長いことイタリアに居るからとて、


わからない言葉は山ほどある。



日本食レストランで働いてる時も


そうだった。



一つ一つの


魚の名前、


これを覚えるのに


大変であった。



訳してみて、


日本語でも知らない魚を


イタリア語で言ったとて、


「肉」の街育ちの


フィレンツェ人が


知るはずもないのだが、


ひとつひとつ


最もらしく説明する...のに


堂々としてなくてはいけない。



「このお魚は、何というんですか?」



そう聞くと、


「Pagro(パーグロ)」というのだと言った。



パーグロというのは、


アメリカではニシン系のマスのことだが、


イタリアで Pagro Rosso は、赤鯛のことを言う。



パーグロ、パーグロ、パーグロ...



小さな子が


頼まれた買い物を


忘れないように口ずさむみたいに


私も繰り返した。



「本日のお造りです。右からサーモン、スズキ、そして、パグーロとなっております。」



私は、堂々と言った。



「パグーロ?」


「はい、パグーロです。」



何の疑いもなかった。



にこりと微笑み、


いつもの定位置に戻って、


持っていった品のチェックを伝票につけた。



その瞬間、


何かが違う!


そう気づいた私であった。



そう、


私は、


「パーグロ」ではなく、


「パグーロ」と言ったのであった。



Paguro...



パグーロと言ったら、


「ヤドカリ」のことである。



一文字違うだけで、


意味が全く変わってくるのは、


何も日本語だけとは限らないのである。



堂々と「ヤドカリ」と言い切った私は、


もう一度、


お客様の元に戻り、


「すみません...パグーロでなく、パーグロです。」


と詫びを入れた。



お客さんは、


「だよね〜、でも、ヤドカリにもそういう部分があるのかなぁ...って思ってたんだよ。」


と、笑いながら言い、



そんなん、ないわ...



と心の中でツッコミを入れ、



再び客と共に笑った。



いやぁ、


言葉って、


ムツカシイ...



今になってもそう思う私である。



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波打ち際を パグーロ が行く...



「フナ甘露煮食べたことある?」

→ フナと言ったら、鮒鮨しか知りませぬ...




⬇︎  もうひと押し...





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