評論家の志賀信夫さんが玉井翔子さんの記事を書いてくださいました。

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「目から鱗の忍者バレエ

 忍者バレエと聞いて、キワモノと思った。忍者とバレエはかけ離れており、米国で人気と聞いて、海外ウケを狙った日本文化借用の「戦法」だとも感じた。
 だが、実際に見ると、これはなかなか侮れない。まず、バレエテクニックが日本人離れしたハイレベルである。体のキレもよく、動きが美しい。のみならず、「忍者」の戦いの動きとバレエの動きが、巧みに融合されたプロフェッショナルの踊りとして楽しめるのだ。
 これを産み出したShokoは、2歳からバレエをロンドン、パリ、ニューヨーク、マドリッドなどで学び、ニューヨーク・バレエコンクールで金メダルを受賞、現在、米国を基盤に活動している。そのためか、彼女のテクニックは日本人のバレエダンサーとは異なる。その確かな技術により、海外で外国人と競って切磋琢磨してきたからこそ、体に刻み込まれた動きを自在に操れるのだ。米国暮らしが長く、スピリットはほぼ米国人ともいうが、その感性で改めて日本的なものを貪欲に吸収し、人々を引きつけるパフォーマンスを創出したのだ。
 類のない身体表現で、だれでも楽しめるエンタテイメント性が強いダンスとして、Shokoの忍者バレエは、一見の価値がある。そのタイトルでちょっと侮っていた人は、目から鱗、と思うことは間違いない。私のように。

志賀信夫(批評家、舞踊批評家協会会員)」