10日ほどのリゾート地滞在は、いろいろなエクスカーションに参加出来る。
小さな島と言っても、ここはアフリカの一部。
慣れない人が、外でフラフラする訳にはいかない。
海辺でのんびりと...もいいけれど、
何かに参加してみてもいい。
海沿いから少し離れたところでは、クジラ鮫が観れるという。
スノーケリングも出来るらしい...ということで、参加を決めた。
沖から30分程離れた海は、もう、底も見えないほど深い。
どこまでも続く深い青は、
上から見ると、ただ青いだけで、底に何があるかは、計り知れない。
現地人スタッフは言う。
「カモメの集っている場所に、その鮫は居る‼︎」のだと。
いち早く、カモメの集団を見つけて、ギャアギャア言うイタリア人に混ざって、そちらの方を向く。
船でグィーンと近づいていく。
「あ~~、行っちゃった~~。」
皆、それぞれ、残念そうに言うが、
外界から変なものが近づけば、魚が逃げるのは、当然の話である。
そんなことを繰り返し、
「次に見つけた時は、合図を出したら、すぐに飛び込んで!!!」
そう、取り決めた。
私の前には、イタリア女性の姉妹が、いざ飛び込まん!とばかりに、待機している。
よく見ると、この姉妹、
どこかで見た、ある人に似ている。
はて???
そう思って再び見る。
「あ... 叶姉妹だ!」
私の目の前のイタリア人姉妹は、確かに「叶姉妹」にそっくりだ。
長い髪をなびかせて、すっと引き締まっている体だが、
胸にも顔にも、シリコンが入っている。
年の頃は、とうに50は過ぎているだろう。
美への追求には、惜しまない。
着ている水着も、白 と ピンク。
わかりやすい...
そうこうしているうちに、合図が出た。
「今!今だよ、飛び込んで!!!」
イタリアの叶姉妹は、真っ先に飛び込んでいった。
凄いな.....
ひたすら、彼女達のバイタリティに圧倒される。
彼女達が、若く、健康でいられるのは、
胸に入れたシリコンでもなく、
エステでケアすることでもなく、
若く見られるよう、着飾ることでもない。
「飛び込んで!!!」と言われたら、
真っ先に飛び込める「素直さ」と
その「好奇心」に限るだろう。
医者嫌いな私だが、
普段、健康の為に努力していることは、
皆無に等しい。
彼女達のような、イタリア人のように生きてたら、
メンタル面で長生きできそうな、そんな気がする。
病は気から
この言葉に尽きる...と思うのである。