神職と神使〜狛犬から変態と呼ばれて〜 -48ページ目
先日の鬼祭り。
青鬼さんを退治する気だったライト。
「ライトさー、
青鬼さんって、手力雄命なんだけど」
『神様!!
なんでもっと早く教えてくれなかったの!
悪い鬼だと思ってたのに!』
話さなかったことを怒られました。
青鬼は天宇受賣命と共に、
天の岩戸を開く神楽舞を奉納するんですよね。
ただ、2/10の午前中に奉納されるので、
学校があって見たことはなく…
なので、今回ちゃんと調べるまで
私も知りませんでした。
私は氏子ではない地域で、
氏神様の神社は違ったのですよ。
なので、私が高校生の時に
舞姫として舞った神社は
鬼祭りの神社ではないんです。
鬼が門寄りしてくれる家が羨ましくて、
鬼祭りが憧れだったのはあります。
それは父も同じだったよう。
羨ましかった、と話していました。
数年前から氏子なので、
父は憧れの鬼の門寄りをお願いしています。
赤鬼さん(大人の方)も、
暴れる神、素戔嗚尊という説があるので、
鬼だけれど神様なんですよね。
天狗の本拠地が素盞嗚神社なので、
赤鬼が素戔嗚尊というのは、
ちょーっと不思議な気がしていますが、
こればっかりは“説”なので、
実は本当のところは誰も知らなかったりします。
昨日の夜、
20時半過ぎに、
司天師(天文学者)の門寄りがあり、
大人の赤鬼は、
22時半過ぎに実家の近くを通ったそうです。
実家は門寄りが最後の方の町内ですが、
門寄りの後、神社へ帰還し、
すべてが終わるのは日付けが変わり、
深夜2時とかだったと思います。
鬼役や天狗役も大変ですが、
付き添いも、神職も大変。
神職も、朝から昼過ぎまで、
神事が続いている間は
ずっと神事が行われる八角台で座っているので、
寒いし辛い。
私なら身体壊しそう…
とか思ってます
↓八角台
調べたら、鬼祭りは、
徳川家康も子供の頃に見ているそうで、
第二次世界大戦中も、
神事だけは途絶えることなく
続いていたそうです。
ライト鬼祭りを体験する
毎年2/10・11は
安久美神戸神明社の例大祭
鬼祭りです。
鬼祭りを簡単に説明すると、
悪さをしていた鬼を天狗が退治し、
改心した鬼が、
人たちの無病息災を願い、地域を回る。
その時に撒く、
タンキリ飴や白い粉を浴びると
夏病みをしない、と言われています。
2/10は青鬼の日。
青鬼はいつもは小学生の男の子。
私の通っていた小学校は、
鬼役と、付き添いの子供たちは、
学校は休み(お祭り参加のため出席扱い)
他の子達も午前中だけで終わって、
午後からはみんなお祭り参加。
小学校のほとんどの子が
お祭りの地域なので、
この日は授業にならないんです。
それは今も変わらずなようで、
小学生の子達が元気よく
鬼に付き添っていました。
ライト、みんなに頭撫でられ、
もみくちゃにされてました
ここの神社、犬NGじゃなかった?
そうなんです。
昨日のブログで、
境内は犬NGなことを書きました。
ですが、鬼祭りは、
門寄りと言って、
氏子さん達の家を回っていくので、
神社へ入れないライトも楽しめたのです。
我が家に回ってきた青鬼さん。
今年の青鬼さんは大きいと思っていたら
中学2年生でした。
(毎年テレビで放映されるので、
付き添いの方のお顔は隠してません)
この鬼役、
実はめちゃくちゃ大変なんです。
青鬼は小鬼なので、
衣装が小さな分多少軽いでしょうが、
大人の赤鬼や天狗は、
衣装の総重量が20kg。
それで跳ねたり走ったり。
10時間近く町内、
希望者の家を周ります。
(青鬼や小鬼も10時間近く町内を回ります)
鬼が来る前、
やっつける気満々で
臨戦体制のライトです。
近くの関所へ来た時の青鬼さん。
氏子以外の方が鬼に頭を撫でてもらうには、
関所に鬼が来ている時に行くと
撫でてもらえることがあります。
(神社の境内に黒鬼は常にいて
頭を撫でてくれます)
私はこの関所に来た時、
「走れてるし今年の鬼さん元気!」
と思ったのですが、
ライトはこの鬼さんを見た瞬間、
臨戦体制何処へやら。
周りに支えられていると言っても、
走れている鬼さんはまだ元気なほう。
なかには、完全に両側支えられて、
引き摺られるような鬼さんもいるのです。
鬼役(おそらく天狗役も同じ)に決まると、
神様や身内に報告する儀式が行われます。
その儀式が終わると、
お祭り当日まで潔斎に入ります。
潔斎に入ると、
女性は一切近寄ることができません。
食事の支度も、洗濯なども、
自分で行うか、
父親にやってもらうか…なんです。
奥さんであっても、
