故郷へ | ゆにのブログ・ゆにログ

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ゆには2010年11月9日に、お星様になりました。
早くも2年が経ちました.....。

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一月下旬、北海道へ行ってきた。
ゆにの命のタイマーが動き出してから、ずっと考えていたことがあった。
ずっと前から考えていたこと...それは、ゆにを生まれ育った故郷へ帰してやること...。

ゆにはゆに母が通っていた大学の構内の羊小屋で生まれた。
友人が飼っていた犬が生んだ子だった。
思わぬ出産に困った友人からの、「もらってくれ」攻撃に屈して、やって来た子だ。
それからは、広い大学の構内を庭のようにして育った。

ゆには雪が大好きだった。
積もった雪の中をばふばふとかき分けながら進むのがお気に入り。
わざわざ雪深い所を選んで飛び込んでいた。
また、地面の下に巣を作る野ネズミを狩るのにも夢中だった(実際はまったく捕まえられなかったが(苦笑))。
ネズミたちが動く音を聞きつけると、ものすごい勢いで雪を掘りまくり、顔を突っ込んではまた掘りまくる...。
本当に楽しそうだった。

そんなゆにが全く雪の積もらない東京へ来てしまった。
彼なりにうまく東京にも順応してはいたが、やはり旅行で雪を見せてやった時の目の輝きは全く普段とは違うものだった。
そんなことから、ゆににはずっと雪を見せてやりたいと思ったのだ。

大学はかなり変わってしまっていて、ゆにが生まれた羊小屋ももう無くなってはいたが、あのキーンと張りつめた透明な空気はそのままで、広い雪野原を見ていると、あの頃のことが鮮明によみがえる。
わずかではあるが、散骨した。

春、夏、秋、そして冬。
これでもうずっと大好きだったあの場所にいられるね。