ケリー




何処から情報を得てくるのか、

まだ開店して1ヶ月も経たないが、

イタリア人の来客が多い、レストラン。


慣れない食材を

イタリア語で伝えるのは、

イタリア人生 十数年といえ、

至難の技である。


なんとか、知っている単語を駆使して、

伝えてはみるが、

わかったような、

わからないような。


「こちらは、カレー粉とお塩です。」


天ぷらにつける、つけ塩の説明をした時だった。

カレーだから、

「カリー」と言った。


「・・・・・・・・・・」


イケメンのお兄ちゃんと綺麗なお姉ちゃんが二組座るテーブルで、

私は何度も、

「カリー」

と言った。


「カリー・・・」

そうして、1人が、

「あぁ、ケリーね!」


突然、閃いたように、

目をキラキラさせて、

1人の綺麗なお姉ちゃんが言ったのである。

そうして、全員、

「あぁ、ケリー」

と、

とっても腑に落ちた感じで、

肩を撫で下ろし、

笑顔になったのであった。


あぁ、そうか、ケリー.......


発音は難しい。


LとRの違いや

BとVの違い

もさることながら、

50音のひらがなで育った私たちには、

こういう微妙な発音を

聞き分けることさえ難しく、

未だにちゃんと

理解は出来ていない。



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そうして、

そこで、

「ケリー」と習ったはずなのに、

再び、

「カリー」

と発音する

中年な私である。



⬇︎ おひとつ、グラッツェ





最後までお付き合い、どうもありがとうございます。
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