吉田裕子(塾講師)の国語エッセー | 古典(古文・漢文)・近現代文学・歌舞伎・狂言

”国語を学ぶことで、感受性と対話力を磨いたら、人生はもっと楽しい。”という思いのもと、ブログや書籍で情報を発信する他、定期的に「大人向け古典講座」を開催しています。予備校・高校・カルチャースクールの講師、ライター。


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お散歩の途中、井の頭公園にある「井之頭弁財天」にお参りしました。

吉祥寺駅から来ると、公園の右奥、噴水の向こうにある真っ赤な建物です。奥まったところにある関係で、基本的には静かにお参りできるところです。(年始や1月の週末などは混み合うこともありますが……)


この堂の歴史は古く、10世紀に源経基(みなもとのつねもと、清和源氏)が弁財天女像をこの地に安置したのが始まりだといわれています。
その後、あの源頼朝が、東国の平安を祈願してお堂を建立したんだとか!

江戸時代には、井の頭池という水源の守り神として、また、財産や芸能・音楽に関するご利益のある弁財(才)天として、人気を集めました。当時の中村勘三郎をはじめとする江戸の歌舞伎役者たちも、芸の向上を祈ったと言われています。

安藤(歌川)広重の浮世絵『名所江戸百景』のシリーズにも「井の頭の池弁天の社」が登場します。


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井の頭公園といえば、都内でも有数のお花見スポットですが、桜だけでなく梅も綺麗なんですよ。この弁財天の近くには、白い梅や赤い梅が美しく咲き誇っています


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敷地内には、弁天堂以外にも見どころがありますニコニコ 例えば、銭洗弁天。

鎌倉の銭洗弁財天宇賀福神社が有名ですが、ここにも、お金を洗い清めるための水場があるのです。備え付けのざるを使ってお金を洗えば、金運がアップすると言われていますよ


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弁天堂の左奥には、不動堂。

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老人の頭を持った白蛇 宇賀神の像や、観音様の像もあります。

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★ホームページはこちら。著書(『美しい女性(ひと)をつくる 言葉のお作法』(かんき出版)、『頭をよくする整理のしかた』、『人生が変わる読書術』、『正しい日本語の使い方』、『大人の文章術』、『源氏物語を知りたい』、『東大生の超勉強法』(枻出版社)など)でも情報を発信しております。

都内の大学受験塾に勤務する他、東急セミナーBE二子玉川校産経学園 新百合ヶ丘校NHK学園 市川オープンスクールで古典入門講座を担当しています。また、月1回開催の古典サークル「吉祥寺 古典を読む会」も主宰しております。

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1月の新春浅草歌舞伎を見て、すっかり魅了されたワタクシ。そのメンバーが3月京都四條南座でほぼ再結集すると聞いて、居ても立ってもいられず、3月12日、京都に行って参りました 無理をして組んだ弾丸ツアーだったので、午前の部の1演目めの「矢の根」には間に合わなかったのですが、「鳴神」以降、午後の部まで、花道真横の良席で、満喫してまいりましたー

例によって、詳しいあらすじなどはこちらに譲り、当日大興奮のままにつぶやいたtwitterから転載したいと思います(このつぶやきがすごくリツイートされるところに、今回の公演の若者人気を感じました)

いやー、楽しかった!!!! これを見たことは数十年後、絶対に自慢できると思います


『鳴神』、良かった! これだけで東京から来た甲斐がありました。中村米吉さんの雲の絶間姫! 花道に登場した瞬間、皆が息をのむ美しさ。歩み進めるにつれ、お客さんが「きれい……」と思わず漏らす声が聞こえてくるのですよ。若き米吉さんのこの絶間姫を見られたことは後々の自慢になるに違いない。

松也くんの鳴神上人は滑舌にやや難があるものの、様々な顔の演じ分けが見事でしたー。高潔で厳かな大僧侶の顔、絶間姫に籠絡されデレデレしきった顔、絶間姫の言いなりになる恐妻家の顔、騙されたと知って怒り狂う顔。

雲の絶間姫も変化を遂げます。亡き夫をしのぶ儚い風情に始まり、夫との馴れ初めを語るところは落語のよう。そして、水の口移しから、胸を触らせるところにいたる、歌舞伎の女形としては珍しい、扇情的な態度。。。あまりにセクシーで驚きました☆

怒れる鳴神上人のくだりも楽しかったなー。歌舞伎以外で尾上松也くんのファンになって、初めて歌舞伎を見に来た人なんかは、あの松也くんの迫力、びっくりしたのではなかろうか。組体操のようなパフォーマンスが入るし、本当に見ていて楽しい。荒々しい引っ込みは花道脇で見られて幸せでした。

この作品を楽しくしてくれる白雲坊・黒雲坊は、今日も素晴らしかった。「股ぐらという蔵」のくだりや、絶間姫の話に乗っかって合いの手を入れるくだりが大好きです。中村又之助さん、澤村國矢さん、お疲れ様でしたー。

個人的な趣味嗜好として、坂東巳之助さんが堪らなく好きなのですが、舞踊「流星」は彼のためにある演目だったので、とても嬉しゅうございました。花道で見上げたら、凄い汗だったけれど、それだけの運動量の舞を、こともなげに、洒脱に、軽妙にやってしまうのだから凄いなぁ。

そして、単純に、中村隼人さんは見目麗しいですなぁー。尾上右近さんも美しいので、せり上がってきた瞬間、もう、アイドルのステージを見ているかのようでございました。

米吉さんの絶間姫が岩場を登るところと、巳之助さんの流星が次々早替えをしてみせるところ、あれは手拍子で応援したいテンションでした。あ、あと、鳴神上人にコールかけたい(笑)

