車椅子の秘密のポケット。 | イタリアでモロッコごはん

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イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

Mポンという親戚がいる。

 

彼女は頭の回線が数本足りていないらしく

いつもアホな事をしては

お金を損している。

 

 

 

Mポンはフィレンツェに住んでいる。

なりたくて親戚になったのではないが

残念ながら義兄嫁の妹ということで

やむなく遠い親戚として繋がってしまった。

 

 

Mポンはアホだが心優しいところもある。

夏の間モロッコに里帰りしている彼女は

義兄嫁(彼女の姉)の家に遊びに来ている時に

親切にも義姉にシャワーを浴びさせてくれたらしい。

 

 

義姉の車椅子の座席の下には

秘密のポケットがある。

 

 

上からは見えないし

車椅子を畳んでも

物が入っていないければ全く気付かない。

 

 

もちろん、義姉がそこに座っていたりしたら

誰も、そのポケットの存在には気が付かない。

 

 

だからMポンは義姉を車椅子のままお風呂場に入れて

きっと垢擦りをしてくれて

よ〜く身体をマッサージしながら洗ってくれたのだろう。






 

 

しかし、その後、

その秘密のポッケには

義姉のスマホが入っていたことに気付くのだ。

 

 

 

私も義姉の車椅子を水洗いしようとして

何度か座席下のポッケにスマホが入っていて

 

ウゲーッポーンガーン!

 

と、気が付いて無事救出したことが3度ほどある。

 

 

私は運良く、すぐに救出したので

危うく壊さずに済んだが

 

んなこと知らないMポンは

車椅子をビショビショに濡らしたので

スマホはご臨終となったチーン

 

 

義姉はシャワーを浴びて

気持ち良くなった後

スマホが死んだと知った時

どんな態度を取ったのだろう??

 

 

私が3度もヒヤッとさせられた時

もし壊していたら

どんな罵声を私に飛ばしただろうか??

 

 

想像するのも怖いが

そんなワケで義姉は死んだスマホと共にイタリアに帰国した。

 

 

モロッコから母親を送り出した息子は

義姉のスマホはもう無いから

夫に電話してくるべきなのに

 

その日、無事着いたか?の

安否確認のための電話すらして来なかった。

 

 

ドラ息子は、今月分のお金はせしめたし

やっとお荷物の母親をせいせとイタリアに帰したら

パーッと遊びに行ってしまったのだろうか?

 

 

本当に薄情で浅はかな男だ真顔

 

もうしばらく彼の顔は思い出したくないのに

翌日から別件で夫の電話が鳴り止まなくなるのだった。