花嫁の皆様、花嫁のママ様へ

 

すっかり、初夏のような代官山です。

ロイヤルウェディングに燃えていて、LVMH(ルイヴィトングループ)のサイト、Les Echos(レゼコー)

を見ても、メーガン妃のシルクの生地のことはわからないままです。

※レゼコーは、ルイヴィトングループの経済誌です。

気になるのは、シルクおたくだからだと思います。

 

さてさて、公開すると花嫁さんの夢を壊すので25年間、封印していたこと。

シルクのウェディングドレスは、一度着ると大変なことになるという画像です。

 

うちの花嫁さんが、乱暴にドレスを着ているという訳では、ありません。

むしろ、丁寧に着てくださっているし、アテンドさんも当日ついています。

汚して、ごめんなさい。って、心優しい花嫁さんは私に気を使ってくださる。

もちろん、これは想定外なので、気になさらないでくださいね。

 

お嫁入り前の出来上がったウェディングドレスです。

指のささくれから血がでていないかとか、気にしています。

ドレスを広げる前は、掃除機をかけたり、手を洗ってから触ります。

とにかく、汚れに弱いシルク100%のミカドシルク。

アイロンのスチームの水も、しみになりやすいので要注意。

縫製さん、泣かせのシルク素材。

 

 

人気ドレスショップが、繊細なシルクのドレスを本番で10回くらいレンタルするそう。

もちろん、試着でお店で花嫁さんが着ていたり、雑誌の撮影でモデルさんが着ていたり・・・

使用頻度はもっと高いはず。

レンタルアップしたドレスをアジアの発展途上国で2次販売を考えていると、

社長さんがインタビューに答えていて、驚きました。

レンタルアップしたドレスをリユースするのは、難しそうというか無理。

アジア圏の人が日本の結婚式に憧れているというのは、あまり考えられません。

すでに、上海、シンガポールは日本より桁違いのお金持ち。

 

では、一度ドレスを国内でお召しになった場合

こんな感じになります。

一番汚れるのは、トレーン。

引きずって歩くので、仕方がありません。

ガーデン挙式や、海外挙式は、お外にでますもんね。

アテンドさんが、トレーンを持って歩いていると、カメラマンさんがベストショットを

撮れませんから。

 

 

取りはずしのロールカラーの部分もファンデーションはつきます。

 

 

首や、背中、ネックラインもファンデーションを塗るので、やはり汚れて当たり前。

メイクさんにキレイにしてもらったほうがいいので、ファンデーションを塗るのはあり。

 

 

ブラネ、ご自慢の用尺たっぷりロングリボンの帯も汚れます。

 

 

アームホール(腕周り)は、オーダーメイドなのでぴったりにお仕立。

こちらも、汗やファンでションがやっぱりついてしまいます。

 

 

 

お召しになったクリーニングにす前のドレスを、次の花嫁さんに見られちゃうこともあります。

驚かれるのですが、早くクリーニングにだしたほうがいい。と、説明すると納得されます。

 

汚れの種類はさまざま。

砂、泥、草木

ワイン、シャンパン、食べこぼし

汗、ファンデーション

 

一番気になるのは匂い

 

匂いは、緊張しされているので、普段よりも多めに汗がでるので仕方がありません。

タバコ、アルコール、ヘアスプレー、香水等が入り交ざった匂いがシルクの生地についています。

正直、異臭がしますね。(笑)

チュールのパニエは、猫のおしっこのような匂いがなぜかつきます。(苦笑)

 

この汚れを、きれいにしてくださるクリーニング屋さんには感謝。

どんなに頑張ってくださっても、最初の新品のまっさらの状態には戻りません。

当日、花嫁さんが幸せな気分で、汚れも気にせず楽しんでくださることが、一番うれしい!

 

汚れたドレスはクリーニング屋さんから戻ってきたら、ボタンが取れていたら付け直し、

破れているレースを修繕して、新居もしくはお母様のところへお返ししています。

 

誰も袖を通していないウェディングドレスをお届けすることが、私のポリシーです。

汚れたドレスを私自身が見ているので、気になっておすすめできないのです。

汚れたドレスの画像をブログにあげるなんて、もってのほかとお叱りを受けそうですが・・・・

最近のお嬢様たちは、お利口さんなので気がついているようです。

 

シルクのウェディングドレスは、扱いが大変ですが、それだけ価値があるので

ぜひお召しになってほしいと思います。

 

ブランシュネージュ 松藤ゆきよ

 

追伸、

花嫁さんが私のことをどういう呼び方がいいのか、気にしてくださる。

間違ってもオートクチュールのデザイナーではないので、先生とは呼ばないでください。

オートクチュールは、フランスの一流メゾンだけが使えます。

日本だと、仮縫いをして仕立てるのはオーダーメイドになります。