2週間後…
初めてのT大学病院
車で2時間ほど。
2つ隣の県はさすがに遠かった。
N先生と2度目のご対面。
N先生:
「遠いところわざわざお越しいただいて大変だったでしょう」
いえ、手術するならこの病院と決めていたので、遠いのは苦ではありません。
N先生:
「状況を見る限り…葉状切除か全摘か…うーん、全摘かもしれません」
ここでも全摘?
やっぱり癌が進んでいる?
心が穏やかでなくなる。
N先生:
「今後どのようにされたいですか?」
癌が確定なので手術一択。
でも年末年始も近いし、できれば年末年始はゆっくりしたい。
だからある程度病状がわかってから手術日を決めたい。
少し時間をおいても平気なら…できれば年明けにしたい。
でも、病状が進んでいるなら早く手術をしたいし…
病状が明らかにならないと何とも決めれません。
N先生:
「ですよね、じゃあ早速診ていきましょう」
そう言って首にエコーを当てた。
手術に向けて詳しい検査が始まる…
これ以上悪い状況にはならないで欲しい!
そう思いながら、何も分からないのにエコー画面をくいるように見ていた。
エコー検査が終わって…
N先生:
「今のところ癌は甲状腺の中に留まっているみたいですね。次回もっと詳しい検査をしましょう」
そしてこの日いくつかの検査をした。
次回は造影CT。
エコーで見る限り、癌はまだ広がっていなさそう。
この時そう思っていた。