ども、カーチャンです。

 

時々好きで読んでいる獣医さんのブログです。

 

今のカーチャンにはドストライクな内容です。

 

報告が遅れましたが、Hanaは3月1日に旅立ちました。

 

去年までは、皮膚炎や膀胱炎も出たことはあったけれど、慢性腎臓ビョウは何年もステージ2のまま、検査値も正常範囲と若干の上昇を行ったり来たり、食欲も元氣もあって、とてももうすぐ14歳には見えない子でした。

 

けれど、年明けてしばらくしてから、どんどん腎機能の数値が上がり、点滴の間隔を短くしても、摂らせる栄養を工夫しても、やがてはもうとにかく、痩せるよりはいいから何でも食べてもらおうとしても、その進行の速さについていけませんでした。

 

蛇口が壊れた水道から溢れてくる水を、私と殿(=旦那さん)の二人で両手で押さえ込もうとするような感じ。

 

どうしたって止められないけれど、でももしかしたら、変化に追いついて追い越せるのではないかというわずかな希望。

 

心がぐちゃぐちゃになったり。

 

代われるものなら代わりたいと思ったり。

 

嘔吐したシートをそうっと折り畳みながら泣きじゃくったりもしました。

 

去年、かかりつけの病院から処方された抗生物質がHanaには合わなかったんじゃないか。

 

ステロイドに反応する腸炎との診断を受けて、確かに服用すると確かに食欲が戻って楽しそうにしてたけど、ステロイドはやっぱり良くなかったんじゃないか。

 

振り返り、いろいろと、悩みます。

 

自分が悪かったという自責の念はそう簡単にぬぐえません。

 

 

でもね、このブログを読んでたら、思い出したんです。

 

そもそも。

 

うちのHanaは腎臓の療法食が嫌いでした。

 

お値段が高いフードも試したし、嗜好性の高そうな缶詰やレトルトを並べたこともありました。

 

最初は食べていたけれど、この一年、二年は、もううんざり、という感じで、手作りトッピングだけぺろりと食べてあとはボウルにそのまま残すなんてことも増えました。

 

そこで、カーチャンは殿と相談して、Hanaに好きなもの食べさせてあげようって決めたんです。

 

もちろん、素人ながら、リンの少ない食材を探して、1回のご飯のタンパク質の量にも注意しました。アマニ油を使ったり、バターでコクを加えたり。

 

「大好き!」って大喜びする、天然ぶり刺し、マグロの中とろ、手羽中や軟骨を圧力鍋で似たもの、パスタ、鹿肉団子、鶏団子、たら、さわら、鮭、豚バラなんかと、茹でこぼしの野菜を刻んだもの、粉末玄米や寒天などを合わせて、水分たっぷりのご飯を作りました。

 

ジャバジャバと飲むように食べてくれた。ほぼノーブレスで一気に食べる勢いの良さはカーチャンも殿も好きだった。あの時、確かに覚悟していたはずなんです。

 

(寿命は短くなるかもしれない。でも、楽しく生きてもらうことを選んだのだから)と。

 

 

おいしかったね。

楽しかったね。

毎日一緒に過ごして、朝の散歩はHanaさんの気分次第でどこまでも、どの方面へも歩いていった。

 

旅にも行った。

草原を突っ走った。

サービスリアでソフトクリームを半分こした。

お宿でわんこメニューを注文した。

川も、海も、山も見た。

 

そうだよ、楽しかったんだ。

 

闘病の日々に突入すると(あまり好きな表現じゃないけど)、そしてそれが犬生の最後の数週間または数ヵ月を独占してしまうと、私たち飼い主は、それ以前のことが遠くにかすんでしまうようで辛い。

 

まるでオセロのよう。楽しくて幸せだった犬との生活は真っ白だったのに、一気に黒優勢へとバタバタとひっくり返されていく感じ。無力感。

 

Hanaが旅立ってから2週間。今でもお花が届いて、お花御殿のようになった真ん中で、ニコニコのはなの写真がこちらを見ている。

 

そうだよ、手を尽くしたということを、動物の魂はきっと感じ取ってくれるんだ。

いや、そこだけを、悩みながらの選択をさせた「愛」だけをしっかりと経験して、次の生を目指して還っていくんだ。

 

カーチャンはそう信じようと思います。

 

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆

 

(飼い主さんのエピソードを聞いてから少しでもヒーリングになる絵も描いていきたいなと思ってます。過去の絵本風の作品(ほんのちょっとですが)はこんな感じです。