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続いて夜の部。「弁天娘女男白浪」いわゆる「白浪五人男」と、「闇梅百物語」の二本立てでした。

「白浪五人男」、尾上松也氏が喉をつぶしてしまっているのが、本当に惜しまれる。「知らざぁ言って聞かせやしょう」の名台詞を始め、台詞を聞かせる演目だからねぇ。しかも、女から男に変貌する、松也くんの役者としての経験を活かせるお役なのに……お浪の間は聞いていて不憫な状態だった(T_T)

個人的な贔屓もあるけれど、松也さんの「知らざぁ……」の後の坂東巳之助さんの長台詞の決まり方と言ったらなかった。稲瀬川勢揃いの名乗り(巳之助さんの南郷力丸がトリ!)の台詞も見得も本当に格好良かったよー。

中村隼人さんはあのルックスの関係上、どうしても線の細い印象があるのだけど、今回の白浪五人男での名乗りは、力強く決まっていて新鮮でした。中村歌昇さんが、始終、尋常でない気合いの入りようだったのも眩しかったです。

種之助さんは父親の中村又五郎さんも演じた鳶頭清次。「粋でいなせで、格好良い役。江戸の生世話の匂いをつかんで出したい」との意気込み通りの、魅力的な人物でした(^-^) 短い登場時間ながら、強く印象に残っていますー。

今回近くで見て分かったのが、尾上右近さんがめちゃくちゃ瞬きをすること……(笑) 松田聖子のような……。女形のときはそれが色香につながるわけですが、白浪五人男のときもパチパチしていてちょっと可愛く見えてしまいました(笑)

「闇梅百物語」、とても楽しく拝見しましたー。歌昇くんの狸のおっさん臭さ!(笑) お酒を手に入れたとき、良いお顔をされていましたー。そして、あの、イケメン隼人くんに、河童をやらせようという松竹さんのドSぶり(笑)

ドSといえば、「一本足の唐傘は、文字通り、一本歯の下駄を履き、一本足で踊ります。これは技術的にも難しく、演者には相当の技量が求められる大きな見どころです」を、午前の部の「流星」から出ずっぱりの巳之助さんにやらせるのもドSですよねー。あの空中での悪魔のような笑いは忘れられない。。。

第三場、米吉さんと右近さんの競演は、贅沢極まりない時間でした。花道で羽子板を持って舞う米吉さんの可愛らしさといったら! そのあと出てきた雪女郎の右近さんは、何だか貫禄さえ感じさせました。最後、回りながら降りていくの、綺麗だったなぁ~。

この演目のMVPはやはり、中村種之助さんかしら。骸骨から読売の流れは、会場を引き込みました^ ^ 午前・午後と見て、巳之助さん、米吉さん、種之助さんが記憶に残る公演でした。舞台写真を販売する頃に来たかったなぁー(*_*)



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一月、中村翫雀(五代目)さんが、中村鴈治郎という名跡を襲名されました。

新しい四代目の鴈治郎さんは、今の坂田藤十郎さんと扇千景さんの長男で、同じく歌舞伎役者の中村壱太郎さんのお父様でもある方です 今回継いだ名跡の「中村鴈治郎」も、前に名乗っていたのは、お父様の坂田藤十郎さんでした。

この名跡の初代は、1860年生まれ。明治から昭和のはじめまで上方歌舞伎(関西)で大活躍された方です。この初代が四代目の曾祖父で、二代目は四代目の祖父です。そして、三代目は四代目の父なのですから、代々、直系で受け継がれてきた名跡なのですね。

上方とのゆかりから、襲名披露のスタートは関西の大阪松竹座で。関東でのお披露目は、4月の歌舞伎座公演です。その襲名披露公演に合わせて、歌舞伎座の5階、歌舞伎座ギャラリーにて、『がんじろはん!』と題した企画展示が行われています。

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ゆかりの深い演目の衣裳が展示されていたり、代々の鴈治郎の演技のVTRを見ることができたりします 本人のインタビュー映像や年表、若いころからの写真なども充実していました。上方歌舞伎が好きな方には、入場料(600円)以上の価値があると思いますよー

個人的に楽しんだのが、効果音をつくる楽器が展示されていたコーナー。

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歌舞伎では、大太鼓を使って雨や雪が降っている様子を表現します。舞台で聞く音を思い出しながら、「ドンドンドンドン……」と叩いて遊ぶのがとても楽しかったです


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展示を見た後は、屋上庭園をぐるり。ここに「先人の碑」というものがあります。

明治22(1889)年の第一期歌舞伎座の開場以来、歌舞伎座の興行に係ってこられた先人の偉大な功績を永遠に讃えるため」に設置されたものだとのこと。

そのまま四階におりると、思い出の名優の写真とプロフィールが飾られているフロアに出ます。香川照之さんの襲名した「市川中車」という名跡の先代の写真をパチリ。

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そして、十八世中村勘三郎さんと十二世市川團十郎さんの写真をおさめたときには、「この隣に、三津五郎さんも並ぶのか……」と思い、少し寂しくなってしまいました。

歌舞伎観劇歴の短い私は、何とか三津五郎さんは拝見することができたものの、勘三郎さんと團十郎さんの生前の舞台を見ることはできませんでした。本当に残念なことです。生身の人間による芸ですから、見られるうちに見ておかないといけない その思いから、つい頻繁に、歌舞伎座に足を運んでしまう今日この頃です。 



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