こんにちは。

子連れ離婚経験者でございます。

 

さて、とある元卓球少女のAさんが話題になっていますね。

面会中に子供を連れて帰ってしまったという。

 

日本は共同親権はありません。

両親のどちらかに親権が行き、とはいえ母親が無職・貧困だったとしても母親が子供を欲しいと言えばほぼ母親に親権が行くのが日本。単独親権の良いところはDVや育児放棄の場合に子供を元配偶者に会わせる義務がないこと。

元配偶者と一緒に子供を育てる義務がないので、良く言えば好きなように子育てができるわけです。

日本にも共同親権を取り入れたらどうなんだという声が多々見受けられます。

私は基本的に賛成です。

が、今の日本にそれは無理だと考えています。

 

まず、日本人の考え方が

子ども=母親が育てる

という考えがまだ主流であるということ。

 

子ども諸君、クラスにお父さんに育てられるお友達がいたらツッコまずにいられますか?

 

噂好きのお母さん方、お隣さんの奥さんが離婚後、子どもはお父さんがと一緒に暮らしていることに偏見を持たずに見れますか?

 

男性諸君、会社に「子供が水疱瘡にかかったので、5日間休みます」って言えますか?上司&部下、それを快く快諾できますか?

 

元夫婦たち、離婚したのに子供の将来を一緒に考えることできますか??元配偶者が再婚しても、そこに赤ちゃんが生まれても、子どもをその家に送り出すことはできますか?浮気した元旦那・元妻に子供がなついていくのを受け入れられますか?苗字の違う子供が一つ屋根の下にいてもいいですか?

 

 

ほぼ、無理っしょ!

 

離婚先進国アメリカの共同親権・単独親権についてお話をしましょう。

まず、親権=面会権ではないという事。

親権というのは主に子供に関する決定事項を親権を持つ親が単独でできるという事。

普通ならば夫婦2人で決めること、例えば死亡する確率が40%ある心臓の手術をするかしないかとか。そういうのを本来であれば両親2人の了承が必要な場合、親権を持つ親が単独で決めていいってこと。

あとは、引っ越し。共同親権だと基本2人で育てることになる。勝手に遠くに引っ越すことはできない。が、単独親権だと基本的に育てる権利は片方にあるので自由に引っ越しができる。

面会権というのはそれとは別に存在し、もちろん共同親権の場合はお互い話し合ってなるべく50%づつ子供の成長にかかわれるよう協議する。単独親権だからといって面会権をはく奪というのはまずない。元配偶者が子供に危害を加えるような人でない限り、元配偶者も子供に会う権利は存在する。

 

で、面会権の執行力はものすごい。

面会権で決められた定時に子供を返さないなんてことがあれば誘拐で逮捕される可能性もある。

 

今の職場の人は元奥さんと離婚後、共同親権の面会権50%づつで子育てをしている。

今月はこっちの家、来月はあっちの家。。。そんな感じでやるのでお互い子供3人分の部屋を常に用意しておく必要がある。

子どもは奥さんの家のある学区の学校に行くので、自分のところに来たときにはそこまで送り迎えを毎日する必要がある。

 

日本だと、そんなことをしたら子供が混乱しないかとか、離婚にふりまわされてかわいそうとかあるけれど、結構このスタイルは多いので両親の家を行き来することを嫌がる子供の話はあまり聞かない。

 

あと、お金の話。

アメリカでは子連れ離婚時に両サイドの生活水準(給与や資産)がきちっとみられる。

子どもがちゃんとした環境で生きれるよう、収入や安定した職についているかどうかも観られるわけ。

今まで専業主婦だったお母さんには生活水準をあわせるお金を期間限定で元旦那が支払うよう判決が下りる。

母親はこのお金がある間に学校に行くなり、手に職をつけるなりして自力で安定した生活をGETする必要がある。

それができないと数年後、貧困になった元妻は元夫から親権をはく奪される可能性おもある。

なんせ共同親権ってのは母性とかよりも子供にとって金銭面でも健康的な生活を提供しなければならない責任が出てくるから。

 

そして、子どもに危害を加える可能性がない場合は離婚の原因がギャンブルだろうと、浮気だろうと、駆け落ちだろうと、子どもはなんらかの形で両親で育てるのが良しとするこちらの考えと、親の事情が子供に反映する日本の離婚は根本からして違うのです。

もちろんDVだったり、幼児虐待だったりあれば話は別ですけどね。

 

これから日本も離婚が増えるとおもいます。

離婚した後、元夫から養育費が入らない・・なんて普通な日本。

その応報とばかりに子供を合わせない元妻。よくあるパターン。

もしアメリカを手本に共同親権・面会権が導入されれば逃げ徳してきた人たちには金銭的な義務が発する。

子どもに会う・会わないかかわらず親としての金銭的な義務ね。

そしてお金が支払われないから子供を会わせない!なんてこともできない。お金と面会は別の話だから。

 

我が家の場合、元夫の浮気で離婚しました。

息子と2人で生きていく決意があり、元夫の了承を取って引っ越しだのなんだのするのが子供を育てる上で不都合になると考えたのと、息子に会う気がないのがわかっていたので(あっちの彼女が会っちゃダメって)単独親権を要求しました。

養育費、すっぽかされました。

が、子どもを会わせなければなりませんでした。1年間に2週間だけ。

だんだん元夫のほうから子供に会えないと言うようになり、数年間お金も払われず、子どもにも会わずが数年。

養育費は子供にかかわる出費の義務であり、裁判所で判決の出た金額だったので法の力をつかって元夫の給料を差し止め。

 

息子に今まで年に10日程度会わせていましたが15歳ともなると裁判官も本人の意思を尊重しはじめます。

子どもがある程度の年齢になると子供が自ら意思表示をし、親の名義で裁判を起こして面会権をなくすことも可能です。

我が家は息子が16歳になり、父親に会いたくないと言い始めたので父親と2人で話し合いをさせ、会わないことを決めました。

離婚から十何年、面会権をきちんと尊重して浮気して蒸発した息子を父親に会わせてきましたが、息子の下した結論は

 

俺の父親はクソだ。アイツはやばい。

 

ということでした。笑

 

そんなわけでですね、共同親権ってむずかしいですね。

共同親権で幸せな(!?)次の人生を歩む人たちもいるのは事実ですが、日本ではやっぱり難しい気が。

だからといって一度取り決めた 夏休みだけ という約束を無視し、子どもを日本に連れて帰り、彼氏と一緒に3人で住むAさん・・・これはあまりに子供のことを考えていない自分勝手な行動だと思います。

もし私の元夫が息子を連れ去り、彼女と一緒に住んでるってわかったら・・・胸が痛む。

ましてや兄弟を離れ離れにさせているわけで。ついでにAさんと日本にいる子はあまりに小さく、自分にお姉ちゃんがいることもわからず、一緒に育つこともできないかもしれないわけでしょ?

残された女の子は母親が自分じゃなくて弟を選んだことにそのうち気づく。男の子は母親と母親の彼氏と育ち、今の状態だとお姉ちゃんに会えない。

離婚にはいろんな理由があるけれども、やっぱり一番の被害者は子供だからね。

世の中自分勝手な大人が多いのと、やっぱり考え方の違いってのはあるので法整備がきちっとしないと今後の離婚増加でトラブルはつきものだと思いました。