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耳下腺腫瘍のあとさき

のんびり観劇を楽しんでいた私が思いもかけなかった
「耳下腺腫瘍」を患ってから始めたブログです。
完治のご報告をもって終了するのが目標です。

気になるしこりを診てもらいに地元の皮膚科受診。

ここは時々お世話になる医院で、とても穏やかな先生。
まぁ、いぼとか湿疹くらいだが。
今まで何も感じなかったが
気にし始めると少しチクチクする感じがした。
「病は気から」を体現しているようだ。

症状を話すと触診をして
「大きさが10年以上前から変化がないなら脂肪腫かと
思いますが検査をしてみないと断定はできません。」
希望の医療機関を尋ねられたので
S病院の予約と紹介状をお願いした。


S病院の皮膚科は新しい棟で全てがゆったりしている。
中待合いやポケベルとかはない。
背が低くて大きなソファがあり、
何か時間もゆっくり過ぎているような気がする。
指示された診察室には女医さんのネームプレート。
呼ばれて入るとまたまた若い男性医師が座っている。
その後ろには名前があった女医さんが立っていた。
彼は研修医なんだなと思った。

触診は二人ともしたが若い先生は中々わかり難いようだった。
後ろの女医さんが「腕の位置によって違うから」とか言っていた。
「3cmくらいのしこりですね、エコー検査にいってから
またこちらへ。」

エコー検査を済ませて診察室。
「しこりに血流はなく、中もまわりの組織と同じです。
境界も明瞭なので脂肪腫。」
「このままにしておいていいと思いますが、
なくなることはありません。
盛り上がっている部分が擦れたりして不具合を
感じるようなら形成外科で切除することになります。
形成外科は紹介制で直接受診はできないので
希望の場合はまず皮膚科を受診してからになります。」
ほとんど指導医の女医さんが答えてくれました。


希少がんの二連発かと怯えていたが杞憂に終わって良かった。


この3か月くらい気になっていることがあった。

耳下腺腫瘍は稀な疾患で中でも悪性はもっと少なく
「希少がん」の部類らしい。
希少がんサイトで調べているうちに
どうも気になる項目があるのです「軟部肉腫」

もう10年以上前から右脇の下背中よりに「しこり」がある。
それこそ耳下腺腫瘍と一緒で痛くも痒くもない。
あまり硬くもなく体勢によりわかり難い時もある。
今まで贅肉に埋もれて余計にわかり難いかったのかも。
何も気にしないで過ごしてきた。
あるだけで他に症状がないのだ。
「がん」かもストレスで体重が減り少し目につくようになった。

肉腫といえばつらい想いが蘇る。
学生時代のサークル仲間の友人が昨年
「子宮肉腫」であっけなく逝ってしまったのだ。
所属していたサークルは「広研」で、
いまどき珍しいくらいOB会組織がしっかりしている。
彼女はずっと広尾に住んでいて、こどもに恵まれず
身軽な専業主婦だったので同期の世話役だった。
いつもキチンと連絡をくれてお世話になっていた。

連絡網で知らせを聞いたときは驚いた。
くも膜下出血で倒れた同期に「がんばれメッセージ」
の冊子を贈ることになり、それを一手に引き受けて
届けたばかりのはずだった。
知らないうちに短い闘病で旅立ってしまっていたのだ。
贈った彼も後を追うように逝ってしまった。

「希少がん」を二つも患う人っているのかなと思うが、
この際この「しこり」の正体を確かめようと思った。
まずは耳下腺がんが落ち着いてからだが、
主治医K医師はいっぱいいっぱいな感じなので
自分で行動することにした。

どうやら皮膚科か形成外科受診がいいらしい。
お世話になっているS病院は原則紹介制。
まず地元の医院にいくことにした。

月が変わって地元の「皮膚科・形成外科」を受診した。




退院後2週間後の診察日

今日の外来では普通にポケベルを渡されました、当たり前。
主治医K医師がテープの張り替えをしながら
「血流の悪い箇所がありましたがだいぶ良くなりました。
テープの張り替えはどのくらいでしていますか?」
「退院時の説明書に週1度か汚れたりはがれたりしたら
張り替えて下さいとありましたのでその通りにしています。」
「あまりそのままだとのりがベタベタしますので
もう少し頻繁に変えてください。」
「わかりました。」
説明書通りではいけないないなら
訂正しておいてほしいと心の中でつぶやく。

「私事で恐縮ですがこの度転勤することになりましたので
私は11/15までの診察になり、以降担当が変わります。」
とのお話で少し驚きました。
若いうちにいろいろなところで勉強するのだろう。
医大の医局から派遣されているのかも、知らないけれど。

次回は転移や再発を調べるためのエコー検査を
一か月後に予約して診察を終えました。
この前はあった下唇マヒのお薬はなかった。
耳下腺全摘しているのにどこに再発するのか、
そんなに早くなるのかと少し疑問だった。
次回聞いてみよう。


私の傷は結構大きい。
右耳の顔側上から後ろにまわって一度切れて
手術途中でリンパ郭清した傷が
顎下からちょうど首の真ん中くらいまである。
20cm超えだ。

9月後半に予定していた観劇やコンサートのチケットは
4枚とも友人にいってもらうしかない。
もうずいぶん前に取得済みなのでキャンセルはできない。
内臓手術ではないのでもしかしたら大丈夫かもと思っていたが
この顔の腫れや痛み、患側下唇マヒでは無理だ。
第一楽しめないだろう。

しばらくは静かにしているしかない。