入院生活 ② (病状) | 緋鷹由理 

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たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。

この時はじめて、うつ病という言葉を聞きましたが、何の病気かさっぱり分かりません。

いろいろ調べると、「やる気が出ない、物事の決断が出来ない、心の風邪のようなもの」などと、まるで私には当てはまらないし、「もしや鬱とは入院するような病気ではなく、自殺未遂につく病名なんだ」と思ったほどです。

入院してすぐに、胸が苦しくなり、動けなくなったり、急にめまいがして、倒れたりします。

めまいは、首が絞まったときの後遺症と自律神経失調症ですが、(総合病院のときに説明を受けた)胸が苦しいのは、どうやら、精神科の分野のようで、後にパニック症だと分かります。

これにはセルシンという薬が効くので、とにかく、薬で、治めるしかありません。

元気になるに連れて、いろいろな病状が現れます。

不安症や強迫観念、依存症、被害妄想、今まで、家で感じたことのある病状ですが、入院して、落ち着いた時間の中にいると、家では感じなかったものに、あからさまな苦しみを味わいます。

不安症、強迫観念、パニック症、依存症、被害妄想・・・・・

何か変化がある度に、ドクターに尋ねます。

しかし、ドクターは、「鬱ですねえ。良くなりますから安心してください。」ときた。

え――――― それじゃ分からん、「もっと詳しく説明してください」

と言うと、不安症、強迫観念、パニック症、依存症、被害妄想・・・・・

小出しに出てくるのです。「(全部、鬱かよ)」と心の中で叫びます。

ある日ノイローゼってなんですか、と聞くと、「うーん、そういう病名はないね。」

と帰ってきました。

私はいままで、ノイローゼが精神病だと思っていたので、混乱するばかりでした。

そして、アルコールの飲めない中で、薬物治療は威力を発揮します。