ローマ人とブラジル姉ちゃん... | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



いつのことだったか、

メルカートで働いている時のお話。


毎日、いろんな人で行き交うメルカートは、

それが、イタリア人であっても、

会話上、

どこからお越しか、

聞いてみたりする。


行ったことがある場所だったら、

「あ〜そこ、行ったことがあります〜〜!」

何ていうと、

案外喜んでくれるイタリア人が多いからだ。


私が、いろんな人に、

会話している際、

どこから来ているのかを聞いて、

何の脈略もないところから、

いきなり、

「どちらですか〜〜?」

などと聞くようになった、

同僚ブラジル人。


ある日、

通りすがりに、

やっぱり、聞いていた。

「Da dove vieni (ダ ドヴェ ヴィエーニ)?」

早速答える、一人の男。

「Roma!!!」

間髪入れずに、言った。


「チェーザレの遠い孫だよ!」



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ローマ人特有のジョークである。


私は、「へ〜〜、そうですか〜〜。」

と答えると、

ブラジル女は聞いてきた。

「あ、知ってるの?チェーザレ」


学校の勉強をちゃんとしていない彼女は、

チェーザレを知らない。


私は、「うん」

と言うと、

「どこで知り合ったの?」

と聞いてきた。


彼女の知らない男を知っていることに興味がある、彼女。


「遠い昔に住んでた人よ。」

そういうと、

「へ〜、いつ?」

と言う。


「もう、2000年くらい前かな〜〜。」


「え!?それが、なんで、彼が孫なのよ、
ったく、訳わかんないわ...」


説明すると長くなる。


「ま、ともかく、チェーザレによろしくね!」

と、彼に言い、

私は、仕事を続けた。






彼女のこのブログを読んだ時、

ふと思い出した、お話である。




⬇︎ いやぁ、知らない...ってのもね...

  


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。