。しかし、兄さんの首筋には大量の汗が流れていませんか?

うぐぅ!? そんなことない!

 妹の名前なんて、忘れるはずも無いだろう! あれだ。結!

詩織です!

き、今日? う~ん。あぁ! 詩織の体重が減ったのか!?

ゴシャア、

そんなこと、兄さんには関係ありません!

そう言って、すぐに部屋を出て行きます。僕はベッドに撃沈し、鼻を押さえました。すぐに手を離し、自分の指先に血がついていることを確認します。

い、いてぇ……鼻血が出ているよ……これ

兄妹取り扱い説明書  特別な日 NO7 (7ページ)   

~朝食~ 5

詩織はひじを振り上げましたその攻撃は僕のあごに直撃し、僕はバランスを崩してしまいました。

いだぁ!

両腕の力が抜け、押し倒していた妹に頭が落ちます。

すると、僕の顔面が詩織の胸元に墜落しました。

ゴスッ、

あまり豊富ではない胸に落ち、妹の肋骨に額をぶつけます。そして、詩織は頬を真っ赤にして、涙目になりました。

やぁん! ちょっと、どこを触っているのです!?

言われ、僕は妹の胸元に妙な感覚を覚えます。

ぬっ、この極端な凹凸……胸も無いのに下着を着けているのか!?

この腐れ兄ぃ!

詩織は咆哮をあげ、僕の頬に拳をたたきこみました。

ゴッ、

ぐおぉ!? い、痛い……けど!?

僕は真横に弾き飛ばされ、テーブルからも離れます。すると、詩織が立ち上がり、僕を見下ろしてきました。

兄さん。今まで大人しくしていれば、このありさまですか?

これで大人しかったの!? この時点で四回も攻撃を受けたのに!


兄妹取り扱い説明書  特別な日 NO8 (8ページ)   

~朝食~ 6

すると、白ご飯以外の食べ物が全て消滅し、僕は仕方なく白ご飯だけを口にします。

…………ん。なぁ、僕の分は?

訊ねると、正面には頬いっぱいに食べ物をつめた妹と、その手元には全く減っていない食べ物が並んでいました。しかし、その妹は何食わぬ……というべきか、今まで何も食べていなかったような顔で朝食を食べています。

すると、その妹である結が僕から目を逸らしました。

にゃん。兄上は食べきったのでござります。決して、私が我慢できなくなって食べてしまったわけではありませぬ。あえて言い換えるなら、お皿転換というものでござります

それは自白同然だろ! …………もういいよ。ところで、どこへ行くの?

すっかり食欲が失せ、二人に訊ねます。二人は同時に口を開き、声をそろえました。二人とも、私は映画館と短く答え、僕は納得します。