母親であっても、
手伝うことはできません。
四つ足の動物は口にできません。
なので、牛乳やバターなども摂れません。
完全に外界と遮断するため、
昔は新聞も読んではいけない、
という時期もあったようです。
さすがに今は、仕事をお休みするのは
お祭りの前日くらいからだとは思いますが。
お祭りの当日は何も食べられませんし、
水分すらも、口をすすぐのみ。
飲むことはできません。
それでも倒れる人がいないのは、
精神統一されて、極限状態。
いわゆる“ゾーンに入ってる状態”
だからなんだそうです。
それでも鬼役や天狗役は名誉なので、
年頃になるとやりたい、
そう思う人はいるんですよね。
『鬼さん、
気配全く感じないほどふらふらだった。
鬼さんが無病息災を願って回るというより、
市中引き回しの刑だよ…。
鬼さん可哀想…』
ボケボケな画像ですが…
父から送られてきた今日の小鬼の様子。
鬼と天狗のからかい
※画像はお借りしています。
お宮から逃げていく鬼(これは小鬼)
※画像はお借りしています。
鬼役や天狗役は大変ですが、
このお祭りが長く続いてほしいと思います。
赤鬼、青鬼、司天師が
撒いたり配ったりするお下がり。
白い粉の中にタンキリ飴が入っています。
このタンキリ飴を食べると
夏病みをしないと言われています。
おそらく…
このブログを書いている
2/11の19:45現在。
赤鬼は町内の門寄り中だと思います。
うちの町内へは
22時とか23時と聞いているので。
天狗さんは、
今はもう神社の氏子全域ではなく、
天狗を出す町内しか回らない、らしいです。
昨日今日と寒かったですが、
暑いと鬼役にはかなり辛いので、
寒くて良かったなぁと思います。
雪で孤立している地域もあるそうですが、
地元豊橋は雪も降らず、快晴で寒い。
鬼祭りには最適な天気だったようです。
(付き添い者は寒いんですけどね)
昨日、2/9(日)
鬼祭りの前日に
安久美神戸神明社へ参拝してきました。
安久美神戸神明社
(あくみかんべしんめいしゃ)
御祭神:天照皇大神
(あまてらすすめおおかみ)
配祀(主祭神と共に祀られている神)
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)
神功皇后(じんぐうこうごう)
応神天皇(おうじんてんのう)
火産霊神(ほむすびのかみ)
武甕槌神(たけみかづちのかみ)
経津主神(ふつぬしのかみ)
菅原道真命(すがわらのみちざねのみこと)
由緒
940年、平将門の乱が平定され、
関東鎮圧を喜んだ朱雀天皇が
三河国の安久美(飽海)荘を
伊勢神宮へ寄進。
その際、その当時の伊勢神宮祭主が
この地の司として赴き、
天照皇大神を奉斎したのが始まり。
赤鬼さんとライト
猿田彦社:猿田彦命(さるたひこのみこと)
三社合祀
外宮社:
豊受比売神(とようけひめのかみ)
高宮社:
気吹戸主神(いぶきどぬしのかみ)
伊雑社:
玉柱屋比売神(たまばしらやひめのかみ)
伊佐波止美命(いざはとみのみこと)
二社合祀
三峯社:
伊佐那岐命(いざなぎのみこと)
伊佐那美命(いざなみのみこと)
双坐稲荷社:
宇迦御霊命(うかのみたまのみこと)
手前の台:儀調場(八角台)
お祭り仕様となっています。
私にとっては、
子供の頃から慣れ親しんだ神社です。
ここの神社の現宮司は
小学校の先輩であり、
大学の先輩。
とは言っても、
学生の頃は全く接点はなく…
神職になって、
支部会で顔を合わせるようになって
お互いに初めて知りました。
多少はお話ししたことがありますし、
参拝したので、ご挨拶。
散々、ライトを抱いたまま宮司と話し、
写真も撮り…
お宮を出たあと、
犬NGなことを知りました
とりあえず、UPするのは
抱っこしたままの写真のみにします。
宮司何も言わなかった…。
数年前に、
お祭りの時に
犬が人を噛んでしまう事故があったらしく、
それ以来、犬連れNGとなったようです。
ここの神社のお祭り、鬼祭りは、
奇祭と言われるお祭りなので、
わんちゃんも驚いてしまったのだと思います。
神様大好きなライトは、
鬼祭りを楽しんだようですが、
普通のわんちゃんだと
怖がる子もいるかと。
鬼祭り
毎年2/10・11に行われる例大祭
国の重要無形民族文化財に指定されています。
私はいただいてこなかったのですが、
鬼祭限定の御朱印もあります。
(赤鬼版と天狗版がありました)
鬼祭りの様子はまた明日UPします。
琴平神社
2/9(日)
愛知県豊橋市
御祭神は
ライト命名“うにょ神様”
