どう応える...イタリア人のこの言葉 | 私のイタリア時間

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イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。




いよいよ本格的な夏休みに入る、

土曜日のメルカートは、

ガクンと人が減った感じが否めない。


それでも、

土曜日となると、

いつもより、少し多めな気がする、イタリア人。


「どこもかしこも、中国人で...」


そんな言葉を何度聞いたことだろう...


イタリア人が多い時は、この言葉をよく小耳にはさむ。


怒るのもおかしな話だが、

正直、嬉しい言葉でもない。


毎回、こんな言葉を聞いているうち、

返し言葉を考えるようになった。


「あっちもこっちも、中国人かよ!」

「へ〜〜、どこに???」


「何だよ、ここも中国人...」

「ブー、ハズレ!も〜いっかいチャンスあげよっか?」


「増えたよな〜〜、中国人!」

「本当よね〜〜、フォルツァ イタ〜リア〜〜なんちゃって。」


もちろん、人を見て応えるが、

大抵は、オッさんばかり。


今日もまた、

そんなイタリア人がやってきた。


オッさんは、なぜか、朝からメルカートをふらふらしている。

「あ"〜 中国人かよ、ここも〜〜」

そういうオヤジに、

「残念だけど...中国人じゃないのよ〜〜」

ちょっと明るめに応える。

「何で、残念なんだよ?」

「だって、中国人って強いじゃあないですか?日本人って、いつも、こういう感じでしょ?」

と言いながら、

お辞儀をしてみせた。

「え?日本人なのか?」

こう聞き返すところが、オバちゃんと違うところ。

こういう会話は、オヤジの方が、のりやすい。

「そうなのよ、中国人って強いよね〜。アレヨアレヨといううちに、バ〜っと広がっちゃうもの...日本人も強くなきゃって思うのよ〜」

「いやぁ、日本人はいいよ。」

そういうオヤジは、さっきの言葉を取り繕うとしているのが見える。

「いいんですよ、オッさん!あんまり変わんないから...」

「いやいや、日本人は、素晴らしい!」

そう言って、

「まぁ、頑張れよ!」

オヤジが立ち去ろうとする。


タイミングを見計らって、

「ブォナ ジョルナ〜〜タ〜(ごきげんよう!)

と呼びかける。


オヤジは、片手を上げて、

「お前もな〜〜」

そう言い残し、去っていった。


考えるよりも先に、言葉が出がちなイタリア人は、

意外に変化球に弱いらしい。


怒るより、楽しんでしまった方がいい。


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そんなこんなで、今日も無事、

喧嘩することなく、

1日を終えたのである。






⬇︎ 今さらだけど...

  


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。