喜び過ぎると心を傷める。     気は緩む。
怒り過ぎると肝を傷める。     気は上がる。
思い過ぎると脾を傷める。     気は結ぶ。
悲しみ憂い過ぎると肺を傷める。 気は消える。
驚き恐れ過ぎると腎を傷める。  気は下がる。(恐)
                      気は乱れる。(驚)
基礎中医学では
こう書かれています。

「脾は腹中に位置し、胃と表裏をなしている」

脾は運化(うんか)を受け持つ・・・というのですが

運化とは 変化させて運ぶということ

つまり飲食物を消化・吸収し、得られたエネルギー
や栄養を体全体に運ぶ ということですね。

これだけだと胃の働きのようですが

脾はさらに 体全体の水の流れを調節する働き
も持つのです。

脾胃が元気であればこそ そのほかの臓器も
しっかり働けるんですね

臓腑だけでなく、手も足も、様々な器官も
みんな脾が運んでくれる気血を受け取って
動いているので ここが弱ると、体の様々な
部分に影響が出るのです

・おなかが張る
・大便がゆるい 下痢
・食欲不振
・倦怠感、脱力感
・疲れやすい
・むくみ
・話をするのがおっくう
・呼吸が浅い、弱い
・めまい
・顔色が白い(赤みが不足)
・唇や舌が白い(  "  )
・爪が白い (  "  )

脾は気を上昇させるのです。
そう、臓器の位置がさがらないようにしている

では弱まれば
・脱肛
・胃下垂
・子宮脱

脾は血が脈の外に出ないようにしている。
弱ると
・皮下出血
・血便
・血尿
・女性の不正性器出血

そして脾は「思い」と関係が深い。

「思い」には「思考、思慮」などのほか「願い」の
意味も含みます

誰もが毎日やっていることですよね。
正常なら何も問題はないのです。

「思い過ぎ」「考えすぎ」といった
不正常な思いが続くと体に影響が出始める・・・

脾は さらっとした「よだれ」とも関係が
筋肉とも関係が深いので
調子が悪くなると 口のしまりも弱くなりよだれが。

・口の中がべたべたする
・口の中が甘い
・やたら甘いものが食べたくなる
・唇がただれる

体の状態が心へ影響し
・気持ちがふさぎやすくなる
・考え込みやすくなる

体の中の水液の停滞は精神の病気や
不眠、健忘、癇癪(かんしゃく)の原因の一つに
なりますよ

糖が体内に入ると分子1個にたいして
その4倍の水の分子と手を取り合って
存在してしまうのですよ

「糖は水をよぶ」

脾がリンクするのは長夏です。