こと“大物主大神”
蛇神様。
私の奉職先の神社です。
明日(2/10)を有休にして、
父親の用事をするため、
地元へと帰ってきています。
地元の駅に着いた時から、
ライトはもうソワソワ。
早くうにょ様に会いたくて仕方ない様子。
ライトの希望通り、
一番にうにょ様に会いに行ってきました。
こちらのうにょ様は、
私やライトが来る時は、
家を出る時からわかるのだそうです。
加護をいただくと繋がりが強くなり、
わかるようになるのだとか。
ライトは、こちらのうにょ様には
加護をいただいています。
そして、私はお仕えする神職なので、
うにょ様にとっては“娘”なのだそう。
だからわかるのだそうです。
大物主様に
大祓詞を唱え、
ゆっくりお話ししてきました。
田尻天満宮
御祭神:菅原道真
この地域は昔、
田尻村と呼ばれていた地域なので、
地域の名称がついています。
琴平神社は、
『田尻のこんぴらさん』
と呼ばれて、
昔から親しまれてきました。
いつも大物主様とだけ話し、
菅原道真公とはお話しできてないようですが、
今日はどうだったかな。
帰ったら聞いてみたいと思います。
琴平神社奥宮
岩田八幡宮
この地域の氏神様です。
御祭神:応神天皇
昨日、氏神様へ行った時、
ライトは、
キラキラ神様(天照大御神)
以外の神様も、
『神様おいでませませ』
と、お呼び出ししているのですが、
『寒いからもっと暖かくなってから』
と言われてしまったらしいのです。
ここでも、
『うにょ様以外の神様
出てきてくれるかな?』
心配していました。
菅原道真公や、
応神天皇が出てきてくれたかどうかは、
また聞いてみますね。
私もちょっとわからなかったので。
今日は他の神社も行っているので、
明日以降またUPしたいと思います。
今回は、タルはお留守番。
『寒いからねぇねといる』
とのことでした。
おそらく、
私が一人で二匹連れて行くのが
大変なことをわかって
言ってくれています。
その分、昨夜は
タルをたくさん抱っこしました。
新幹線から見た富士山。
例年より雪が少なめな気がしますが…
気のせいでしょうか?
氏神様参拝
2/9(土)の今日、
ライトとタルと氏神様へ参拝してきました。
寒かったので、
ライト抱っこでタルはリュック。
家を出てすぐ、
タルを入れてたリュックがズレる感覚が。
ライトを抱っこしたまま、
タルの方へと背中に手を当ててみると、
リュックではなくタルの背中に触れました。
どういう状況?
とりあえず、一旦ライトを降ろし、
背中のタルを押さえつつリュックをおろすと、
タルがリュックから落ちそうになっていました。
ライトには歩いてもらい、
タルを抱っこして行くことに。
腕の中、ものすごく震えるタル。
リュックから落ちそうになって怖かったのか、
寒かったのか、ずっと震えていました。
嫌な予感がして、
今日は帰ったほうがいいかな?
とも思ったのですが、
氏神様へ行くのは、
ライトもタルの希望でもあります。
なので、
車の通る道を歩いている間はタルを抱っこし、
氏神様まで行ってきました。
寒かったのもありましたが、
タルが元気なかったのもあり、
今日は少しご挨拶しただけで帰ってきました。
帰り道、まっすぐ歩くタル。
今日も氏神様、
ついてきてくれてる?
おや?途中まででお帰りになられた?
『ターたんね、
怖かったから元気なかったの。
神様、ターたん元気ないの心配して
帰り道、ついてきてくれた。
でも神様とお話しして元気になったから
安心して途中で帰ってった』
帰ってから…
タルに今日のことを聞いてみました。
『ターたんね、
何かわからないものに
“どんっ!”って押されたの。
こわかったの。
時々押されるの。
階段とか、怖いの。
ママ守ってくれるよね?』
「もちろん守るよ」
『ママはターたん、
守ってくれるもんね!
良かった!』
実は…
数日前、
タルが怪我をする夢を見ました。
なんとなく不安で、
気になっていました。
もしかしたら、
タルに何か魔の手が忍び寄っていて、
その不安が夢となったのかもしれません。
純粋だからこそ、
純粋すぎる存在だからこそ、
神様のことを本気で始める前に消そうとする。
そういう存在がいてもおかしくありません。
今まで誰にも言わず、
小さな体で、
恐怖と闘ってきていたタル。
神様はそのことを知っていたから、
ここのところ、タルを送って
一緒に帰ってくれていたのかもしれません。
杞憂で終わってほしい。
注意せずに何か起こるより、
気にしすぎでも注意して守りたい。
何事もありませんように…。

