吉田裕子(塾講師)の国語エッセー | 古典(古文・漢文)・近現代文学・歌舞伎・狂言

”国語を学ぶことで、感受性と対話力を磨いたら、人生はもっと楽しい。”という思いのもと、ブログや書籍で情報を発信する他、定期的に「大人向け古典講座」を開催しています。予備校・高校・カルチャースクールの講師、ライター。


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ちびまる子ちゃんの 四字熟語教室/集英社



「四字熟語」と言うと、
中国の故事に由来する言葉が多いイメージがありませんかはてなマーク


…実は、日本製の四字熟語も色々ありますアップ


今日のブログでは、そんな四字熟語を紹介したいと思いますニコニコ

中には、日本史(社会)で習う歴史的人物とご縁のある熟語もありますよ~音譜




◆二束三文( にそくさんもん )


数量が多くても、極めて安い値段にしかならないこと、
ほとんど利益にならない値段で売ること、を意味する四字熟語。

これは、江戸時代に使われ始めた言葉で、
二束かき集めても三文にしかならないこと、
あるいは、金剛草履が二足あっても三文にしかならないことを
指していると言われています。

(三文は、単に具体的な金額というのでなく、
「三文芝居」のように、
非常に安いことの代名詞になっている言葉なので、
前者が適当ではないかと私は思います。)

ちなみに、「早起きは三文の徳」は、
あくまで、早起きが"ちょっとした"善行である、
という意味ですよにひひ



◆一期一会( いちごいちえ )

一生に一度の出会い、を意味するこの四字熟語。

これは、千利休の弟子である山上宗二が、
茶道の心得として、
「一生に一度の出会いだと思って真心こめてもてなそう」
ということを説いた言葉から来ています。



◆一所懸命( いっしょけんめい )

もともとは、鎌倉時代の武士が、
ひとつの領地を命がけで守ったこと。
そこから意味が広がり、
命をかけるかのような熱心な様子をさす言葉です。



◆判官贔屓( ほうがんびいき )

もともと、判官は、
大宝律令の制度のもとで、
四等官制の第三位の位をさす言葉でした。

今では、特に、
検非違使の尉(判官)であった源義経を
さす言葉としても使われています。

この源義経は、兄の源頼朝に良く思われず、
最終的に自殺に追い込まれてしまいました汗

そんな義経に、人々が同情を寄せたところから生まれた四字熟語です。

不遇の人や弱い者に同情し、
肩を持ったり、応援したりすることを指します。






覚えることが多くなるのを嫌う子もいますが、
こうした言葉の由来や、
深い意味合いを知った方が楽しいですし、
しっかり覚えることができるのではないか、
と私は思っていますニコニコ
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基本的な意味は、ほぼ同じだけど、
実際、使おうとすると、
ちょっとニュアンスの違う言葉ってありますよね!?


たいてい、私達は、何となくのフィーリングで、
使い分けができているのですが、
どれを使えば良いのか悩んでしまう場面もあると思います。


例えば、「勉強」と「学び」の違いだとか。

英語で言えば、
speak・tell・talk・sayの使い分けとか。






今日は、【四字熟語】の中で、
似た意味であるものの、用いる文脈が異なっている言葉を、
三つご紹介してみたいと思いますにひひ


(1) 一言一句 ⇔ 一字一句

両方とも、言葉ひとつひとつを指す言葉ですが、
一言一句は話し言葉、一字一句は書き言葉で使います。


(2) 眉目秀麗 ⇔ 容姿端麗

どちらも顔立ちが整っている人を表す言葉ですが、
眉目秀麗は男性、容姿端麗は女性に使う言葉です。


(3) 空前絶後 ⇔ 前代未聞

二つとも「めったにないまれなこと」を意味しています。
(厳密に言えば、空前絶後は、前にも後にもない、
前代未聞は、これまでに聞いたことがない、ですが…。)


ただし、一般的に、
空前絶後は、良い例、すごい例に使いますが、
前代未聞は、悪い例に使うことが多いです。






似た意味でも、実はニュアンスの差があるこれらの言葉。

慎重に、繊細に、使い分けできたら素敵ですねニコニコ
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和歌のやりとり(贈答歌)の作法。

これを理解していると、
平安時代の物語を読み解く上で、ヒントになることがありますクローバー


いつも、塾の生徒達には、


(1)できるだけ早く返す

(2)相手の使った言葉などをうまく織り込む

(3)一枚上手な感じで切り返す



の3箇条を説明しています。

この要件を満たす返歌は、
「当意即妙」の和歌だと讃えられる訳ですねキラキラ


この(2)(3)がまとまっている専門家の文章を見つけたので、
引用しておきますね叫び



折の文学―平安和歌文学論/笠間書院




返歌の方法として、あきらかに二点指摘できる。

第一には、返歌は贈歌の内容を受け、
それを必ず返歌の中に盛り込むことである。
それが徹底すれば、贈歌に使用されている用語を、
そのまま返歌でも用いることになる。

第二には、贈歌の言おうとしていることに、
あまり素直な言い方をしない点である。
これは「切り返す」ことなのであるが、
雑歌の言葉を無視することではなく、
贈歌の語句を用いつつ、
言い換えれば、贈歌に応じながら切り返し、
答歌を詠む方法である。
これは「いひあらそへる」型とも言える。

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