今年のシュトーレン | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 


「シュトレン」 旭屋出版
この11月に松成容子さん編のシュトーレンの本が出版されました。(パン・ド・ロデヴ普及委員会代表理事の松成さんは、じつは食べ物関連、とくにパンやチーズの本の編集者なのです。)

14世紀のドイツ・ドレスデンに始まるシュトレンの歴史に始まり、その多様性、食べ方、クリスマス市での様子などなど楽しい読み物だけでなく、日本中の19人もの職人さんによるシュトレンの作り方が写真付きで紹介されていて、圧倒されました。
写真だけ見ても、見かけや内相が違うことが一目瞭然。これまであまり深くシュトレンについて考えたことはなかったのですが、今年は本当にありがたいことにたくさんの方から、いろいろなお店のシュトレンを次々と頂き、本の内容とシュトレンの各人各様のあり方がシンクロし、深く納得しました。
同じように見えていたシュトレンは、じつに様々です。

11月に取材で伺った広島のフェルダーシェフに始まり、高知のエンゲルハートさん(「シュトレン」の表紙の写真)、芦屋のビオブロート、神戸フロインドリーヴ、ムール・ア・ラ・ムール(伊勢原)、ラスティックベーカリー(奈良)、豊中メルクさんだけでなく、こちらの生徒さんの週末パン屋さん、老健施設併設のパン屋さんで腕を振るう方からも頂戴するといううれしいサプライズも。


この冬は10種類ものシュトレンを結局いただきましたが、それぞれ違う味と食感、佇まいはみんな別のものです。作り手の考えでこれほどまでにも幅のある食べ物だったとは・・としみじみ。たくさんの方々の思いの詰まった贈り物、ありがとうございました。
どうぞ楽しいクリスマスを!!