ゲストとして参加させて頂いた吉澤実先生と朝岡聡さんのリコーダートークコンサート、無事幕を閉じました。

 ど緊張で始まりど緊張で終わった昨年に比べ、不思議と落ち着いていた今年。勿論舞台に立てば緊張がなくなることなんてないのだけれど、この一年でどこか気負いが取れたのか、徐々に皆さんと呼応する余裕も出て来て、フレーズのちょっとしたニュアンスを真似したりと、小さな喜びを味わうことができました。

 表現や技術面、自分の体の関わり方について、課題は常につきものです。どんな表現でも、一ステージ終えれば、山のように反省は出て来ます。ただ、自分の未熟さにきゅうきゅうとしていた昨年と大きく違うのは、音楽を愛する大先輩のお三方とご一緒する喜びが優っていたことです。

 インスタに近況を載せていましたが、この二ヶ月ロスに滞在して、幾度となくHave fun!と言われて来ました。必死に訓練するのも、自分を磨くのももちろん必要だけれど、楽しくなれば楽しくなるほど、体って開いてくるものなんですよね。逆に言えば、その状態でないとフルパフォーマンスなんて出せるわけもないわけで。体を楽に開いてその一瞬一瞬を楽しむことが、豊かな表現への何よりもの近道なのかもしれないと、ようやく言われ続けて来た言葉が腑に落ちた気がしました。



 私の遠い遠い先にはいつも師匠がいて、あの広がりのある音色に近づきたい、あの言葉を紡ぐような表現に近づきたいと、常に追い続けて来ましたが、知らず知らずのうちに、リコーダーは私の人生になくてはならない大事な相棒となりました。これから色々なことが起こると思うけれど、リコーダーさえあれば、きっと私は私でいられます。いつも温かく娘のように受け入れて下さる師匠に感謝の念が絶えません。国外にいることも多い生活ですが、先生とご一緒できる限られた時間を、大事に大事に過ごしたいと思います。



 西部哲哉先生が「Life」という曲を、吉澤先生と平野さんと私のために書いてくださって、今回その初演となりまして。師匠と平野さんの生み出してくださった大きく豊かな土壌に、伸びやかなメロディーを乗せるのが本当に幸せで、閉演後しばしその余韻に浸っており。作曲家の西部先生と初演チームの三人で記念撮影を。



師走も迫るお忙しい中、お時間を割いて足を運んで下さった皆さん、本当にありがとうございました。今後、リコーダーを吹く機会を少しでも増やせるように、毎日丁寧に奏でていきたいと思います。

お礼まで。

柴本幸